鶴岡地区医師会だより

三原一郎目線で鶴岡地区医師会の活動を配信しています。

庄内地域保健医療協議会 在宅医療専門部会

2017-02-02 11:33:39 | 日記


地域医療構想は病床の再編、削減が注目されてはいますが、病院から在宅医療(介護施設
を含む)へのシフトという一面もあり、病床の再編と並行して、在宅医療の充実が求めら
れています。

在宅医療とはいっても、自宅療養者のみならず、各種介護施設や高齢者向けアパートなど
の入所者も含みますので、かなり大きな範囲を含みます。

また、在宅医療は、医療とはいっても、生活を支えるという面も多々あり、介護職の役割
が大きいという特徴もあります。

そのことから、在宅医療の充実には、医療・介護の連携をどう進めていくのかが鍵になり
ます。

今回、1回目となる在宅医療専門部会では、庄内地域の在宅医療の現状を共有し、今後の
課題などについて意見交換を行いました。


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庄内地域保健医療協議会 在宅医療専門部会
日時:H29年2月1日: 14:00~16:00
場所:三川町公民館
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委員:
 鶴岡・酒田地区の医師会、歯科医師会、薬剤師会(計6名)、
 看護協会庄内支部、栄養士会庄内地域事業部、介護支援専門員協会庄内地区支部、荘内病院、(各1名)
 訪問看護ステーション(ハローナース)、老人福祉施設協議会、庄内地区老人保健施設連絡協議会、グループホーム連絡協議会(各1名)
 鶴岡市・酒田市・三川町・庄内町・遊佐町の長寿介護課、健康福祉課、地域包括支援センター(計10名)、
 庄内保健所所長
 計:24名

1、開会

 委員紹介

2、あいさつ (庄内保健所 阿彦所長)
 
 山形県地域医療構想を策定した
 2025年には、庄内地域で644床削減 在宅医療:1日256人増を想定している。
 予算の裏付けはあるので、来年度の活動につき協議願いたい。
 現状と将来目指す姿を委員の皆さんと共有したい。
 庄内地域は、連携パス、訪問診療、訪問看護などの実績で全国的にみても進んでいるが、さらに先駆的に取り組んで欲しい。

3、報告

1)地域医療構想の実現に向けて

  在宅医療: 3277人/日(在宅:1903、施設:1374) 2025年には、3503人/日 へ
  3本柱:病床機能の分化・連携、在宅医療の拡充、人材の確保・育成

2)将来めざすべき姿(在宅医療・介護連携)

  病院の役割分担の明確化、
  地域包括ケアシステムの普及
  平成30年、医療・介護の同時改定 県と市町村とのすり合わせが必要
  在宅医療・介護連携推進事業 8つの事業

3)在宅医療拡充に係るこれまでの取り組みとその成果

  地域医療連携室「ほたる」など、多くの団体がまんべんなく活動しており、各種在宅医療普及の指標は全国平均を上回る。

4、議事

1)庄内地域における在宅医療の拡充に係る取り組み

 ・在宅医療・介護連携推進事業

  各市町村から事業の現状と課題の報告 
  
  鶴岡:地域資源の公開、医療依存度高い患者の受け入れ調査、看取りのバックアップ体制、Net4Uの活用、相談窓口の充実(課題:医療)、多職種研修会(課題:参加者の固定化)、普及啓発、
  酒田:多職種会議、訪問診療を行っている医療機関の情報提供、連携書式の見直し(これから)、相談窓口、医療サポート研修会など4回実施、北庄内での情報交換の場の設置
  三川:ほたる、荘内病院へ委託、
  庄内町:医療圏、介護圏が酒田と鶴岡にまたがる。看取り研修会実施、GWで課題の抽出予定、
  遊佐町:マップの活用、

 質疑
  ・鶴岡の在宅医師の支え合いの仕組みの現状は?
  ・認知症への対応は?
  ・看取りへの対応は?
   特養、老健での看取りは、増えているが、GH,小規模多機能、老人ホームなどでは管理者の意識が低いところがある。
   個室が確保できないので加算がとれない、自宅→ショートステイでの看取りの受け入れ難しい、嘱託医とかかりつけ医師との連携が十分でない
   老健での看取り:基本は在宅復帰だが、看取りを行っているが、人員確保、職員のストレス、スキルなどで困難感がある。
  
   

 ・庄内地域における在宅医療提供体制の現状と課題

  4つの課題
  1)在宅療養への円滑な移行
    
    退院調整ルール (連携パスを含む)
     病院間の連携、退院調整部門、看看連携、→協議を始めたところだが、今後の課題の認識している
    
    南北の相互連携 →十分ではない現状があり、今後の課題
     (庄内町では、鶴岡・酒田双方との連携が必要)、
    
    介護職(施設、訪問)・看護職:高齢化、人材不足、離職、そもそも入学者が少ない、資格がとれない、
     2025年問題の最大の課題はマンパワーをどう確保するか 人材育成
    
    地域医療構想とは、医療から介護へのシフトと考えるが
    人材のシフトをどう考えているのか?、
     病院の看護師を老健などにシフトするのは難しいかもしれないが、   
     看護師や医師の意識も、介護~在宅へと変わっていくことを期待したい、

  2)日常療養生活の支援
  3)急変時の対応
  4)看取りの普及  

 ・平成29年度の取り組み

2)各取り組みにおける指標の設定

   在宅患者訪問診療の供給数
   
   介護老人保健施設の入所者数

   3年ごとに目標を設定し、調査する。

5、その他

6、閉会

引き続き、北、南庄内に分かれ、協議を続けた。

南庄内では、在宅医療推進事業における「多職種チームによる口腔ケアと食支援を行うことができる体制の整備」
について協議した。



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