さくらの花びらに想う

陶芸に行きました
山の公園でもらってきた白樺の木を大きく活ける花器を作ろうと思います。イメージは旅館のロビーの正面にあるこれでもかっ！って感じの花を活けることのできる花器。イメージだけは固まっていますが、その通りに出来るかどうか・・・
でも、昨日の陶芸はなんだか暗い気分でした・・・


先生の元に私と同時期に通い始めたSさん。この３月６日に娘さんが結婚することになり、結婚式の引き出物のひとつに、手作りの桜の花びらの箸置きを作りました。今年に入り、時々奥さんも連れて、「予備を含めて３００個作らなくちゃだよ・・大変だよ！」といいつつもうれしそう。
私も削りのお手伝いをしました。
「両親手作りの引き出物なんて、素敵ですよね～」って言うと、「馬鹿にされちゃうんじゃないか？ははは」なんて言ってました。
２月の中旬、淡いピンク色の箸置きが出来ました。心のこもった素敵な作品。素晴らしい結婚式になりそう・・・

今日工房に行くと、先生が「Sさん亡くなっちゃたよ・・・」
２月の終わりの日曜日、娘の嫁入り道具を運んだ午後、心筋梗塞であっという間だったそうです。
まだ５５歳でした。結婚式の３日前がお葬式でした。結婚式はきっと延期になったでしょう。
「バカだよな・・・」「うん・・」「なにやってんだよ・・・」「うん・・・」「勝手すぎるよね・・」「うん・・・」先生の元に一個だけ、置いていったヒビの入った桜の箸置き・・
Sさんの思いを込めたこの箸置きは、いつかみなさんに配られ、空の上のSさんは「バカにされちゃうよ・・ははは」って言うのでしょうか・・・