6月23日(日) 八雲オーケストラ杉並公会堂 大ホール
プログラム ワーグナー 「ローエングリン」より第3幕への前奏曲 サンサーンス ヴァイオリン協奏曲第3番 ベートーベン 交響曲第7番
2時間かけて東京の杉並公会堂まで行ってきました。時間はかかりましたが、東京で中央線に乗り換えただけで行くことが出来ました。 杉並公会堂は名前はよく聞きますが行くのは初めてでした。 舞台の後ろ側にも客席があり、音響も良さそうなきれいなホールでした。 八雲オーケストラは私の母校のOBオケで、今日の舞台にも知っている方々が何名かのっていました。 客席はほぼ満席の盛況でした。 13回目の定期演奏会だったのですが、不覚にも私は初めてでした。 「
ローエングリン」の前奏曲は冒頭から力強い金管楽器で始まり、圧倒的な迫力であっという間に終わりました。 なかなか華やかで良かったです。 管楽器奏者もずいぶん髪の白い方がいらっしゃるようにお見受けしましたが、力強い若々しい響きでした。
サンサーンスのヴァイオリン協奏曲第3番はソリストに渡辺玲子さんを迎えて演奏されました。 第1楽章、いきなりソロヴァイオリンの低音域から始まり、それがまた素晴らしい響きで、ビオラのような深く柔らかい音でした。 さらに高音域はというと澄んだ抜けるような美しさで、確かなテクニックで力強く奏でられました。 第2楽章はたとえようのない美しいメロディーを柔らかく、目一杯にビブラートをかけて、歌い上げていました。 後半、ハーモニクスでメロディーを奏でるところは、クラリネットの深い響きと絡み合って、なんともいえない心地よさでした。 第3楽章はいきなりカデンツァ風のヴァイオリンソロに始まり、また第1楽章のような力強い曲想でした。それにしても、ヴァイオリンの音色が素晴らしかったです。 ピアニッシモでもオーケストラに埋もれずくっきり聴こえるし、フォルテは圧倒的な迫力で迫ってきます。はじめはホールの音響のせいかとも思ったのですが、パンフレットによると使用楽器がストラディヴァリウスだったのです。私の未熟な耳でもこれは違うなと思えるとは、さすがストラディヴァリウスです。
協奏曲終了後、アンコールで短いバッハの無伴奏曲を弾きました。 うっとりするほど素晴らしかったです。 もうこれで今日は満足と思えるほどでした。
休憩中にロビーで40数年ぶりに何人かの先輩、後輩の方々と会うことが出来ました。
後半はベートーベンの第7番です。何年か前のテレビドラマでかなりメジャーになった曲ですが、弦合奏がよく揃っていてとても良かったです。 ヴァイオリンが第1と第2それぞれ12名ずつ、ビオラとチェロがそれぞれ10名、コントラ
バスが6名の大きな編成でしたが、バランスが良くて各パートの絡みや、メロディーの受け渡しもスムーズで素晴らしかったです。 第1楽章の冒頭のオーボエのメロディーがなんとも素敵で、弦と木管の応答が小気味良くなされていました。 そしてホルンが加わった力強いメロディーに移行し、これぞベートーベンと言った感じがします。 私は第2楽章がなぜか好きなのですが、哀愁を帯びた美しい旋律が低音楽器から始まり、だんだん音を増して弦全体まで盛り上がり、管楽器も加わる、この始まりの部分はなんとも言えずいいです。 そして終わり方も同じ旋律で消え入るように終わります。 しびれますね。 第3楽章は速いパッセージで始まり途中ホルンの長閑なメロディーが入り、トランペットも加わって堂々とした曲想になり、また最初の速いパッセージが出てきてと繰り返される面白い楽章だと思います。 第4楽章は冒頭から実に力強い感じで、弦のリズムも鋭く引き込まれる楽章です。 印象的なメロディーが多く次々に繰り出されて、オーケストラ全体で叫ぶようにコーダへと向かって終わります。
とてもいい演奏でした。 アンコールにブラームスのハンガリア舞曲第6番とラデッキー行進曲をやりました。 演奏会終了後、ロビーでまた顔見知り探しをして、旧交をあたため、帰路につきました。
来週は千葉市管弦楽団のチャイコフスキーの交響曲第5番を聴きに行きます。 誰か一緒に行きませんか? hiroko