中村です。
クライアント先で、昨年新卒で入社した2年目社員をヒアリング
する機会があった。
彼は、入社時マイペースな性格からくるマイペースな仕事ぶりが
問題視されていた。マイペースからくる「自分は自分」「人は人」
という考え方が、当事者意識の欠如につながり、本人ではなく指導
側が、「どうすれば彼に危機意識を持たせられるか?」に頭を悩ま
ことが多かった。
そんな彼と約半年ぶりに再会
久しぶりに接した彼は、
寝ぐせやズボンから出たシャツを指摘していた入社時の「だらし
なさ」は全くなく、きれいに整えられた髪と着こなしは清潔感に
溢れていた。
「雰囲気変わったね~むっちゃ良くなった」
が第一声。
でも、変わったのは見た目だけではなかった。
話しが今年入社してきた後輩のことに及んだ際、
「彼(=後輩)には専門分野があって、会社でやりたいことも
はっきりしていますが、僕は文系で会社の事業に関してはわか
らないことが多い…。先輩なので会社のルールとかは教えてあ
げないといけないと思ってるんですが、正直焦ります…」
焦りと言う言葉が出てきた。
焦り、あるいは焦っているという言葉は、あまりよい状況では
使わない。新入社員のヒアリングでこのワードが出てきた際は、
焦る必要はないから、一つずつ確実に仕事を覚えていくことが
大切だと伝えることが多い。
でも、彼の口から「焦り」というワードが出てきた際、
「おお~っ、成長したな」
と思ったし、その場でそのことを伝えている。
焦りは周りと自分を比べるところに生じる。新卒社員に対する
ヒアリングでは、
周りが忙しそうにしているのに自分は手伝えることが少ない
⇒だから、焦ります
あるいは、
周りはみんなできるようになっているのに自分はできない
⇒だから、焦ります
と聞くことが多いが、今までの彼だったら
周りが忙しそう…⇒気がつきませんでした
周りはできている…⇒「彼はすごいですよね!」からの「僕は
僕ですから」
となってたはず。焦るというのは周りが見えるようになった証
拠。マイペースはビジネス社会では決して誉め言葉ではない。
焦りすぎて物事が手につかないのは良くないが、
マイペース=自分のペースで仕事を進めていては、いつまでた
っても自己成長はのぞめない。
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