今日(12月4日)の東京新聞朝刊に掲載の斎藤美奈子さんのエッセイ「桜の新語・流行語」が秀逸!!
今問題となっている「桜を見る会」に関して、今回出て来た様々な言葉の解釈を付けているのだが、これが「さすが!」の切り口。
例えば、
【前夜祭】公職選挙法または政治資金規正法のどちらかに抵触する可能性のある危険な宴会。
【ニューオータニ】お一人様五千円の格安価格でパーティーを請け負うこともできる都内の一流ホテル。主催者にかわって領収書を出す等の特異なサービスも。
他にも【反社会的勢力のみな様】税金を用いた宴席などで「出席は把握していなかったが結果的には入った」人々を指す敬称。(!!)
こんなのもある。
【復元不可能】とは、「データの復元は出来てもしない」「復元されたらマジヤバイ」の婉曲的表現」。。。
こんな調子で10項目の新語・流行語解説が書かれていて、最後は、「これで幕引きなんて冗談でしょう。世論が味方だ。今はワンチームで頑張れ野党、負けるなメディア」と、きっちり今年の流行語「ワンチーム」も押さえてある!
斎藤美奈子さんのエッセイは、視点が鋭く、それでいて文章は軽快で楽しく、読むたびに「そうだそうだ!!」。彼女のものの見方や主張には確たる信念があり、権力には強く申し立てをするが切り口上でないところが凄いと思う。問題意識を持つこと、本質を見ること、真実を見ることの大切さを教えてくれる。
東京新聞の「本音のコラム」は、師岡カリーマさん(視野が開ける!)、青山大学長の三木義一さん(この方のコラムは諧謔に満ちている!)、反原発に取り組む鎌田慧さん(ぶれない!)、精神疾患の患者さんの訪問介護をしている宮古あずささん(故吉武輝子さんの娘さん!)、前川喜平さん(政治と行政の問題点をはっきり指摘!)等が交代で担当している。それぞれが立つ位置から独自の観点で、日々の出来事の問題点を指摘してくれて、アタマをシャッフルしてくれる。毎朝読むのが楽しみなコラムなのだ。