”しんさん”のよもやま話

僕のビジネス感や社会現象に対する意見とかを趣味のヨットやゴルフ等の話を織り交ぜながらよもやま話的に発信します。

しんさんのよもやま話

2011年04月12日 20時59分10秒 | Weblog

 

4月12日(火)晴

こんばんわ。昨日で震災から1ヶ月経ちましたが今なお強い余震が続いています。昨日から今日にかけて特に大きな余震が続いています。自然の猛威の前に学者先生は後追いの解説ばかりで、結局何の役に立つのかと思ってしまうことがこの1ヶ月すごく感じています。技術のいろいろな分野で最先端を極めている人が今回のような震災ではあまり力を発揮することはなさそうだと僕は思ってしまいます。いわゆる専門バカになってしまい、インフラとなるものに対する基本的な技術やローテクの工事力は他人任せなのが原因です。理屈はわかっていても、電気がないとなにもできなかったり、汚染水を移すポンプや配管の仕方がわからないとかコンピュータがなければ何もできないと言った人達が多くなりすぎました。これは科学がもたらす現代病かもしれません。

僕はこのブログでも過去に何度か「猿の惑星」と言う映画の話を出しましたが、便利な機械だけに頼って我々は宇宙で一番進化した生物だと思っていると、いつのまにか下等と言われた生物に支配されてしまうと言うことです。この2世紀あまりの間に科学と言われる分野がすごい勢いで発達し、何でも科学的に解明しようとしてきました。まさにテクニカルナレッジだけを信奉している時代です。でも世の中にはこのような行き方を批判しプラクティカルナレッジを重要視する思想家もいます。プラクティカルとは実践的経験主義と言うような意味です。すなわちもっと現実の状況に応じた経験則のことです。同じような条件であっても状況は千差万別です。その千差万別な状況に即して方程式で導くことができない状況判断をしていく考え方です。世の中が定常的に動いている時には科学万能主義でも対処できますが、今回のような震災や原発事故ではテクニカルナレッジでは対処できないような気がしています。さらに対人関係や政治の世界では理屈だけの世界で御すことはできません。

自分も過去に技術者の道を歩んできた者なのでとても偉そうなことが言える立場ではありませんが、多分僕が少しプラクティカルナレッジを語れるとしたらヨットを趣味としていたことが影響しているかもしれません。海と言う自然の中で風や潮の流れは千差万別です。感と経験に基づく判断を瞬時に下して行くことはまさにプラクティカルです。間違いも多いけど修正も早いのがこのような考え方の特徴かもしれません。まぁこれらもケースバイケースで使い分けて行くことが大事なのかもしれません。そのためには常に自分一人の手で成し遂げられる手法も常に考える習慣と世の中の基本となる教養を身につけることなのかもしれません。戦後における日本の驚異的な発展はテクニックばかりを追いかけてきた結果ですが、そろそろ地に足のついたプラクティカルな部分を見直していく時期を告げる天の声かもしれません。

今日はここまでです。それではまた。