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バベル

2007年05月06日 | 映画
映画『天地創造』は、ノアの箱舟で洪水後に生きたノアの子孫ニムロデ王が自身の力を誇示しょうと高い塔を築き、その頂から天に向けて矢を放つ。神は怒り、ひとつの言葉を使っているから語り合って奢るのだと、様ざまな言葉を創って隣の人と言葉が通じないように混乱させ、人々は各地に散って行った。塔の名前に「混乱」を意味するバラルと関係付けて話を締めくくっている
最近、チグリス・ユーフラテス川周辺に22のジッグラート遺構が発見され、高さ90m、7階建てで最上階には神殿があったといい、バベルの塔ではないかといわれている。

映画『バベル』には、次のように説明されているのでそこから読み取るしかない。
言葉が通じない。心も通じない。想いはどこにも届かない。私たちは争いが絶えない世界の住人である前に、同じ星に生きる命のひとつではなかったのか?今、モロッコで放たれた一発の銃弾が、アメリカ、メキシコ、そして日本の孤独な魂をつなぎあわせ、息をのむラストへと加速する。 聴いてほしい。初めて世界に響く愛の声を。

旧約聖書に題材があるので、そこから引き出した現代劇として観る必要がありそうだ。
単に「混乱」であり、お互いが分かり合えぬもどかしさを描きたいのであろう。意思が通じぬことを、いくつかの言葉と唖がその象徴としてでてくる。音楽が良かった。

                           ・・・つづく・・・


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コメント (9)    この記事についてブログを書く
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9 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
バベル! (楽母)
2007-05-06 10:56:05
なんか気分が悪くなる人が出たっていうニュース見て迷ってたけど、やっぱりGW明けたら観に行こう。ちょっとやそっとじゃ気分悪くなるタマ?でもないし(笑)。
今月は鬼太郎とスパイダーマンも・・・と思ってます。趣味ばらばら・・・。
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好きな映画です! (ベリー)
2007-05-06 17:18:07
トラックバックありがとうございました

この映画、結構評価が分かれてるようですが、私は好きです!
たくさんのメッセージが伝わってくる映画ですよね。

チエコの手紙の内容が気になります。
エンドロールの後に、もしかしたらわかるかもと期待してましたが・・・
あと、アメリアおばさんの甥っ子サンティアゴはどうなったのでしょうね
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コメントとTBにお礼 (iina)
2007-05-06 20:49:29
(楽母)さん へ
大阪的な親子のやり取りにニンマリ。まことに”普通”が一番です。
ふむ、関西だなぁ~・・・。
つき合うなら、100点満点より65点の人がいいという歌がありました。
では、100%満足したサービスに更なる100%満足できるサービスを提供されると、
結果は、 100%満足する。
  100%+100%=100%
∴ 1 + 1 = 1   が 証明された。
いかがなmonoでしょうか? 
「バベル」ではフラッシュ・シーンを警戒していたせいか、無難でしたよ。
まだ神の存在した映画『天地創造』を連想しました。
バベルの塔の後に、神がアブラハムにわが子を生贄に命じたところ、
それに従った彼に免じて神は現れなくなります。
もちろん、旧約聖書のお話です。

(ベリー)さん へ
家政婦アメリアが気の毒との意見に同感と、兄が最悪でした。
他は、一時的な不幸ではあったものの前向きな方向へ進んだのが救いでした。
聖書の「バベルの塔」とシンクロさせなければ、見当違いな感想に行きそうです。
特にキリスト世界観では、その傾向が強いです。
例えば、象徴的な兄弟殺しのカインの罪は「エデンの東」とか、
ソドムの町とか聖書を下敷きにしていますね。

TB(きらくに、きままに・・・)さん へ
『スパイダーマン3』は、iinaが行くシネコンでは2つ先まで満席でした。
個々のできごとにそんなにこだわる必要はないかも知れません。
「バベル」つまり混沌とした混乱こそが主題そのものではなかったのかなと思ったりします。
思うとストンと腑に落ちます。そうでないと理解不能です。
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TB有り難うございます。 (bobby)
2007-05-06 22:59:12
ブログ初心者です。初めてのTB有り難うございます。ブログの写真は私の古い映画パンフレットの中にある「天地創造」の1ページからデジカメで撮って載せたものです。(いい歳です!)映画バベルには様々な意見があると思いますが、あの吐き気を誘う演出は
「バベル(乱れ)」を表すイニャリトウ監督の故意によるものではないでしょうか?また訪れさせて貰います。
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ストーリーと「バベル」(混乱) (pachira)
2007-05-06 23:28:14
確かに音楽よかったですね。印象的に使われていました。

ただ、「モロッコで放たれた一発の銃弾が、アメリカ、メキシコ、そして日本の孤独な魂をつなぎあわせ」るというほど、それぞれのストーリーのつながりはなかったですね。

話が収束していくのを期待して観たため、少しがっかりしました。
まとまりのないストーリー展開も、「バベル」を表現していたのでしょうか。
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TBありがとうございました (root)
2007-05-07 18:38:55
TBありがとうございました。 たぶん監督や俳優陣など制作陣が気にもしないようなところで勝手に解釈してしまった私ではありました。 しかし、たまにはこんな映画を観て考えることも必要かなと思いました。 これからもよろしくお願いします。
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コメントTBにお礼 (iina)
2007-05-08 17:36:38
(bobby)さん へ
パンフレットでおさらいして「バベル」を観たのですね。
iinaはシネラマでスケールの大きな「天地創造」を観ました。
ソコに出たソドムの町は、さながら「現代」の一部を象っていますね。
ラストのアブラハムの物語は劇的でした。
その後、神は人間の前に現れなくなったと締めくくっていました。

(pachira)さん へ
観終わって、なにやら前よりもよくなるのではという予感を感じました。
家政婦や兄の不幸は辛いものの、主人公家族アメリカは明るく、
日本でも前よりは良い方向へという暗示です。
将来像ははっきり提示されていないけど、漠然とした明るさです。
4箇所はまったく独立しているわけでもなく細い糸だけでつながっていましたよ。

(root)さん へ
前評判の高い映画は、観客との感想にギャップがあると、
歩み寄って補修する必要がありますね。
きょうのブログにそこら辺りをつづりました。

楽母さん へ
楽母さんブログは、人気なのでコメントのために下に下にと降りて書いています。
大名行列に出会ったみたい。
まことに京弁というか日本語は、いいまわしてしまうので趣意が分かりにくいですね。
でも最近は、映画の好みをズバッと下すブログをよく見るので、現代っ子たちは白黒ハッキリしているのかも知れません。
そんな意味で、きょうのiinaブログと多少からむかなぁ~?
おおきに。

TB(Akira's VOICE)さん へ
自分が観て、評判の高い映画を理解できないと、見下して突き放す傾向が多いですね。
それで構わないけど、歩み寄ってみると見えなかった部分がイメージできるケースもありそうです。
もちろん、自分の思いを確信するかも知れません。
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トラックバックで… (fusa212)
2007-05-09 14:13:02
初めまして!!

映画が好きなんですね。

良ければですけど、

絵を描いていますので、
またより道してください
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コメントとTBに感謝 (iina)
2007-05-09 22:24:33
(fusa212)さん へ
立ち寄りました。
こんど『アモーレス・ぺロス』と『21グラム』を観てみます。
『21グラム』は観たいと思っていて見逃したままになっています。
それにしても、面白そうな映画が目白押しですね。

TB「ボブ吉」デビューへの道さん へ
>読唇や筆談なんてすっ飛ばしたい、ウソのない部分で確かめあってみたい
と、お礼を一方は受取り、他方は拒否というのは、発見です。
なるほどと思い、よく見ていますね。

TB(憔悴報告)(ryodda)さん へ
立ち寄りました。
こんど『アモーレス・ぺロス』と『21グラム』を観てみます。
『21グラム』は観たいと思っていて見逃したままになっています。
それにしても、面白そうな映画が目白押しですね。

linaさんこんにちは (ryodda)より
ウチはちょっとガラの悪いブログですが、よろしくお願いします。
『バベル』は賛否分かれているようですが、自分は完全に否の方です。
社会の絶望をテーマにした作品は過去たくさんありましたが、そういったものと比較すると『バベル』はただの深刻ぶりっこにしか見えません。
この作品ではまず銃がひとつのポイントになっていますが、それなら昨年の『クラッシュ』の方がまだいい映画だと思います。
しかし『クラッシュ』でもまだそうレベルの高い部類とは思いません。
本当に傑出した作品とは、たとえ暗くて重いテーマを扱っていても、それをあくまで(構成上は)娯楽として見せてしまうたくましさがあるものだと思っています。
例えばスピルバーグの『ミュンヘン』、イーストウッドの『ミスティック・リバー』、イー・トンシンの『ワンナイト・イン・モンコック』、あるいは園子温の『紀子の食卓』など。
いずれにせよ、イニャリトゥの「人間は分かり合えない、だから悲しい」という世界認識はあまりに幼稚です。
人間が分かり合えないなんて当たり前のことでしょう。
映画がすべきことはそれを悩んでみせることではなく、分かり合えない(つまり無数の個性がひしめいている)ことの可能性を示すことなのではないかと。
そういった現代社会の不条理を高いレベルの表現として結実させる映画作家には、例えばキム・ギドクがいます(『サマリア』『うつせみ』など)。
イニャリトゥなど全然たいしたことはありません。
世の中には真に優れた映画が他にたくさんあるのですから。
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