『完璧』という言葉は、中国の故事に由来する。
古代中国の秦の国王は、趙の有名な宝玉である「和氏の璧」が欲しくなり、趙に秦の15の城と嘘の交換話をもちかけて、だまし取ろうとしたが、趙の使者の藺相如の気転で、無事に秦の国王の魔の手から「璧を完うした」故事から生まれた。
この玉は、15の城と交換しようとしたことから「連城の璧」ともいう。
「和氏の璧」が世に出た逸話も面白い
楚の国の卞和は、玉を探しては名人といわれた。楚山で粗玉を得た。その原石のまま楚王に献上した。ところが鑑定家がただの石ころと裁断したため、左足を断たれた。次の王の時代に、2度目もただの石ころといわれ、右足を失った。
次の王の時代に、卞和が泣いていう、これこそ名玉なのに詐欺師呼ばわりされたと泣いている姿を見た王が、そこまで云うならと磨かせた。果たして世にも珍しい宝玉で「和氏の璧」と名づけた。卞和はやはり真の名人だった。
この寓話は、玉の職人は玉を知るべく、国を治める者は人を知るべく、そして宝を献上する者はその宝のためにあらゆる犠牲を惜しむことはできないということだ。
ところで、「和氏の璧」は、暗闇で鈍く光り、置いておくと夏は涼しく、冬は暖かくしてくれ、虫除けにもなったという言い伝えがある。そのため、春秋戦国時代では最高の宝石として位置づけられており、上述の「韓非子」以外にも「史記」、「十八史略」などの書物にも登場している。 しかし、趙 没落後は歴史上には登場せず、行方知れずとなっている。
「邯鄲盛衰 刎頚の交わり」著者:伴野朗を読み終え、改めて中国の戦国時代は波乱万丈で痛快だ。
冒頭の『完璧』にまっとうする駆け引きは、藺相如が国王に諭す正義と、敵方との知恵の攻防が手に汗握る冒険劇としてもたのしめる。
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7.08(火) 1194 PV 205 IP - 位 / 1051941ブログ
古代中国の秦の国王は、趙の有名な宝玉である「和氏の璧」が欲しくなり、趙に秦の15の城と嘘の交換話をもちかけて、だまし取ろうとしたが、趙の使者の藺相如の気転で、無事に秦の国王の魔の手から「璧を完うした」故事から生まれた。
この玉は、15の城と交換しようとしたことから「連城の璧」ともいう。
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楚の国の卞和は、玉を探しては名人といわれた。楚山で粗玉を得た。その原石のまま楚王に献上した。ところが鑑定家がただの石ころと裁断したため、左足を断たれた。次の王の時代に、2度目もただの石ころといわれ、右足を失った。
次の王の時代に、卞和が泣いていう、これこそ名玉なのに詐欺師呼ばわりされたと泣いている姿を見た王が、そこまで云うならと磨かせた。果たして世にも珍しい宝玉で「和氏の璧」と名づけた。卞和はやはり真の名人だった。
この寓話は、玉の職人は玉を知るべく、国を治める者は人を知るべく、そして宝を献上する者はその宝のためにあらゆる犠牲を惜しむことはできないということだ。
ところで、「和氏の璧」は、暗闇で鈍く光り、置いておくと夏は涼しく、冬は暖かくしてくれ、虫除けにもなったという言い伝えがある。そのため、春秋戦国時代では最高の宝石として位置づけられており、上述の「韓非子」以外にも「史記」、「十八史略」などの書物にも登場している。 しかし、趙 没落後は歴史上には登場せず、行方知れずとなっている。
「邯鄲盛衰 刎頚の交わり」著者:伴野朗を読み終え、改めて中国の戦国時代は波乱万丈で痛快だ。
冒頭の『完璧』にまっとうする駆け引きは、藺相如が国王に諭す正義と、敵方との知恵の攻防が手に汗握る冒険劇としてもたのしめる。
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