2019年度 第一種電気工事士試験に関する記事です。
興味のある方だけお読み下され。
12月8日(日)は、第一種電気工事士技能試験日でした。
筆記試験は10月6日(日)に実施され、合格したので8日は
技能試験を受けに行って来ました。
60分の試験時間ですが、50分で完了しました。
9日に回答発表がありましたが、まあ、間違いなく出来ており
合格できたものと思われます。
独占資格の国家試験であり、これは免許制度となります。
一種は試験に合格しても、一般5年、大学・高専の電気工学科卒者3年
の実務経験が必要となります。
56歳になって、なんで今更一種の受験??って思うでしょうが、
送配電設備、6600V高圧受電設備に関する正確な知識と技能が欲しかった
と言うのが理由です。
また、
三相交流の計算問題を真に解けるようになりたかったし、
忘れかけている三角関数や高速四則演算のテクニックも再確認
して復活させたかった。
なんでもそうですけど、”自称**”って情けないですよね。
仕事柄、第二種電気工事士と認定電気工事従事者の免許は持っています。
例えば、望遠鏡のドーム設備や配電工事には必須の資格だからです。
他には玉掛けと小型移動式クレーンも必須。
望遠鏡や重機材をドーム内に搬入する時に必要です。
じゃあ第一種は必要なの?って言うと、あえて必要ではありません。
私はプロ電工職人ではありません。
でもね、送配電の仕組みとか、6600V高圧受電設備、三相交流の大型同期モータ
とか、とても興味があるわけです。
更に、電気工学科を卒業しているにも関わらず、こういったことに関する
素人質問にちゃんと答えられないのが悔しかった訳。
三相交流の中性点って接地されているんですか?
えっ、じゃあ地面に交流が流れているんですか?
ならば配電は電線一本ではダメなんですか?
鳥は何故感電しないんですか?
電柱の一番上の線って何ですか?
こう言うことって、第二種の範囲外なんですよ。
電気工学科の学生は、難しい計算式と理論ばっかりやらされて、
結局、現場で役立つ本当の知識が欠如したまま卒業してしまう。
もっと不思議なのは第三種電気主任技術者試験。
これには技能試験が無い。
難しい国家試験であり、合格率も8%以下しかない。
しかし、全く現場を知らずして管理側に立ってもダメでしょう~に。
と、思うわけです。
電力系をやるなら、まずは第二種電気工事士→認定電気工事従事者
→第一種電気工事士→電験三種へと段階的に進まないと無理がある。
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なーんてね、知ったようなこと書きましたけど、
実際に試験会場に入ると、そりゃー緊張する訳ですよ。
なんせ、一種技能受験者の殆どはプロ電工さんたちですから。
まあ、独特の雰囲気って言うんでしょうか。
埼玉県の受験会場は、東京電機大学の鳩山キャンパスでした。
なーんだ、鶴ヶ島のちょっと先じゃん!
しかし、
電車で行くには大変でした。
一旦所沢へ出て西武新宿線で本川越へ行き、徒歩で東武東上線川越市駅
へ移動し、高坂まで乗り、更に学バスでTDUへ到着。
思いっきり行って、戻って来る感じですねえ(-。-)y-゜゜゜
2019年度 第一種電気工事士技能試験の問題と解答
https://www.shiken.or.jp/ginouanswerP/ginouP011208.html
埼玉会場で出題されたのは、No,7の一部変更問題でした。
回答複線図
回答実態配線図
技能試験は時間勝負です。練習は嘘をつきません。
全10問のタイムトライアルを2回実施。
概ね40分平均で完成出来るようになりました。
初めは60分掛かっており、完全に不合格レベルでした。
勉強と練習に費やした時間。
筆記試験:100時間
技能試験の複線図完全マスター:100時間
技能試験の実技練習:20時間
参考書5冊、ノート2冊
抜かりなく全部やりました。やらないと受かりませんよ・・・
こういうの、学生時代は大嫌いでしたねえ~・・・
先生が嫌いだったというのが大きいけど。
このブログ読者には居ないでしょうが、もし第一種電気工事士試験を
受けようと考えている方にアドバイスをひとつ。
多くの資格講座を手掛けている会社のコメントは当てになりません。
第一種の場合、筆記試験が鬼門で難しく、技能はやれば問題ない
などとアッサリ書いてあったりします。
とんでもないです!!
むしろ筆記は、工学部の学生や理数系の方なら絶対に受かるだろう
と思います。60点取れば合格ラインなのですから。
でもね、
合格すれば良いと言うものではありません。
三相交流を理解してこそ第一種の価値がありますね。
私の点数は88点でした。
別に自慢じゃないですよ、このくらいは取らないと意味ないでしょ?
問題は技能試験!
舐めたらイカンぜよ。
なにせ、欠陥が一つでもあったら一発不合格です。
二種と違い、施工条件がイヤラシく細かい。
良く読まないと、出来たように見えて実は複線図を間違って設計
していたと言う、笑えないオチも十分に考えられます。
それに、
一種の複線図は、ひたすらに練習して覚えると言うより、
施工条件を見ながら、しっかりと理解して書く。
というスタイルです。
なので、
公表問題は10問ですが、亜種がいくらでも存在するんです。
私はコレに苦労しました。
作る作業は、アレコレ慣れていますから心配はありませんでした。
<おまけ>
試験会場は1クラス50人程度でした。
全部で800人くらい居たような気がします。
んで、
試験が始まると・・・
んが~~、初鼻から配線を切り出す音がカッシャン、カッシャン
するではありませんか!
なんで複線図も書かないで加工に入れるのだ?
間違って切ったらオシマイじゃんか!
プロ電工さんとはそういうものかあ~?
などと、
焦ること必至ですよお~( ̄▽ ̄)
まずは複線図。複線図をしっかり描くことだ・・・
そう言い聞かせながら書いた。
しかし、9分も掛かってしまった。
この設問、練習では4分だったのに・・・
<まさかの尖兵>
僕の席は、あろうことか一番前。
後ろからゴソゴソ、カシャカシャ音がする。 気になる!!
更に、
僕の隣が女性!
しかも、結構な美人さんじゃあ~ありませんか。
年の頃は35歳位かなあ、
この人、なんで第一種を受験するんだろう・・・とか
こんな綺麗な手で、高圧電線が切断できるのだろうか・・・とか
社長の奥さんなのだろうか・・・とか
見たいけど、見たらカンニングとなって失格です。
しかも、僕の席は一番前。
あいつ、チラチラ横の女ばっかり見てたぜ・・・なんて思われちゃう。
そもそも、試験問題が配布された時点でマズかった。
支給材料リストを見れば、問題が何であるか想定出来るのである。
試験開始まで、試験官がアレコレ説明するのだけど、
この時間に問題を想定して複線図をイメージしなければならない。
ところが、
隣が気になって仕方がない・・・
つくづく、俺はアカン奴だと自己嫌悪しきり。
まあ、そんな訳で集中力を削がれ、
トータルで5分は無駄にしてしまった。
これで不合格では、説明のしようがない。
危なかった。