yama room

山コンビ大好き。

ブログではなくて妄想の世界です。

きらり

another 1

2016-04-12 17:38:40 | another






If 



もしも、あなたがこの世界にいなかったら







その人は自宅から見える


キラキラと瞬く東京の夜景を眺めて


『世界が違う』


と言って、ふふっと笑った。








いつも思い出すのはあの人の事。


でもどこにいるのかも


何をしているのかも


わからない。


もう


どの位あっていないのだろう。
















相葉ちゃんと松潤の3人でアラシとして
デビューしてから8年。


最初は事務所の力もあり華々しくデビューしたものの
決してここまでの道のりは順調とは言えないものだった。


デビュー後から数年で徐々に勢いは衰えはじめ
いつしかコンサートで満員にする事さえ難しくなり
事務所のお荷物と言われていた時期もあった。


3人で何度も何度も話し合いそしてお互いができる事を
一生懸命頑張っていこうと決め
相葉ちゃんはバラエティを中心に
松潤は俳優の仕事を中心に


そして自分は司会やキャスターを中心に
嫌な仕事もたくさんあったけど歯を食いしばり
必死に耐え頑張ってきた。


そしてようやくそれぞれの仕事が軌道に乗ってきて
グループとしての仕事も徐々に増え
大きな舞台でのコンサートも満員にできるまでになった。







そして、今。






東京中の夜景がまるで自分のために
あるのではないかとはないかと錯覚するほどの
都心の中心に立つ高層マンションの最上階にある
自宅からその夜景を見下ろした。















それは偶然だった。


一緒に飲もうと言っていた友達が
急にキャンセルとなり一人で個室で飲んでるのも
何だかなと思って出ようとした


その瞬間。


すぐにわかった。


それが、その人だと。


その瞬間、時が止まった気がした。


手が震え


口が『あ』の字に固まったまま


声を発する事も、歩き出す事も


何一つできない。


ただただ立ち尽くし何も言わない自分に


その人が気配を感じたのか振り返った。








「……」

「……」


ずっと会いたいと思い願い続けてきた
その人の姿があった。


「……あ、の」

「……?」


声が震えて上手く出せない。
突っ立ったまま上手く話せない自分を
その人は不思議そうに見上げる。


「……お、久しぶりです」

「……」


何とか絞り出すようにそう言うと
その人が静かな眼差しで見つめた。


「……あ、の、俺の事憶えていますか?」


8年前まで同じ事務所で一緒にダンスを踊っていたその人の姿。


でも一緒にダンスを踊るといっても
その人のダンスは他の子達とはまるで違かった。
ダンスも歌も別格だった。


そして事務所に入ったその日に後ろで手本にして踊るようにと
言われて踊ったその日からずっと憧れてきたその人。


いつも同級生や上級生たちに囲まれていて
年下である自分にはとても入っていけないような
雰囲気があってなかなか話す事さえもできず
見つめるだけの日々だった。


その人が自分の事を覚えているかどうかが不安だった。


「覚えてるも何も凄い活躍じゃん?」


その人はそう言うとその綺麗な顔でクスッと笑った。






変わってない。


あの頃と。


その綺麗な顔も


その人の醸し出す雰囲気も。


ちょっと気高くて


簡単には人を寄せ付けないようなところも


全然変わってない。


その人の顔を見て


その人の言葉を聞いて


顔が紅潮し


かっと身体が熱くなったのが分かった。





「あ、りがとうございます。
あの、それに突然話しかけてしまってすみません」

「いや、国民的アイドルグループの人に声かけられるなんて光栄だよ」


そう言ってまたクスッと笑った。





けど。



本当は



その人も同じグループのメンバーに



なっていたはずだった。



いや、違う。



あのダンスと歌唱力。



グループの中心的な



中核を担うメンバーになる



はずの人だった。





VS嵐

2016-04-12 15:25:00 | 無題



アップするほどの話でもないのですが
オチも何にもない(いつもだけど)妄想。


こんなのでも読みたいって思ってくれる方が
いるのかどうかもよくわかりませんし
おまけに1か月前のVSでのアカデミー賞の時の話です。


メレンゲを見る前に書いた話なので
またちょっとイメージが違うかも~。
そしてグループメールと言っていたけど見た感じ
何となくラインというよりかメールのイメージだったので。








あれ? 



あの日



一緒にいた?









二人でまったりお酒を飲んでいたら
お互いのスマホから同時に着信を知らせる。


誰だ?

何だ?


二人で顔を見合わせお互い自分のスマホをタップする。


「おおっニノすげえ」

「去年に引き続き快挙だね」


そんな事を言い合いながら
すぐに返信の文面を考え送り返そうとすると
智くんがそれをニコニコしながら見ていた。


「いやいやいや、見てないで智くんもお祝いメール
返信しといたほうがいいんじゃない?」

「え~?」


智くんは画面を見てその内容に満足してしまったのか
返信している姿を見て自分まで
返信した気分になってしまったのか
返信する気はないらしい。


「ほら、え~? なんて言ってないで早く」

「え~? 翔くんのメールに連名で返信しといて」


そう言って可愛らしい顔で笑う。


って。


連名って、おめでとう! 翔・智って送るの?


「いやいやいや、それはだめでしょ~」

「え~」


さすがにそれはまずいと思い
そう言うと何で?って不満そうな顔をする。


「それにもう俺の分は送っちゃったよ?」

「まじかよ」


そう言うと口を尖らす。
その顔も可愛いんだけどね。


「それにそんな事したら一緒にいる事バレバレでしょ?」

「いいじゃん、別に」


智くんは気にしていない様子でそう答える。


「いやいやいや、よくないでしょ~。
ほらっめんどくさがらないで智くんは智くんで早く返信!」

「え~」

「とりあえずおめでとうって一言だけでも、ね?」


そんな事を言いながら何とか返信させると
ほっと安堵の溜息をついた。








「……」

「……」

「……って、返事ねえ~」

「そうだね、おかしいね」

「せっかく送ったのに~」


智くんは不満そうな顔をしてぷうとほほを膨らませる。
その顔も可愛いんだけどね。


「まぁあの状況だし忙しいんだよ。
それに送ったことに意味があるんだからさ」

「え~」

「アカデミー賞最優秀主演男優賞だよ?
忙しいんだよ、許してあげよ」


そう言って、まだ子供みたいに不満そうに
頬を膨らませている智くんにちゅっとキスをして
そしてまたゆっくりと酒を酌み交わした。









「って、返信の相手はマネージャーだったのかよ?」

「ね~びっくりだねぇ」


収録後楽屋で顔をお互い見合わせると
苦笑いしながらそう言い合う。


「もう、翔くん頭いいんだから気づいてよ?」

「いやぁ全然気づかなかった」

「信じらんない」

「智くんだって普通に返信してたでしょ~?」

「それは翔くんが早く返信しろっていうから」

「その時ふつう気づくっしょ
他の二人は気づいてんだから」

「……」

「……」


そこまで言ってお互い無言になる。


「バカじゃん?」

「そっちもね?」


松潤も相葉ちゃんも気づいたのに
自分たち二人だけが気づかなかった事実に
何だかおかしくなってきて笑いがこみ上げてくる。


楽屋で二人、おかしさがこらえきれず笑っていると
三人が次々に楽屋に戻ってきて
何をそんなにおかしそうに笑ってるのだろうと
不思議そうな顔をする。


だから何でもないよって言って
お互い顔を見合わせるとまたふふっと笑った。