宇宙(そら)を見上げて

謎の天文機材技師 ☆男(hoshiotoko)のブログです。

91cm反射望遠鏡用PC-9801DX-U2を半導体ドライブへ改装

2024-10-28 14:45:49 | 堂平の宇宙(そら)から

業務報告(^^♪

堂平天文台 91cm反射望遠鏡用PC9801DX-U2を半導体ドライブへ改装完了!

・CFカードドライブへの改装を実施致しました。
・ドライブ名はC: と D: です。
・予備を含め、CFカードを4枚作成しました。
・起動用フロッピーディスクが不要になったため、デスク下へ保管致しました。


<起動方法>


・今まで通りPC-9801の電源を入れると、CFカードドライブも連動して電源が入ります。
・フロッピーディスクを入れる必要は無く、D:ドライブのCFカードから自動起動します。
・OPDESK.exe を実行してください。
*CFドライブの電源をON-OFFする必要はありません。
*CFカードを都度引き抜く必要はありません。入れっ放しにして下さい。
*冬季の氷点下であっても問題なく使用できます。


以上

------------------------

観望会支援を行ってきた方々も共有をお願い致します。

もうフロッピーディスクは必要ありません!

------------------------

技士長の笠原です。

紆余曲折あって、いまココ。

PC-9801DX-U2は非常に良く出来たパソコンです。

電源改装、コンデンサ改装、基板洗浄、FDD_OH済みの高価なPC-9801を3台確保してあります。

これで8年間動態保存して来た訳ですが、いかんせん冬季のFDDクラッシュは避けられません。

以前より最新の制御系に更新するなどの案が出ては消え、出ては消え、出ては消え。

そして、ほぼ消えたと思われ・・・

この大物は赤緯が二重軸になっていて、微動がタンジェントスクリューの部分駆動なのです。

粗動は大きなインダクションモータで駆動し、高価な軸直結エンコーダで位置を管理しています。

何より、超精密加工されたウォームホイールと軸受けは ”運転時計” と呼ばれ、

1962年からず~っと、ゆっくりと星を追尾して来たのです。

1992年の制御系大改修でオリエンタルモータのデジタルサーボモータが組み込まれ、

運転時計のデファレンシャルギア機構のいくつかは取り除かれています。

しかし、

中型赤道儀までの機械と同様にガンガン廻せる構造ではありません。

せいぜい50倍速程度までですね。

Nikonもその辺を分かっていて、1992年の大改修でも赤経軸の運転時計機構を半分残しています。

だから50倍速程度でしか回らない。(サーボモータは3000 [min-1]程度ですが。)

粗動は大きな別ギアで行う構造です。

 

私が関わって9年目になりますが、やはりコレは昔のプロ機です。

フェイルセーフ的にも高速駆動には向きません。

いまさら大金を掛けて大改造するよりも、

”動態保存”

が最適解だと思います。

------------------

今回はPC-9801DX-U2の3.5inch FDDに引導を渡して来ました!

IBM PC 互換機と言われた1.44MB機のFDDではなく、PC-9801用1.2MB用の

半導体ドライブです。とても希少、かつ、高価な逸品となります。

今年初めに、公官庁でFDD使用がついに消える!!

という衝撃的な(爆)報道がありました。

お~~、ついにこの日が来たかあ~~

  |

  +->つまり、メーカとしてのFDD関連業務が終了するということ。

     あっと言う間に ”生産中止” 、 ”在庫限り” 、 ”取扱終了”

     の嵐です。

 

や・る・な・ら・今・し・か・ね・え・~♪

 

ってことで、メーカさんに泣きついてようやく1台新品をゲット。(価格は皆さんご想像の10倍程度)

2024年12月で生産終了だそうで、本当に滑り込みセーフでした。

巷に1.44MB対応USB_FDDエミュレータはあれど、PC9801の業務用は皆無ですね。(マニア用は存在する)

日本の公官庁需要が尽きたことで、やっとPC-9801文化も終焉を迎えたと言う訳です。

---------------------------

さて、

今回は128MB×2枚、32MB×2枚の計4枚を作成しました。

全部 DISKCOPY A: C:  (^^♪

PC-9801DX-U2が産業機器の様にCFドライブ起動になったのです。

これは嬉しい。

もはや専用の望遠鏡コントローラです。

オーバーホール&部品改装されたPC-9801DX-U2は、今でも十分なコントローラとして使えます。

 NEC MS-DOS Ver,3.30D

  インターネットはなんじゃそりゃ?

   クラッキングとは無縁の世界です。

 

本日、NECがPC事業をレノボと作ったNEC PCへ移管するとのニュースが入りました。

PC-9801DX-U2はNECのPC事業が絶好調だったころの、正にmade in JAPAN機です。

板金ひとつ取っても、手を切りそうなIBM PC互換機とは出来が違うのです。

今後10年位は動態保存できると思います。

技術遺産としても価値があります。

 

もし、この望遠鏡をご覧になる機会があったら、

是非このようなことにも思いを馳せて頂けると幸いです。

 

 

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私の居場所

2024-03-04 19:03:13 | 堂平の宇宙(そら)から

私より一つ年上の望遠鏡。

今はひっそりと冷たいドームの中、

何時かまた、活躍できることを夢見ているんだ。

大きなおめめは、今もピカピカさ!

何時でも観測できる状態なんだ。

動かすには、お約束が沢山あるよ。

DISKCOPY A: B:

分っかるかなあ~・・・

  分かんねえ~だろうなあ・・・

まるで、科学博物館にあるような望遠鏡。

  もう観測に使われることは無いけど、

    キラキラとした、小さな瞳を待っているんだ。

    ワクワクして、大きな宇宙を感じてもらいたいよ。

  人間の小ささ、はかなさを考えてもらいたいんだ。

    君の足元に居るクモや、ミミズが、

    もし、別の惑星にいたらどうする?

君は何を感じるか・・・それが、大切なことだ。

地球は・・・美しい

 

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堂平天文台91cm反射鏡望遠鏡グリスアップなど

2022-07-21 14:38:00 | 堂平の宇宙(そら)から

鏡筒先端側から撮影。


15cmアクロマート鏡筒のふた開閉機構修理。
止めねじがシングルナットのため、開閉振動で容易に緩んで
しまい、結果としてロッド部が”逆への字”となって開閉困難
になっていました。
長穴化+止めねじをダブルナットに変更し、カッコ悪いけどロッドの引き過ぎ
防止策を施して修理完了。
やや強めに引っ張ってロッドを回転固定すればしっかり開閉出来ます。


念願適い、赤経軸ギアトレーンのグリス変更を実施できました。

ウォームギア部は黄色いグリスですが、これは極圧有機モリブデングリース、
ウレアベースの物です。通常の二硫化モリブデンだと経年劣化の基油蒸発に
よってモリブデンのドロのようになるため、次の保守時まで持つように配慮。

追尾用ギアトレーン部も、ウォームは極圧有機モリブデン系、
平ギアはワコーズのハイマルチHMG-U(赤グリス、-30°~200℃)に
入れ替えました。


赤経軸ウォームホイール、粗動用平ギア、クランプ用ギアです。


赤経軸クランプ機構ギアトレーン部。
ベベルギア部はワコーズの高加重用ブルーグリスBLG-Uです。


赤緯軸クランプ機構部。




赤緯軸粗動部はウェイトカバーの中にあります。
クレーンを使ってウェイトカバーを吊り開き、中にアクセス。


赤緯軸タンジェントスクリュー微動機構部。
ユニバーサルジョイント部もグリスアップ済みです。




タンジェントムービングピースをバネ押ししている・・・
解かります? 泣かせる構造です!


他にも沢山ありますが、このくらいにしておきます。
特に赤経軸ウォームホイールと赤緯軸タンジェント機構のグリスは
カラッカラで無いに等しかった。
だって30年くらいは給油メンテナンスしていないのですから。
見ての通り、スバラシイ機械構造をした赤道儀架台です。
電気制御系統に続き、機械系統も動態保存を実施致します。

もう、この5年間ず~~っと気になっていたのですよ、グリス切れが。
やっと実施させてもらい、これで安心して次の20年を・・・

以前ボランティアで関わって来られた方々へ。
大丈夫ですよ! この望遠鏡はまだまだ現役で使えます!
早くコロナ禍から解放され、また賑やかな観望会を再開させたいですね!

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堂平天文台91cm反射鏡洗浄作業完了

2022-07-19 16:51:00 | 堂平の宇宙(そら)から

久しぶりの堂平記事です。
この望遠鏡は、ときがわ町に移管されてから主鏡の洗浄は実施
されていなかったようです。20年ぶりのクリーニングですね。

汚い・・・


ALSiOコーティングありなので、思ったよりも綺麗になりました。
但し、経年劣化による蒸着抜けなどはあります。


鏡筒に入ってオンセル洗浄を実施しました。


副鏡、15cmアクロマートレンズもクリーニング。
これで当分は大丈夫です。

今回は機械系のグリスアップも実施したので、後日書きます。

とは言え、

このブログの寿命は7月いっぱいなんですよねえ~~。
GMOさんの都合でブログサービス終了なのだそうです。
まだ移転先を考えていません・・・org

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”知られざるニコンの歴史”は何処へ消えた?

2021-02-22 17:50:00 | 堂平の宇宙(そら)から

今日はとても暖かい一日でしたね・・・


堂平天文台のスリットに昇って遠くを見ても、春霞で下界は見えず・・・
コロナ禍で観望会が開催できなくなって1年が経とうとしています。


以前、ニコンのHPには”知られざるニコンの歴史”という記事が
存在していましたが、何故か現在は削除されています。
数ある記事の中で、日本の天文学発展に貢献した大型望遠鏡開発の
エピソードが詳しく記載されていて面白かった。
なんで削除してしまったのだろうか?

じゃあ、俺が書いておくべ。




重厚かつ上品。ニコンはこうあってもらいたい!


総重量10トンの91cmイギリス赤道儀式反射望遠鏡です。
1962年竣工ゆえ、59年目になります。


ドームは三井造船が造ったのよねえ~。


制御系はニコンが1992年の大改修で総入れ替えしています。
これとて29年前・・・
時計の後ろにあるハルトマン板が泣かせます。










PC-9801DXの予備機2台。


三菱シーケンサ予備機2台。


電源改装、FDDユニット交換、基板洗浄、電解コンデンサー入替え
のリニューアル品ですよ。駆動モータはオリエンタルモータの
デジタルサーボで追尾、微動、中速までをまかなっています。
自動導入時には複雑なクランプ機構と多重ギアシステムの絶妙制御
で大型インダクションモータ&ハイデンハイン社の軸付け
ロータリーエンコーダでビシッ!と動きます。


この望遠鏡を作った人がこの記事を見ていたらご心配なく。
あっしが一匹いれば光学、機械、電気制御、コンピュータ、ドーム
電源関連まで全部OKです。2015年から延命保守作業をやっており、
現在でも元気に稼働しています。
制御系はピッカピカでっせ~~( ̄▽ ̄)

ただ・・・

誰も使ってくれないこの現状。
コロナのバカヤローですねまったく。

副鏡部もこんなにデカイ。


主鏡開閉は12枚花びら式。




自動導入画面。モニターはI/Oデータの液晶に変更済み。


驚異の赤経軸スリップリング機構!




イヤ、このスリップリングが本当の脅威でして・・・
初期の制御回路はリレーシーケンスだったので大電流が流れます。
なので、リン青銅の接点でも問題が無かった。
1992年の制御系大改修でイマドキなDC24Vセンサー系統に入れ替わりました。
しかも、設定電流が10[mA]以下です。
つまり、接触抵抗に電流値が負けてしまうのです。
よって、接点クリーニングが非常に大切なお仕事になってしまった。
全体的にスバラシイ設計ですが、ココだけはイケマセン。
まあ、どうしてもってなったらアナコンダケーブルで直結します。
その方が確実に動作する筈です。180度も回転しませんし。

山頂ゆえ、雷対策も抜かりなく。コネクター引っこ抜き!!
イヤ、これが一番確実ですよね。


うーん、良い天気じゃ。北群馬のお山方面を望む。


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トンボ返りで堂平天文台・電源交換

2019-12-11 17:10:00 | 堂平の宇宙(そら)から

今日はトンボ返りで堂平天文台91㎝反射望遠鏡コントロールラックの
スイッチング電源を交換して来ました。

27年前のスイッチング電源を交換しました。
小さいのが交換したもの。ちなみに、どちらもDC24[V] , 6.5[A]です。




これで、シーケンサユニットへ供給する外部センサー用電源は安心です。
この電源が不安定だと、全てのリミットスイッチやセンサー類が誤動作
します。
センサー用電源が不安定では話しになりません。
真っ先に交換すべき電源だと言うことです。
他にも電解コンデンサが多数配置されているため、順番に交換しようと
思います。地味み~な作業ですけど、安定動作には不可欠です。

皆さんの所のシステムは大丈夫ですか?
電源トラブルは徐々に症状が悪化します。
ある日、初期設定が完了しない、通信がコケるなどが初期症状。
次第に全く通信ができない、動かないとなって行きます。
センサーの故障時にシステムが停止するフェイルセーフ設計でない場合、
自動導入中にセンサーが反応せず、場合によってはピラーにヒットする
などの事故が発生します。
非常停止ボタンをコントローラで読み込んで処理しているような
システムも危険です。非常停止出来ませんから。

電源トラブルは万病の元。甘く見てはイケマセンよ!

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堂平天文台91㎝望遠鏡も電源トラブル

2019-11-23 13:20:00 | 堂平の宇宙(そら)から
電源トラブルが続きますねえ~(-。-)y-゜゜゜
ま、当然のことです。こちらは27年前の電源ですから・・・

台風の大雨で行くことが出来なかった堂平天文台ですが、
県道172号線の応急的な復旧により、キャンプ施設を再開したようです。
しかし、91㎝望遠鏡は赤経軸クランプが動作しない、赤緯軸リミット
センサーアラートが出るなどのトラブルが発生したとのこと。

調べた結果、やはりと言うか・・・
またまた電源トラブルによる不安定動作が原因でした。


赤経軸クランプがウンともスンとも動かない。
コントローラボックスを開けて検査。


まずは赤緯軸リミット関連トラブルの確認をするため、シーケンサを
予備機に交換。


特に問題なしです。しかも、今日はそのトラブルが再現しない。
このような場合、まあ、古~い電源を疑うのです。
ああ、有りました在りました。
27年前のTDK製スイッチング電源。DC24[V] , 6[A]ってのが。




問答無用で交換です!!

その他のマイナートラブル。
コントローラパネルの押しボタンスイッチなんですが、
0℃以下になると押したまま戻らなくなることが多いのです。


これは、ベゼル(黒い枠)の方がクリアカバーよりも温度収縮が大きく、
寒くなるとクリアカバーと当たってしまうことが原因です。
今まで我慢してきましたが、辛抱たまらず紙ヤスリでトリミング。


それからJAEのMILスペックコネクタ+アナコンダケーブル。


落雷被害対策で都度外しますが、このコネクタは最後までキチンと
ねじ込まなければなりません。大きく扱いにくいので、途中で止まって
いることがあります。そうすると接触不良による発熱・接点損傷、
動作不良が発生してしまいます。これは人的トラブルです。
各人が気を付けるしかありません。

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堂平天文台への道路崩落状況

2019-11-23 12:46:00 | 堂平の宇宙(そら)から
台風の大雨で寸断されていた埼玉県道172号、大野東松山線が一応復旧
されました。ときがわ町から堂平天文台へ登るルートです。

とは言え・・・

まだまだ危険な道路です。下記は昨日22日の状況。
どうしても行く必要がある方以外、近寄るべからず。


パラグライダー基地付近




白石峠脇も盛大に崩落。
この左手斜面が立木、道標ごと谷底へ。








県民の森方面、大野峠へは関係者以外通行止めです。


完全崩落個所は、応急的に山側斜面を削って新道を作ってありましたが、
その下側を補強してあるわけでなく、また降れば下土流出必須です。




本年最後の観望会が12月13日(金)にありますが、安全優先で中止になる
可能性が高いです。夜間に通るべきでないことは明らかです。

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堂平の宇宙(そら)から17

2019-07-24 20:08:00 | 堂平の宇宙(そら)から
技師長の笠原はお仕事ですよ。
さて、
梅雨も明けるかと思った23,24日両日は91cm反射望遠鏡制御ラックの
予備シーケンサ動作試験を実施致しました。

この中身が望遠鏡制御の中枢です。




現在の物は既に↓で交換した代替え機です。
https://sky.ap.teacup.com/eti_forest/655.html

コネクタ類は毎回の清掃でピッカピカの新品同様になりました。


ちなみに、航空電子(JAE)のMIL_SPECコネクタは長年の使用でも劣化
せず健在! 流石は軍需品。一方、汎用品のSRCNシリーズは
環境暴露耐性が低く、大概はメッキが膨らんで情けない状態です。
アヤシイ接点は接点復活剤を綿棒に着けて挿入抜去を繰り返し、
最後に拭き取って(これ重要)安定動作するように手入れをして
あります。特にセンサー関連の微小電流系統は入念に。
極軸に通っているスリップリング接点ユニットが曲者でして、
当初は大電流のリレー回路でしたが、1992年のNikon大改修時に
DC24V系弱電センサー電流系統でも使い回してありました。
ココがね、常に磨いておかないとエラーになるのですよ。
俺だったら弱電センサー系統にロータリー接点は使わないよ。
見た目カッコ良いけど、ケーブル直結の方が余程安定的です。

三台のシーケンサを入れ替えながら動作試験。


このEEPROMがね、大切なのです!


今回の予備シーケンサは韓国とフィリピンから輸入しました。


運良く2台とも正常動作してくれました!!
いや~、正直ホットしたあ~。
2016年からの2年間で、同機種は殆ど中古市場から消え去りました。
これでシーケンサ3台、PC-9801も3台の完動品を確保できました。
あと5年は大丈夫だと思いますが、それ以降は・・・
動態保存にも限界が訪れるでしょうね。

<三相200V系漏電のその後>

ここ↓でドームの漏電箇所を修理しました。
https://sky.ap.teacup.com/eti_forest/831.html

その後、関東電気保安協会さんの測定で80MΩ越えの絶縁抵抗値と
なって合格でしたが、念のため梅雨の雨上がりでビショ濡れドーム
状態で6月11日に再度測定して頂いた所、0.073~0.087MΩでアウト
でした。対地電圧150V~300Vでは、0.2MΩ以上の絶縁抵抗が無いと
不合格となります。
  |
  +->要するに、ドームの雨漏りを治すのが先決ってこと。

しかしながら、
この梅雨時も主幹漏電ブレーカが落ちることも無く、ドームは
正常に使えていました。雨が降るとドームのバックヤードが濡れて
検査はNGとなりますが、漏電ブレーカを落とすまでは行かない
訳ですね。修理前は乾燥していても落ちていましたから、
私的には漏電修理は完了したと思っております。
  |
  +->一刻も早く雨漏りを治して下さい!!

7月26日(金)が晴れると良いなあ~。 ・・・んっ? た台風?


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堂平の宇宙(そら)から16

2019-02-26 20:06:00 | 堂平の宇宙(そら)から
昨年10月以降、仕事以外無い生活を続けている☆男です。
今日は堂平天文台の91cm反射式望遠鏡の2月営業直前保守を
やって来ました。ドーム内は5℃で全くもって余裕です。

が、

フロッピーディスクは余裕じゃなかったみたい・・・


起動一発目からディスクI/Oエラーで動きませんでした。
案の定、フローッピーディスクにはヘッドキズが付いていました。
厳冬期にPCを暖めないでFDを突っ込めば、まあ、確実にこうなる。
と言っても、いつも分かった人が使うとも限らないし、
そもそも、今時FDの取扱いなんて知らん人の方が多いわな。

そんなことでゴチャゴチャ言っても始まらんので、
予備ディスクを6枚作って置いて来た。


FDD AとBの両ドライブで起動させること数回。
更に1時間の通電を行い、2号機と入れ替えました。


PC-9801DXの2号機でも同様にA,B共に動かし、
その後4時間のエージングを実施。
4枚の拡張カードも清掃後に入れ替えです。


さて、その他の動作テストもやらなくっちゃ!


☑自動導入テスト13:30~

 デネブカイトス☑→火星☑→大きく西へ駆動してマルカブ☑
 →大きく東へ駆動してアルデバラン☑

 特に大きく東から西へ駆動する際、以前発生していたスリップリング
 による接触不良が出ないか入念にチェック。
 LIMIT STATUSやエラーメッセージを出しての停止など、一切なし。

☑赤経軸、赤緯軸クランプ動作(但し、赤緯軸はやや異音あり)
☑主鏡ふた開閉機構 ☑追尾テスト ☑主鏡Focus動作
☑PC-9801DX Bドライブからの起動(2台とも)
☑ドームの左右回転(複数回)
  |
  +->ステータローラの”なじみ前”は、ややゴトゴト異音が
       していたが、後半は許容範囲になった。
☑ドーム固定ロック機構の増し締め

☑漏電修理箇所を含む漏電ブレーカの動作監視(正常)

やはりシーズン初めの駆動は、何かと問題が出るという印象です。
今シーズンは、昨年末に購入したシーケンサを実際に組み込んで
テストする必要があります。
私がこのシステムを保守・修理するようになって3年3箇月が経ちました。
今のところは全て正常動作に持って行けていますが、
大きなモータや電気回路全体の致命的な故障、機械系の故障が発生
すれば、100万円単位の修理費用が掛かります。
昨年末のドーム漏電問題に関しては、問題個所の特定と修理を実施
しました。私は電気工事士の資格を持っているため、公式に修理
してあります。
関東電気保安協会さんの漏電調査でも、昨年8月はNGで、12月はOKに
なっていました。こういった外部機関の検査はとても大切です。

但し、気になる点は他にもあります。
それは、ドーム自体の躯体寿命です。
昨年末にドームのバックヤードに入って漏電修理を実施しましたが、
その際に感じたことです。
内壁の木材は朽ち果て、下部鉄筋は湿気で大いに錆びまくっています。

望遠鏡本体の動態保存寿命を、今後5年と見積もっていますが、
ドームはもっと早いかもしれません。
この辺りの判断は、建造物の専門家に委ねたいところです。
重量のある可動建造物ですから、早急にやった方が良いと思います。

今年も1年頑張っておくれ!!


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