先日経営者向けに「女性を上手に活用する方法」というテーマで講演する機会があった。90分の中で「女子学生の採用面接の場面」「一般職の中からリーダーを選ぶ場面」「ベテラン社員を管理職に登用する場面」「子育て復帰社員の処遇の場面」など「せやから、女はあかん」「できれば男がええなぁ・・・」と本音では思われている実例をもとに、女性らしさを活かすために経営者はどうあるべきかについて話した。
講演をするにあたって、女性の特徴ってなんだろう?と考えてみた。
①環境適応力が高い・・・どんな環境にも柔軟に自分をあわせることができる
②「誰か」のために働く(=人で動機づけられる)・・・「何か」(たとえば大義や役割を全うする)のためでなく、「この人」と自分が決めた「誰か」のために一途になれる
③守りに強い・・・自分の持ち場を粘り強く守ることができる。
②と③は連動している。大切な「誰か」のために、その「誰か」を守るために能力を発揮できるのは女性ならでは。そうでなければ子育てをし家庭を守る主婦が務まるはずがない。
女性を上手く活用している会社はこの特徴を「強み」として活かしている。一方、「いや~、女性はわかりませんわ・・・」と女性活用に苦戦している会社は、この特徴が強みとして活かしきれていない。
たとえば、
①環境適応力の高さ ⇔ 移り身の早さ 「あの時はそう思ったんです!」と平気で口に出せるのが女性。その場その場の状況や人に合わせて対応を変えるので、女性を組み込んだ体制構築がやりにくい
②「誰か」のために働く ⇔ 「誰か」の存在に左右される。認めた人の言うことしか聞かない。その「誰か」が自分が好きな「彼氏」「旦那」「子供」「社長」「上司」など。基準は自分が好きか嫌いかであることが多い。裏返せば、好きじゃない人(たとえそれが社長や上司であっても)の言うことはきかない。
※ 女同士の友情が成立しにくいのもここが原因。友達との約束より「彼氏との約束優先」.
③守りに強い ⇔ 自分や自分の大切なものを守るために自分都合で動く。権利を主張する。自分のライフパターンや家庭を守ることが「仕事」や「会社」より優先順位が上位。
強みと弱みは表裏一体。うまく引き出すことができればそれが「らしさ」として活きる。そうでなければ「だから、だめだ」とレッテルをはられる。
らしさを活かすようなマネジメントが必要だ。(次回に続く)