続・トコモカリス無法地帯

うんざりするほど長文です。

D&D4版キャンペーンシナリオに参加失敗した話 5

2017-12-23 00:51:28 | D&D4版 キャンペーン回想
ようやくモチベーションが変わってきたけど、シナリオは最終時期に差し掛かっています。全力で戦える機会はそれ程残っていないでしょう。実際3~4回くらいしかフルパワー撃ってない気がします。
キャンペーンでの宿敵ポジションの邪神・強化型巨大オルクスはGM独自のデータが作ってあって、行動回数が多く、ダメージを一定割合受けるとモードチェンジします。ホロブンがフルパワーヒット当てに行っても、途中で割り込みや即応アクションが入り、ラッシュがキャンセルされます。気持ちよく戦える相手ではないらしき情報を先に聞いていたので、まあこんなものかと。

最終一つ手前シナリオの相手はドラウ軍団。邪神ロルスの策謀やら死のルーンの争奪が絡んできますが、根本は家庭問題です。虐待ドラウ一家とそれに立ち向かう娘フィネスと仲間たちの戦いです。家庭裁判所の無い未開社会が舞台なせいで、ありふれた家庭問題が拗れて神話級の災厄まで膨らんでしまったのです。結局殴り倒して解決しました。
ドラウの社会構造が基本的に弱者を弾圧搾取して成り立つものなため、今回の件が片付いてもまた似たような家庭が似たような問題を起こすでしょうけど、それはうちのキャンペーンとは関係ない話です。
ここまでのGMがomoteさんの担当。

最高レベルに到達してもう成長の伸び代は無いけれど、最高の能力をもう少し堪能したいので、キャンペーンももう少し続きます。GM盗り夫さんのサービスです。


長期キャンペーンのシナリオフックとして「死のルーン」というのが中盤からちらほら出てきていました。名前は物騒ですけど、所持者の攻撃力が上がるわけでもないらしく、私には使い道のない無用アーティファクト。しかし他メンバーにとっては重要項目で、終盤に進むほどに取り扱いに困っていたようです。悪用したら大災害直結する強力かつ危険な代物ですが、世界の必須構成要素なので無くしても困るという、厄介アイテム。これまで戦ってきた巨人族だのオルクスだのロルスだのレイヴンクイーンだの、皆この死のルーンを入手して世界のトップを取る野望を燃やしてました、たぶん。通常アイテムのように簡単に他者に譲渡できるものでも無く、基本的に所持者が死亡しないと他に渡せないそうな。D&Dが高レベル帯に入ると死亡もやや重めの状態異常でしかないのですけど、この世界はなぜか随分と死を恐れます。ほいほい復活できるし、アンデッドもそこらじゅうに居るし、行動に支障きたすわけでもないのに、いまさら何の問題でしょうか。
相続の問題です。

死のルーンて分割できるのです。
細切れになったルーンを悪者たちと取り合いしてたのが、メインシナリオの物語です。当初の予定ではフィネスが右腕に死のルーンを仕込み、対家族用必殺武器にしていましたが、別に家族以外相手でも必殺武器なので、敵対勢力をばんばん倒して行けるのです。すると悪側とはいえ一勢力のボス達がばんばん消えて、悪の勢力組織図が空欄だらけになりました。こらあかんとフィネスは思いました。個人の怨恨で世界の力関係まで崩してはいけない、悪陣営とはいえ世界のバランス均衡には必要です。かと言って今更復讐も止められないし、敵側も止まってくれないので、用事が済んだら即引退することを決めたようです。
目的を達したフィネスはアンダーダークという物騒な街の最深部に向かいました。最終シナリオまでは付き合えなくなったけど、何かと危険な「死のルーン」を自分ごと封印するためです。30レベルシナリオGM予定の盗り夫さんPC・ヒドゥンエッジも今後参戦できないので、NPCとして同行しフィネスを疑似次元界に封印しました。

しかし、ここで予定外のアクシデントが起こり、パーティメンバーが全員今後の方針で大悩みする羽目に。原因は先程倒した悪神ロルスの置き土産でした。
フィネスには養女がいました。「リリィ」という10歳位のドラウ娘。その子に死のルーンがまるごと移ってしまったのです。そうなるようにロルスが前々から罠を仕掛けてたそうです。ロルスてのは毒蜘蛛の親分みたいな姿格好で、主に策謀陰謀で絡め取るのを得意としています。ドラウ種族の元締めも兼ねるので、自分の従属種族の小娘に細工するくらい朝飯前らしいです。

今までずっと悪役ボスを殴り倒す方法以外の問題解決したことがありませんでした。今回のように主犯は既に死亡してて、その後始末を穏便に済ますという経験が無いので全員困ってしまったのです。皆さん脳筋過ぎますね。

問題の「死のルーン」はリリィが相続しましたが、本来の保護者は自己封印中で手が出せません。手を出してもまた世界バランスを崩してしまうので、やはりフィネスでは動けません。
死のルーンの効果とは「絶対死」だそうです。これに殺られると、どうやっても復活出来ないんだと。後腐れなく強引に問題解決出来るから、大掛かりな勢力の偉い奴ほど欲しがるのです。

しかし、そんなの私には関係ない事情。対象を選ばず延々殴るだけのホロブンには無縁なものです。復活するたびに殴り倒せば良いので。それを特に面倒にも感じないので。標的に攻撃が命中するかどうかが重要で、対象の生死は関知しません。

でもホロブン以外のメンバーには「死のルーン移転問題」は重大案件です。今まで世界をなんとか保持維持するために必死に働いてきたのに、ここでキーアイテムが悪陣営に奪われちゃバッドエンドです。8年続けたキャンペーンのラストがそれじゃ後味悪いと思います。私以外は。
私はバッドエンドでも構わないと思ってました。ハービンジャーオブドゥームですから。破滅の先触れが横に居るのに、誰も破滅しないでハッピーエンドだと困ります。せっかくだから何かしら巻き込んで破滅したい。

リリィの処遇を巡ってメンバーは悩みましたが、選択肢は多くありません。誰が未成年の保護者になるかという話。核兵器並の危険なパワー付きの未成年に対して、世界情勢は厳しい目を向けています。監督責任は重大です。
フィネス&エッジはもう身動き取れません。
ガンダルーブは言動がゲスくて子供の教育に悪い。
ラックルは所属の都合で穏便対処は難しい。
レイオットは守るものが多すぎて、これ以上は抱えられない。
メルセーデは戒律と心情の板挟み。
ホロブンは人格が無いので論外。

消去法でメルセーデがリリィを引き取りました。過去シナリオ中にもメルセーデは難民救済したり、学校を創設して児童育成したりと実績があるのですが、現在のメルセーデは立場が非常に不安定でした。
聖人として十分過ぎるほど実力があるけれど、本人に迷いがあるせいで、あえて太陽神の下に自ら従い指針を伺ってる状態。太陽神ペイロア様も死のルーン事案を快く思っていません。どこの神様だってそうです。小娘リリィを仕留めるだけで、世界制覇できる強パワーアイテム先着1名で取れる大チャンス。強い力は強い立場の者が持たないと混乱を招くだけです。

皆わかってるんだよ「リリィを犠牲にすれば解決する」

いいじゃない、やるよ、手を汚すのが仕事だよ。と、いつもの私ならさくっと始末して終われたのですが、今使ってるホロブンは自分で考えて行動するキャラクターではありません。そんな路線変更の機会とっくに諦めたわ。

実際のところ、メルセーデの養子育成方針も消極的なものでした。危険物を抱え込んだ責任として、今後リリィを厳重に監視。周囲の勢力陣営への懐柔をペイロア様にお願いしながら、その間に死のルーンを生前移譲する方法をガンダルーブに探ってもらうというもの。魔族生まれのガンダルーブのコネクションは地獄勢力です。場合によっては魔王アスモデウス様に頭下げて、死のルーン引剥してもらおうとも考えていました。悪の元締めにそんなデカイ借り作っちゃいかんでしょ。でも現状のメルセーデは、信仰と戒律と義理と人情とその他事情の雁字搦めで答えが出せません。ベターな解決策ならいくつかあるのに、ベストな答えを探すから行き詰まるのです。

「この子は私が厳重に監視しながら育てて絶対に危険は起こしません」だって。秩序にして善の属性にどっぷり沈めて純粋培養するつもりのようです。

根本的解決に繋がらない気がするので横槍入れることにしました。ホロブンは何も言わないけれど、同居している人工知能HOPEはあれこれ言えます。ぶっちゃけ次の30レベルシナリオで撃破役が1人減るとかなりの戦力低下なので、リリィには是非ともフィネスの後を継いで欲しいところ。おおよその育成方針も考えつきました。

死のルーン外せないなら、いっそ死のルーンの専門家になっちゃえよ。
世界情勢が許さなかろうが、皆に殺処分を望まれていようが知った事か。意図せず備わった殺傷力だが、どうせ取り外せないならば、本人が使いこなすしかありません。能力値の高低ではなく、世論の総意に個人の意志で向き合う胆力の問題。死のルーンは危険だ。それがどうした、だからなんだ。自分の判断と責任で悪しき力を正しく使え。避けられ疎まれ忌み嫌われようが、堂々と公正に分け隔てなく死を与えよ。

でもそんな達観した死神キャラお手軽に成立しないとも思いました。私は得意だけど、動かすのは他プレイヤーのAMAさんだし、達観するにも過程が必要です。
まずはメルセーデのところからリリィを攫うことに決定しました。真っ先に世界バランスを崩す行動に出る以上、物語的に無事では済みません。次回は各勢力が一斉に取り押さえに出てくるそうです。逃走用の船は自前で持っていますが逃げ切れないだろうとのこと。

ここまで事態が混迷したところで、以下次回に続くとシナリオは終了。
最後のシナリオはメンバー全員参加が条件で、各自スケジュールの調整があり、実際の時間も数ヶ月の間隔が空きました。

その間にGM盗り夫さんは仕掛けを着々と作っていました。それも結構な大掛かりなやつ。この人いつも終盤にデカイのぶっ込んでくるんだよ。


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