今日は朝から蒸し暑い。まだにがうりの花が咲いている。今年初めて植えたのだが、実はならなかった。
今日目を引いた話題は、「テルマエ・ロマエ」の原作者・ヤマザキマリ氏が雑誌に付録の手ぬぐいを、私の知らない企画だ、とツイッターでつぶやいた事でネット上で話題になっていること。
この問題なのだが、日本は版権の取り扱いがとても悪い。私もあるコマーシャル用に撮った写真が、別なコマーシャルに使われて、この場合道義上連絡だけはくれと言った事があった。2回ほど続いたらそこからは仕事が来なくなった。田舎の広告代理店だし、切り売りした写真なのだからしょうがない所もある。だからそうなのだろうと思っていたのだが、マンガの世界はかなり凄まじい。まず原稿を作者に返さない。そして紛失する。更に他社から初期短編のアンソロジーを出すとなったら、まず余程でない限り出てこない。結構このトラブルは多い。
当然、カット抜きだしでコマーシャルに無断で使う事もある。ただこれは作者も広告として納得する話しだし、販促用品についてはあまり問題になっていなかった。
これらの問題は、出版社と編集者が同一組織にいる事、マンガ家はマンガを書きたくてしょうがない。雑務はしたくないという所から発生しているのは間違いがない。出版社としては雑誌の売り上げと単行本の売り上げを考えるし、編集者は作家のコントロールと資料集めから経理まで、ご飯の調達まで何でもやる。マンガ家は作品作りに集中したいから編集者に甘える。それでいて雑誌から切られる事を怖れて何でも簡単に済ませる傾向がある。
で、ずっとこういった形で仕事が回って来ていた。
それが雑誌が売れなくなって、出版社・編集部が世知辛い事になってゆく。仕事量が半端なく増えてゆく。その中で、今までなかった契約問題が浮上している。
ヤマザキマリ氏の言う事は至極もっともだ。この日経ビジネスオンラインの記事で、かなりな事を語っている。
彼女はイタリア人の夫を持っている。当然友人にも外国人が多い。「テルマエ・ロマエ」の映画は60億の配信成績を作った。だが彼女の原作料はなんと100万。で、これが発覚して以降、旦那とも友人たちとも険悪になったと言うのだ。
「マトモな契約も作れないバカ」となり、「そんなバカと友人だった私」という関係になったようだ。当然旦那は怒りまくっていたようだ。欧米の契約社会の考えでは当然そうなる。詳しくは記事を読んでもらいたい。
作者とコミュニケーションをどうとるのか、昔はある程度はうまくいっていたと思う。人も時間も余裕があった。あと互いに成長出来ると言う確信があった。だが今はない。マンガ家も一人で書いていた画から、アシスタント多数で書くようになった。当然経費は増大して原稿料では赤字、本が売れてなんぼになっている。
今独立編集者と言う形もはじまっている。ただエージェントとして成り立つかどうかまだ解らない。
最近マジメに作品作りを初めている。だがここまでも手応えのないものは滅多にない。しかもだ、信じられないと思うが、今日撮影したのはたった40枚だ。真面目に悩む。
正直な所、この企画もまたオクラ入りしそうだ。
その間にとった田舎道。
賢治は歩いたかもしれない、そういえばかっこいいかもしれない。
賢治ネタだけは絶対やらないと決めています。
今日はアイーナで、てつがくカフェ@いわて×映像サーベイヤーズの企画を見に行きました。てつがくカフェですが映像があれば話しやすいし、仙台の映像作家が何を考えているのか、ちょっと見たくてゆきました。結果ですが、かなり良かったです。こえシネマの高野さんの作品だけなのですが、カメラワークとか演出とかを最小限に抑える映像で、かなり好感が持てました。
プルーストではないのですが、なんというか紅茶とマドレーヌみたいな些細な事が記憶を刺激してゆきます。そのせいなのでしょうか、かなり盛り上がって1時間延長の会となりました。
盛岡の秋祭りが始まりました。
震災後ですが、ブログをはじめたせいで真面目に見ている所もあります。山車は少し貧弱になっているような気もしますが、人が集まるって実は凄い事だと、見直しております。
材木町の山車へのそば振る舞いです。
今日は宮古でも秋祭りです。