新聞に読むべき一冊として紹介され、タイトルが「宝島」なので冒険小説だと思ったら、ちがっていた。
「沖縄問題」に横たわる底辺をえぐる。
沖縄は、アメリカが基地として手放さず、島民と日本政府の攻防があるし、さらには中国が触手を伸ばすなど、まさに「宝島」といえよう。
図書館に予約すると、人気であるらしく提供されるまで2ヵ月❔ほどを要したから、係から電話をもらったときは予約したことさえ失念していた。^_^;
それにしても、発刊直後の新書が図書館で読めるなんて、有難いやら、申しわけないやら少し複雑な気持ちになる。
舞台は、本土復帰前の沖縄。米軍の施設から食料や衣類、薬などを盗み出して、「戦果アギヤー」と呼ばれた若者たちの青春を活写する。
米兵による事件や米軍機墜落事故などの実話を盛り込み、住民の不満の高まりや、正面衝突へと至る「コザ暴動」へと突き進む姿を描く。
幼馴染み三人が沖縄返還までに、それぞれ警官、テロリスト、教師兼活動家となって物語りは展開する。
英雄脱出の謎が、ラストまでミステリー仕立てになっている。おすすめの1冊。
追
ことしの第160回直木賞受賞。
最近は 目の不安で 読書から遠ざかっています
iinaさまの おすすめで ますます読みたくなりましたが
ご解説だけで 満足しておきます(^^)/
山男だからサングラスをかける程度の色男だと思ってました。^^
きのうに江の島で友と飲んだのですが、落ち合う前に片瀬海岸を歩き、富士山をたっぷり見て参りました。
だから「宝島」
ボクはスティーブンソンの宝島かと思いました。
琉球警察は1972年の沖縄返還までの20年間、沖縄県警の前に実在した警察機構です。
戦果アギャーの存在を知り、プロットを組んでいくうちに、そっちがだんだん物語の核となっていったんです。
「沖縄慰霊の日」の今日、感想文をブログアップしました。
リンクさせていただきました。
ありがとうございました。
タイトルが「宝島」なので冒険小説だと思ったら、沖縄問題がヘビー且ディープに活写されて読み応えがありました。
英雄脱出の謎が、ラストまでミステリー仕立てになっているのも惹きつけました。
iinaのブログにリンクをありがとうございました。
(比企の丘)さんの当該ブログ記事のアドレスをコメント上(iina)にURLを置いています。