
山形県医師会主催の県内医療情報システムの研究会的位置づけの会です。
今回は各地域の事例発表後、慶応義塾大学環境情報学部教授 秋山美紀氏から「医療情報ネットワークをめぐる最近の話題」と題し、本邦におけるこれからの情報システムの方向性や課題、欧米のおける医療ITの現状など、興味深い講演を拝聴しました。
医療の情報化で真に利益を受けるのは家族を含む患者自身であるはずですが、日本では、住民は未だにその存在や有益性については知らない、知らされていないという現状があります。今後、価値ある医療の情報化を進めていくためには、住民が主体的にその価値を主導することが必要と感じました。
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山形県医師会ITフェア
日時:平成29年5月13日 14:30~17:30
場所:山形市医師会館
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1、開会
2、あいさつ 山形県医師会副会長 清治 邦夫
3、各ネットの事例発表
・山形大学における地域医療情報連携ネットワーク
山形大学医学部附属病院医療情報学副部長 佐藤 一俊
・べにばなネット利用実態調査結果
元山形大学医学部 医療政策学講座大学院生 堀 陽
・急性期病院におけるべにばなネットの有効利用を考える
県立中央病院副院長 熊谷 孝
・もがみネットの現状2017
県立新庄病院副院長 板垣 孝知
・OKI-Netの利用分析とアンケート結果
山形県医師会情報広報委員会委員長
公立置賜総合病院副院長 山田 昌弘
・医療情報ネットワークの活用指標
山形県医師会常任理事
日本海総合病院院長 島貫 隆夫
・Net4U利用の現状 過去4年間における各職種のアクセス状況の推移
山形県医師会情報広報委員会副委員長
鶴岡地区医師会理事 三原一郎
・本県におけるICTを利用した医療連携について
県健康福祉部医療統括監 阿彦 忠之
4、特別講演
「医療情報ネットワークをめぐる最近の話題」
慶応義塾大学環境情報学部 教授 秋山美紀
鶴岡とのかかわり
からだ館健康情報ステーション
OPTIM
ほたる
鶴岡みらい健康調査(メタボロームコホート研究)
保健医療2035提言
効率的に高いヘルアウトカムを実現
保健医療の価値を高める
主体的選択を社会で支える
日本が世界の保健医療を牽引する
背景
疾病構造の変化(生活習慣病)
医療技術の進歩
情報環境の変化(インターネットの情報、SNS)
ICTを活用した次世代型保険医療システム
価値不在の情報化 から 患者・国民の価値主導へ
一人ひとりにより添った保健医療へ
医療IT、成功のための インセンティブとガバナンス
補助金事業の反省点
原則単年度
過大な初期投資、
運用費がでない
具体的なシステム要件が示されていない
費用にみあった効果の評価の欠如
海外の事例
カナダ infoway
システム導入に際して、コストリスクを減らす
ヨーロッパ EuroRec
国境を越えた相互運用、互換性が確保されていることを示す
米国 CCHIT
強制力、meaningful use
政府が定めた
補助金の効率的、効果的な運用に向けて
ガイドライン、
自治体の取り組み事例
ニューヨーク市のプライマリケア情報化プロジェクト
NY市健康局の事業
重症化予防(糖尿病、心血管疾患、高血圧、禁煙)を重点に
財源:30億、市、 ハード&ソフトを提供
医療機関は40万円/年程度の負担
州とは、相互接続
健康政策目標
1社のベンダーを選定(snall precticeに)
primary care 医 をおもに対象に
患者中心アプローチ patient portal
患者自身がカルテ情報にアクセス可能、
予約もシステムから可、
臨床の質の向上
治療評価の情報を収集
予防接種の記録学校保健と共有
他院との比較 (quality meseas)
市へ情報は送られない
臨床意志決定サポートシステム
リスクを伝えたり、処置や処方の提案
臨床アウトカム 患者のQALY(qualitu adjusted life year)計算
費用対効果分析
費用に見合った効果の評価
日本の遠隔医療の経済評価 :欧米と比べると極端に少ない
文献:18
費用便益分析
緊急性の高い放射線診断
在宅健康化モニタリング
費用最小化分析
在宅緩和ケア
皮膚科コンサルテーション
放射線画像診断
医療費削減
日本に研究が少ないのは、補助金制度のためか?
今後の方向性
・データからエビデンスへ
・多様な組織を繋ぐ
・クローズからオープンへ、データ分析
誰がどのようにという しかけ がみえない。
県に期待する 最高責任者の設置?
現場の課題
価値をどう示すか
ベンチマーク
どやったら説得力をもってしませるか
地域の文脈での価値創造を共有
住民との価値共有
地域の暮らしと調和した価値をともにつくり、共有する
地域・市民も役割をもちながら共動
懇親会



