11月14-15日に福井県やわら温泉で行われた第5回クリニカルパス学会に参加してきました。
http://www.f-gh.jp/jscp15/
温泉地を利用して学会を開催するのは初の試みとのことで、4つの温泉旅館を会場として利用し、その間はシャトルバスでの移動という学会でした。参加者は、1200名ほどでしたが、ユニークだったのは懇親会。全員参加型の懇親会は会場の都合でできないため、それぞれが宿泊している旅館毎に懇親会が行われました。300-400人のお座敷による懇親会は壮観でかつ盛り上がりました。
さた、今回は庄内南部地域連携パス推進協議会から、シンポジストとして2題、ポスター展示として6題の計8題を報告しました。順次報告します。
シンポジウム 「患者さんから見た地域連携パス」
座長 石田陽一氏、三原美雪氏
・基調講演
患者の治療継続を支援する道具としての地域連携クリニカルパス
北里大学医学部精神科学 下村裕見子氏
・二人主治医制の循環型がん連携パスは患者に役立っているか
武蔵野赤十字病院 泌尿器科 田中良典氏
・患者さんからみたがん地域連携パス
福井県済生会病院外科 宗本義則氏
・脳卒中地域連携パスにおける患者用パスとは
産業医科大学リハビリテーション医学講座 高畠英明氏
・患者さんのメリットを考えて循環器地域連携パス
トヨタ記念病院 内科 石木良治氏
・CDD地域連携パスの効果と問題点
富山市立富山市民病院 看護部 浦田千賀子氏
・「わたしの健康ノート 作成における事務局としての関わり」
鶴岡地区医師会地域医療連携室 遠藤貴恵氏
・患者の生活を支える地域連携パス
多附輿風会医学研究所 北野病院腎臓内科 米本智美氏
地域連携パスが各地で運用されているが、本来あるべき患者視点での地域連携パスとして機能しているのかというテーマでのシンポジウムで、7人のシンポジストからの報告がありました。当地区からは、遠藤さんが「わたしの健康ノート 作成における事務局としての関わり」と題して、当地区の地域連携パスの歴史を踏まえ、会の運営や私の健康ノートなどのツールの作成における事務局機能の重要性について講演しました。
「患者さんから見て良かったと思う地域連携パスとは」という座長の問いに対するシンポジストの意見を列記しておきます。
関わる人が一丸となる
患者満足度が目的であることを忘れてならない
一方で、患者の満足度を評価することは難しい
ハイブリット制(二人主治医制)を継続すること
患者がとってもっと満足できるよう考えていきたい
患者さんの不安を取り除くこと、多職種が活動していくことが大事
患者さんの視点という点では、まだまだだと思う