このところしょっちゅう来ている、銀座・奥野ビル。。。。
まずは「萩原義弘展〜窓」を覗きに、511号室の「ギャラリーナユタ」に。
かつて賑わった日本各地の廃鉱をモノクローム写真で記録し続けている写真家の、”窓”と”雪”をモチーフにした作品を集めたもの。窓から見えるのは、雪に埋もれた廃墟と木立。。
静かな写真の中に、かつてそこに人の暮らしや息づかいが、雪の中にひっそりと仕舞われているようだ。
ナユタの佐藤香織さんが昼食に出かけていたので、戻るまでの時間を501号室の「Art Space ROND」で。
この日は企画展でなくて常設展、ということだったが、この常設展が素敵だったの!
「季節の瞬間・Glimpses of the Seasons」と題した常設展は、オーナーである丸山則夫さんが、毎朝自宅周辺(多摩地区だとか)で撮影した写真をプリントして、その日のうちに展示しているのだとか。まさに”撮りたて!産地直送!!”の写真である。
どれも、夜から朝に移り変わる一瞬の移り変わりの、まさにその一瞬に見える光景を切り取った作品。
夜明け前後の、夜の空に微かに差し込む色。。。刻々と変わりゆく空を背景に、その時にしか表れないものが、画面に定着され、その一瞬が固定される。画面を通して、朝の冷え冷えとして清冽な空気が伝わる。
で、ナユタの佐藤さんが戻ってきたのでちょこっとお喋りついでに「今、CHANELのギャラリーで写真展やってますよ」と教えてくれて、その足で、次は表通りの反対側にあるCHANELに。
ドアマンが恭しくドアを開けてくれるのも気が引けるが、店内には目もくれず(欲しくなっちゃうからね。目の毒目の毒。。)、4階のネクサスホールで開催中の「フランク ホーヴァット写真展」に。
1950年代には『ハーパーズバザー』や、『ブリティッシュヴォーグ』などでファッション写真家として活躍していた彼は、元々のジャーナリスティックな感覚を生かしたルポルタージュ風な画面構成で、斬新なモード写真を発表していた
展示されている写真は、それらのファッション写真と、インドやパキスタン、イギリスなど世界各地を渡り歩いて撮ったルポルタージュやポートレイト。油絵のようなタッチの人物写真もある。
”これまでの人生における思い出深い瞬間を捉えた”写真の数々は、そこに映っている人間と、それを写した写真家の生きてきた時間を感じさせるものだった。
今年卒寿を迎えるというフランク ホーヴァットの本格的な写真展は日本では始めてという。2月18日までの会期の終わりに間に合って観ることができて、とてもラッキー!
ワタシ、やっぱり写真が好きだな〜、と感じた一日でした。
ギャラリーナユタの萩原義弘展
それからArt Space RONDで常設展_丸山則夫
そして、CHANEL ネクサスホールにてF フォーヴァット写真展