犬神スケキヨ~さざれ石

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英霊の渇く島に問う

2015-09-15 21:42:16 | 草莽崛起
偶然に偶然が重なり

諦めていた青山繁晴さん沖縄講演会に参加することになりました。

当初はチケットの売れ行きが悪く10日前にもかかわらず500の定員に100程しか捌けてなかったようで。

しかし、ほぼ完売となりましたね。

フォロワーさんからの依頼もあり自分もツイッターで拡散し、また青山繁晴さん自身もメディアで呼びかけた事もあり完売となりましたね。

本当に良かったです。

で、自分自身は買いそびれてしまい完全に諦めてました。

しかし、兵庫県西宮市で開催された青山繁晴さんぼくらの祖国新書版サイン会で青山繁晴さんに「チケット取れませんでした」と言うと青山繁晴さんに

現地にまだチケットがあるから君は沖縄にとりあえず行って、チケット購入して参加すると!

と、言われてしまいました。

内心「え~!無茶な…」という思いでしたが、会場を後にしようとしたところ一人の女性が近づいて来られました。

そして「良ければコレどうぞ」と何かを差し出されました。

紛れもなくコレは!

沖縄講演会のチケット!

ビックリしていると「3枚あるけど一人行けないから良ければどうぞ」と。

「うわぁ!ありがとうございます!」

と、ご厚意を受け取りチケット代を支払おうとしたら「いや、いいです」と、そのままサイン会の列に戻られました。

あまりの突然の事に動転してしまい、御礼は申し上げたのですが、その方のお名前を聞き忘れてしまいました。

そこからです。

2名で行くつもりでしたから、後一枚必要です。

とにかく、動揺を抑える為にコーヒーを飲みに行きました。

さぁ、コレどうする?

後一枚…

とにかく沖縄ジュンク堂に電話です!

すると

「ラスト一枚ありました!」とのこと。

そこから、アレアレアレと言ってる間に飛行機も宿も手配出来てしまいました。

天の差配でしょうか?

英霊の導きか?


今回の話

今回の講演会の内容は硫黄島の話しだそうです。

東京都小笠原村硫黄島。

あの激戦の地「硫黄島」です。

その硫黄島の真実から沖縄戦の真実を見ると言う試みのようです。

今回の講演会には島尻青年会議所の有志が尽力されました。
その有志が硫黄島の話しをと。

未だ我等の先達が残されている硫黄島。

鬼神を哭かしむるもあり

硫黄島と言えば皆さんご存知ですね。

米軍の中でも命知らずの荒くれ揃いの海兵隊兵士をして史上最悪の戦闘とか地獄の中の地獄と言わしめた凄惨な戦地。

米軍は上陸前に士官が兵士に向い
これから神の国を侵す、激しい抵抗があるだろう。この戦いから誰一人帰れないと覚悟しろ。
と、さえ言っています。

そして、後世、現在に至るまで米軍兵士達に尊敬される日本人。

general KURIBAYASHI

栗林忠道中将その人です。


決して生きて帰る事のない戦いに身を投じ、後世我々の為にこそ命を捧げて頂いた。

この日本人を戦後我々は忘れ去っていました。

この日本人を思い出させたのは、かつて敵であったアメリカ人。

クリント・イーストウッドです。

彼は日本人が決して忘れてはならなかったはずの日本人を我々に思い出させた。

日本人がアメリカ人から教えられたのです。

この事はなにも硫黄島だけではありません。

それはあの沖縄も同じなのです。

栗林忠道中将は硫黄島に赴任する際に義井夫人に「今度は骨すら帰らないかもしれないよ」
と言い残し戦地へ向かうのです。

絶望的な戦場にあって自決万歳突撃も禁じた。

戦力差を見れば万が一にも勝ち目はない。

飛行機も戦艦もない。

陸上戦、しかも白兵戦。

此方は2万余の戦力に対し米軍は6万。
更に後方に10万の支援部隊。

我々の先達の目的はただ一つ。

少しでも、一人でも、出来るだけ持ち堪え米軍の本土攻撃を遅らせることです。

その目的の為に自分達は死ぬ!
必ず死ぬ。

本土にいる、女子供を守るが為に自らは命を捧げる。

ただこれだけです。

アメリカ留学の経験があった栗林忠道中将は米軍の狙いはわかっていました。

だから本土にいる女子供を守ると決意をした。

自分達は死んでも、本土にいる女子供を守ればまた新たな命が生まれ、その命が引き継がれ日本人は存在し続ける。

アメリカの本土攻撃を1日遅らせれば、1日分の女子供が生き延びる。

当初、アメリカは5日で制圧できると考えていました。

しかし、日本人は36日間持ち堪えた。

その司令官、栗林忠道中将の最期の電文の一節が鬼神を哭しむるもありです。

つまり、死者の魂や天地の神々をも慟哭させるような…と。

日本人は祖国を守る為に命を捧げたのです。

それは硫黄島の2万余の英霊も、沖縄玉砕の兵士も全て同じ日本人です。

自らを兵器とした特攻隊員も。

皆同じ日本人です。

そして、まだ恋も知らなかった学徒看護隊の少女達も同じ日本人です。
以前にアップしています。
沖縄の少女←リンク

俳優、渡辺謙はツイッターにて「未来のない戦い」と栗林忠道中将の名を出し発言していました。

これは全く違います!

栗林忠道中将は未来の為に散華した。
未来を守る為に命を捧げたのです。

その未来とは後世の我々です。

未来がないなら渡辺謙と言う俳優はこの世に存在していません。

あなたも存在していません。

先達が守った未来に我々は生きているのです。

未来の為に特攻した。

未来の為に玉砕した。

未来の為に自決した。

日本人が日本人として民族を繋ぎ、繁栄する。
人として生きて誰の支配も受けず、人生を謳歌する後世我々の未来を信じて散華された。

この事実を無視し「未来のない戦い」など自らの存在を否定しています。

敗戦後、我々は先達が守ってくれた未来を守れているのでしょうか?

国土を奪われ、民族の根幹を無かった事にされ、同胞が北朝鮮如き小国に奪われ取り返せずにいる。

嘘の歴史を刷り込まれ。

日本人は悪だと俯いて生きて来た。

そんな未来を先達は守ったのか?

我々はまた我々の後世に繋がる未来を守る義務があるのです。

我々の未来は我々の後世の現在を作るのです。






古事記を摘んで日本を知る!その22

2015-09-10 21:41:56 | 古事記
今回は古事記です。

いよいよ国譲りから日本の根幹を見ることが出来ます。

変な左翼学者ね腐った解釈ではない、本当の日本の根幹や哲学を学ぶことが出来ます。

出雲の国譲り
正勝吾勝勝速日天忍穂耳命(まさかつあかつかちはやひあめのおしほみみのみこと)

早口言葉か!

「勝った!勝った!正に勝った!」

と、言う意味の名前です。

かつて天照大御神と須佐之男命が誓約をした際に生まれた神ですね。

天照大御神の首飾りから最初に生まれた神様です。

天照大御神は「葦原中国は我が子、天忍穂耳命が知らすべき国である」と仰りました。

これは神勅です。神様からの命令が下った!
と、言う事です。

ちなみにこれは天皇が天皇である根拠にも繋がるのです。

古事記とは、終局的に『我が国の成り立ち』を明確にするものです。

日本とは何か?天皇とは何か?
これは国の成り立ちをシッカリと示し、後世に伝える。
これが古事記の目的です。

ですから天皇が天皇である根拠を懇切丁寧に書いてあるんですね。

因みに、左翼学者の中には天照大御神に決定権がなかった!とする解釈があります。

それは、天地開闢(てんちかいびゃく)、つまり始めて現れた神高御産巣日神が天照大御神の後ろにいて重要な場面に顔を出す。
これは、実際は天照大御神が高御産巣日神の傀儡だ!とする解釈です。

確かに重要な場面で高御産巣日神は出て来ますが、古事記を良く読めば解りますが、常に決定は神々の総意で物事を決めます。

天照大御神は「では、そうしなさい」と仰ります。
天照大御神以外の神々は畏れ多い天照大御神の前で謙虚になり話し合い、その話し合いで総意を得て天照大御神に伺うと、天照大御神が「そうしなさい」とか「頑張りなさい」と仰る。
それで決まる訳です。

左翼学者は高御産巣日神の「実はウシハク」だ!としたい。
神話の時代から日本は悪い国だ!と言いたいだけなんです。

後に登場する邇邇芸命は高御産巣日の孫でもあるから、その正当性を示す為に高御産巣日神が登場していると簡単に読むことが出来ます。

話しを戻します。

それで、ただ天皇の正当性だけを示すならば初代神武天皇から書いても良いですね。
むしろ、世界の文書はそうです。
前の皇帝を徹底的に否定し、現皇帝を徹底的に正当化すると。
しかし、日本には否定する皇帝がいません。

なんせ皇帝は万世一系で、統治者が同じ血統で続いていますからね。

或いは天孫降臨からでもかまいませんね。

しかし、天照大御神、更に遡る伊邪那岐命や伊邪那美命もっと遡り宇宙に初めて神が現れたところから始まります。

歴代の天皇は何故天皇なのでしょう?

例えば今上陛下は何故天皇なのか?
それは昭和天皇から皇位を継承したからです。

昭和天皇は何故天皇なのか?
それは大正天皇から皇位を継承したからです。

そうやって遡ることで神武天皇へたどり着きます。

その神武天皇は天照大御神の孫の曾孫にあたるわけですね。

ですから天照大御神は皇室のご先祖です。
これを皇祖神と言います。

神武天皇が天皇に即位したのは何も私利私欲や野望の為に戦をしたり、敵対する勢力を皆殺しにして即位したのではありません。

これは天照大御神の神勅に従って即位したのです。

天照大御神は「天忍穂耳命に知らす」と仰りました。これが神勅です。

ですが、その時に子を授かる。
それで、この子に葦原中国を知らす事にします。
その子供が邇邇芸命な訳です。

邇邇芸命(ににぎのみこと)
天照大御神の孫に当たります。

天の孫が、地上世界に降臨する。
だから天孫降臨です。

この邇邇芸命が地上世界を統治する為に色々と準備しり、努力したりするんです。
で、実際に成功するのが神武天皇の代までかかる、或いは神武天皇の代に完成するという事です。

ですから、天皇が天皇である根拠はこの天照大御神の神勅まで授遡ることが出来ます。

これが、先ず国譲りの物語を知る為の基礎知識となります。

この国譲りの物語を知る事で天皇が天皇である理由を「神の命令」という正当性を示す物語なのです。

次回へ続く…

安倍談話一考…2

2015-09-08 11:20:58 | 草莽崛起
恩讐を越え

広島や長崎での原爆投下、東京をはじめ各都市での爆撃、沖縄における地上戦などによって、たくさんの市井の人々が、無惨にも犠牲となりました。

これも重要な部分ですね。

東京裁判でパール判事が「第二次世界大戦における非人道的行為とはヒトラーのユダヤ人殺害であり、アメリカによる原爆投下と空襲である」と指摘しています。

その後「唯一の被爆国として、核兵器の不拡散と究極の廃絶を目指し」とあります。
現在の核兵器保有国に対する痛烈な批判になっているのではないでしょうか。

しかし、「戦後の引き揚げ者」の下りでは、各国の協力により安全に速やかに引き揚げが出来たとする部分は納得出来ませんね。

当時のソ連や支那、朝鮮が日本人に対して行なった振る舞いを我々は知っています。

強奪、略奪、陵辱、虐殺。

あらゆる残虐非道を行なった。

いつの日かハッキリと、此れを主張しなければなりません。

「米国や英国、オランダ、豪州など元捕虜の皆さんが長年に渡り日本を訪れ、互いの戦死者の為に慰霊を続けてくれている」とし「恩讐を越えて善意と支援の手が差し伸べられた」
と、戦後和解についても触れています。

日本とまともに戦った国々の要人たちは戦後靖国に参拝しています。

特にイギリスとは当時の捕虜の扱いについての問題がありました。
捕虜に対する強制労働についてです。

後にイギリス人元捕虜たちは、自分達を強制労働させた日本の責任者が死刑になっていた事をしり驚いています。

「酷い飯を食わされたが、食わせた方も同じ様な酷い飯を食っていた。何も死刑にすることはなかっただろう」と、元捕虜は語ります。

その後、元捕虜たちは靖国参拝をしています。

互いの戦死者の為の慰霊とは「靖国」を含むことは間違いない。

この一文を読めば、未だに「和解」の道を取らず靖国参拝を批判し続ける支那朝鮮が国際社会の中で異質例外であると示唆したと言えるでしょう。

国際秩序

「いかなる紛争も法の支配を尊重し、力の行使ではなく平和的、外交的に解決すべきである」

これは日本の誓いです。

しかしこれは、覇権主義をあからさまに実行する支那への忠告にもなっています。

「国際秩序への挑戦者」と自らを戒めてはいますがアジア独立に寄与した事は間違いない。

しかし、先の大戦の無惨な過去を反省し、なんとか人類が苦労し築き上げた国際秩序をもう一度混乱に陥し入れかねない支那への牽制にもなっています。

先の大戦を「侵略」だとする批判を上手くかわしたのではないでしょうか?

有識者懇談会の北岡伸一などは発表前から「侵略したと言って欲しい」とか言い出す始末。

更に「学問的には侵略だ」と。

ハッキリ言いますが学問的にも侵略の定義は定まっていません

それは先の大戦後のロンドン会議においても最終的には侵略の定義付けを断念しています。

だいたい北岡伸一という人物は「日中歴史共同研究会」で日本の侵略について非があるとアッサリ認めた人物です。

これから

さて、談話は発表されました。

随分窮屈な談話ではありました。

しかし、今までの談話を払拭し、更に東京裁判史観をも払拭しました。

白人支配の過去にも言及し、現在の支那の覇権主義にも釘を刺した。

特亜を除く世界はこの談話を高く評価しています。
今後の政府はこの「安倍談話」を踏襲すれば良いのです。

米国上下両院議会演説でも述べた様に、積極的に世界の平和と国際秩序へ関わると、この談話でも述べています。

そして我々はもうくだらぬ謝罪などしないとも宣言した。

先の大戦での大義でもあった「大東亜共栄圏」も実質否定せずに上手く正当性を主張したとも言えます。

支那の覇権主義に対する痛烈な批判を盛り込む事で、その覇権主義の被害に遭っているアジア諸国への影響は大きい。

日本はこの談話を発表した事で「アジアのさらなる飛躍と発展」に積極的に寄与し、安全保障を担うのだと宣言したと言えます。

これは今般の安保法制、更にその先の憲法改正は必至となりました。

我々は過去にも、そして現在に至るまでも
力による支配や現状変更には立ち上がるぞ!と宣言したのだと自覚しなければなりません。

安倍談話一考…1

2015-09-08 11:19:53 | 草莽崛起
去る8月14日に戦後談話が発表されました。

発表に対しても賛否あり、また内容も賛否ありますね。

しかし、事実上いわゆる「村山談話」なる日本民族の自決を踏みにじる物からは脱したのではないかと考えます。

談話自体はともすれば、支那朝鮮や反日勢力の土俵に上がり更に腰を引っ張られた状態で相撲を取る様なものです。

自分自身としては、この「安倍談話」は一応の成功ではないかと考えます。

確かに、100点満点とは言えないかもしれないが、現状を考えるならばこれは良い物であったのではないかと考えます。

最初と最後

先ず最初に欧米列強の白人社会が行なってきた植民地支配を指摘したのは非常に評価できます。

こんなものは歴史の事実であり、行なってきた当の白人達だって解っています。
しかし、日本では言わばこれをしっかり指摘して来なかった。

それは明らかに戦勝国敗戦国と言う立場の違いがありました。

そして敗戦後の日本に於いて、徹底的に行われた占領政策、左翼教育により「白人支配」にあった事実を無かった事にして来た。
その議論すらタブーとされて来た背景がそこに厳然とあったからです。
負けた国は諸手を挙げて勝った国に従わねばならないと、勝手に我々は思い込んで来た。

そこに切り込んだのは見事だと言えます。

白人達により切り取り合戦の様な植民地争奪戦の中、アジアで唯一日本がこれに対抗したと言う事実を事実として談話の冒頭に持って来たのは、安倍晋三だから出来た事だと思います。

過去の「村山談話」や「小泉談話」には無い新たな切り口であり、その切り口にはさすがの反日勢力や左翼勢力もイチャモンの付け様がありません。

これは歴史的事実であるからです。

更に見事だと思ったのは、その後に日本は針路を誤り孤立してしまった。迷惑をかけたところもあると認めたところです。

歴史的事実を踏まえた上で「此方にも非はあった」と認めたならば誰もこれに対し反論などは出来ない。
いよいよイチャモン付けてやろうとする勢力を上手くいなしたと言えます。

その「反省」を示した上で後半に「先の大戦になんら関わりのない世代に、謝罪を続ける宿命を背負わせてはいけない」と結んだ。

つまりはこの二つの文言で挟んで、四つのワード、侵略、植民地支配、反省、お詫びを上手く散りばめたのは本当に見事だと思います。

この二つの文言は踏襲を迫る「村山談話」や「小泉談話」には一切出てきませんね?

踏襲したのは

しかし、談話発表後、早速「左側」の連中からは過去形だとか自分の言葉で語っていないなど批判がでました。

先ず「過去形で語っている」などの批判は的はずれも甚だしいもんですね。

過去の話しをしてるんですからね。

更に「首相の言葉で語っていない」と言う批判も丸で的はずれもいいとこですね。

これは閣議決定された談話です。
政府の談話であって、安倍晋三が勝手に個人で話しているのではありません。

またアホの村山富市は「自分の談話が踏襲された気がしない」と会見していました。

当たり前です。
そんなくだらぬクソの足かせを踏襲するはずありません。

この談話を見るに踏襲したのは、我等の天皇陛下のお言葉や、あのパール判事の言葉ではないかと思います。

かつてパール判事は広島の慰霊碑に刻まれた言葉安らかにお眠り下さい、過ちは繰り返しませんからと言う言葉を見て、こう述べています。


原爆を落としたのは日本人ではない、原爆を落とした者の手は汚れている。

そして、こうも述べています。

過ちが先の戦争を指しているならば、それも日本の責任ではない。戦争の種は西欧諸国が東洋侵略のために蒔いた。一つの国民が心に思い罪を背負わされれば、その民族に進歩、発展はない。

東京裁判で「全員無罪」を主張したパール判事らしい発言です。

安倍談話は明らかに、このパール判事や或いは天皇陛下が今までに語られたお言葉を念頭に置いて書かれていると思われます。

隠れた批判

談話では第一次世界大戦が植民地支配にブレーキをかけた。
民族自決の機運を高める事になったと書かれています。

これは有識者懇談会の報告書にもある内容です。しかしこの「民族自決」の理念は本来の植民地支配であるアジアとは関係ありません。

日露戦争勝利により、拡大を続ける白人植民地支配にブレーキをかけた。
ここを談話では強調しています。

これにより世界中の「有色人種」に人種的な自信を与えました。
アジアやアフリカに民族自決を促しました。
白人無敵、白人至上神話をぶち壊しました。
有色人種も「やれば出来る」という希望が生じたのです。

しかし、ここで有識者懇談会の報告書にもある民族自決の機運は第一次世界大戦末期にウィルソン大統領が掲げた「民族自決」の理念とアジアの植民地支配とは関係ありません。
これは中央ヨーロッパの独立運動の話しです。

ですから、この談話ではハッキリと言うのは今の時点ではあまりにインパクトが有り過ぎです。

本来ならば「日本は日露戦争の勝利により、長らく続いた人種差別思想を始めて破壊した。そして植民地支配を消滅させたのは先の大戦だ。」と言うのが一番です。
更にその理念を世界に始めて主張したのが日本で、その理念を表明した世界初のサミットが
大東亜会議であると言えば解りやすく、また強烈なインパクトがあったでしょうが現時点では強烈過ぎるでしょう。

第一次世界大戦以降、悲惨な殺し合いを制する為に不戦条約や国際連盟と言う新たな国際秩序を作りました。
日本も当然これに足並みを揃えた。

しかし、先の大戦へ突入してしまいました。
そのキッカケについて談話では「欧米諸国が植民地経済を巻き込んだ経済のブロック化を進めると、日本経済は大きな打撃を受けた」と触れました。

これは大変重要な部分でもあります。
日本が戦争に突入していくキッカケを日本の首相が触れた。
これは戦後初ではないでしょうか。

持てる国持たざる国の戦いであったと述べているのです。

当然、日本は持たざる国です。
石油や鉄などの輸入を止められたならば近代国家としては忽ち生きて行けません。
この経済封鎖が続けば、絹ぐらいしかない日本は国家存亡の危機です。

不戦条約はケロッグ・ブリリアント条約とも呼ばれています。
このケロッグとは米国務長官です。

このケロッグ米国務長官が米国議会で述べています。

国境を越えて攻め込むだけが侵略戦争ではない。経済的に重大な影響を及ぼす様な事も侵略に等しい。

この言葉を素直に見るならば、日本に対する経済封鎖は米国の不戦条約違反と見る事が出来ます。

ならば、日本は大東亜戦争の開戦直前「経済封鎖と言う侵略」を受けていたのです。

戦後、マッカーサーは軍事外交委員会に於いて「日本は絹産業以外に天然資源がない。此れを断たれたなら大量の失業者が発生する事を恐れた。」よく観察出来た発言です。
そして「戦争に突入した大部分が安全保障の必要に迫られた為だ」と証言しています。

これは東京裁判で「大東亜戦争は自存自衛であった」と証言した東条英機の主張と合致することになります。

つまり、この事を談話に盛り込み日本に謝罪をさせ続けようと言う「東京裁判」史観。
日本は侵略した、日本は悪者と言う東京裁判史観からの脱却ではないでしょうか?

東条英機、マッカーサーの示した歴史観に基づく解釈により悪しき東京裁判史観を払拭したと言えるでしょう。

支那朝鮮が押し付ける「正しい歴史認識」に対する安倍晋三政権の答えであるとも解釈できます。

安倍談話一考…2へ続く




古事記を摘んで日本を知る!その21

2015-09-03 18:21:29 | 古事記
古事記の続きです。

さぁいよいよ国作りへと入ります。

葦原中国

さてさて、大国主神が出雲の御大之岬(みほのみさき)に行きます。

海の彼方から天之羅摩船(あめのかがみのふね)に乗って来た神様がいました。

この船はガガイモで作った船です。

ガガイモなんて見たことないですが、ガガイモで作った船だそうです。

それで、カリの皮の服を着ていました。
カリと言うのはよくわかりません。概ね識者の見解では蛾ではないかと思われます。

で、この神様は最初は名前が解りません。

ガガイモて言うのは幾つも手の平に乗るほど小さい物です。

そんなガガイモで出来た船ですから、小さいです。
そこに乗る神様ですから、かなり小さい。

大国主神は先ずヒキガエルに聞いてみました。
するとヒキガエルは「知らん」と言うのです。

ヒキガエルに聞くてのはどうかと思いますが…

とにかくヒキガエルは知りません。
ヒキガエルは「案山子なら知ってるかもね」と言うのです。

案山子は一本足で歩けない、けれど天下のことなら良く知っていると。

それで案山子に聞くんです。
案山子がしゃべるんですよ!チョットしたホラーですね。
マネキンの首とか転がっているとか、ビックリしますが…
しゃべるんですから。

すると案山子が「ああ、あれは少名毘古那神ですよ」と。
少名毘古那神(すくなびこなのかみ)
チョット怖いですけど案山子が教えてくれました。
神産巣日神(かむむすひのかみ)の子だと教えてくれました。

神産巣日神は以前に大穴牟遅神を助けてくれた神様ですね。
大国主神の命の恩人です。
その恩人の息子さんです。

「ああ息子さんでしたか」て感じです。

「アレ?だいぶ小さいですけど…大丈夫ですかね?」

しかしアノ神産巣日神の息子さんですから、相当しっかり者ですよ。

道後温泉て皆さんご存知ですね?
四国、愛媛の松山です。

あの道後温泉には大国主神と少名毘古那神が風呂に入って体を癒した!と伝えられてます。

そこに道後館という建物があります。

そこの温泉に二人の神様の像があります。
一人は大きな神様で一人は小さな神様。
大きな神様は大国主神です。
小さな神様は少名毘古那神です。

そして、この少名毘古那神と大国主神がガッチリタッグで国作りをするんです。

しかしこの少名毘古那神と言うのは大国主神の耳元で小うるさく指示を出すのですね。
それはもう、あーだこーだと口うるさい。
「あれは、こうした方が良い、それはダメだな」とかとにかく口うるさい。

しかし、ある日突然に少名毘古那神はいなくなってしまいます。
常世国に行ってしまいます。
理由は全くわかりません。
大国主神は大変困ってしまいます。

突然、常世国へ行ってしまいました。

大物主神

それで困っていると新しい神様が現れました。

この神様も名前が解りません。

なんて言うか、古事記はこういうとこ勿体振るわけです。

「名前は?名前、誰なんだ?」と、読み手を引きつけるテクニックでしょうか。

三輪山の上に鎮座する神とだけ解っています。

何故、三輪山の神と解ったかと言うと。

「自分を、大和の国を青垣のように廻っている山の内の、東の山の上に奉りなさい」
と、早い話しが「三輪山に祀れ」と仰る。
それで三輪山に鎮座する神だな、と解ったのですね。

この時点ではこの神様の名前は解りません。

しかし相当、偉そうですよ。

「私を奉りなさい、それなら手伝ってやろう。じゃないと国作りは出来ないぞ!」と。

え~!あんた何様やねん!どういうつもりや!
てな感じは否めませんが…

しかし大変な神様だ!と、丁寧に遇します。

でもこの神様と国作りをしたかどうかの記述はありません。

そしてこの神様が大物主神と後々解ります。

国作りの中身

大国主神の国作り!

とか言いますが、大国主神一人でやった訳ではありません。

大国主神一人でドドド~ッ!とかて作った訳ではないのですね。

天上界とかですね、大和の神とかイモの船で来た神様とかですね。
周囲のいろいろな力を借りて国作りをしたんですね。

ですから、国作りをしたその国は大国主神の「俺の国」ではありません。

んじゃ誰の国だ?

と、これが問題な訳です。

最終的には天上世界の統治者である天照大御神が地上世界も統治すべきだとなるのです。
そういう話しが展開していくのです。

ですからこの国作りは国譲りへの伏線であると考えられます。

国譲りにこそ日本の根幹的な物語が示されていますから、この国作りはそのような話しの為の伏線であると考えられます。

間違えてはいけない

この大国主神と大物主神。
日本書紀では同じ神として描かれています。

しかし古事記では別の神として扱われていますね。

どちらが正しいのでしょうか?

これは極論、「どちらも正しい」としか言えません。

何故ならば、前にも申しましたが「古事記」を理解するのに別のものを用いてはいけないからです。
ですから、この部分を理解する為に日本書紀を用いれば、それは古事記ではなくなります。
その逆もまた同じです。

これは編纂の方針が違うからです。

日本書紀は海外へ向けた文書ですから、中身も漢文です。
中国語表記と言えます。

しかし古事記は万葉仮名で書かれており、これは日本人でなければ読めません。
つまり古事記は国内向けの文書です。

そして、その昔、世界や特にアジア地域では秘伝とされた国の根幹は決して対外的には見せてはならないとされていました。

つまり古事記は国内でのみ通じる「秘伝」であるのです。

本当のことは決して外へ漏らしてはいけないのです。

ですから対外的には大国主神と大物主神は同一としたのです。

古事記を理解する為に日本書紀や別の文書を用いて解釈してはいけないのです。

ウルトラマンの解らない部分を仮面ライダーを用いて理解する様なものです。

そんなアホなことしませんよね?

古事記の世界観や真実は古事記の中だけで解釈しないといけないなです。

次回へ続く…