こないだ、新門司のJR九州ウォーキングに行ったのである。詳細は、前日のブログ参照。ウォーキング参加者限定で、4隻のフェリーに乗船できたのだが、最後のオーシャン東九フェリー「それいゆ」内で食事をすることにした。
この船でのメニューは3つある。航路は新門司⇔横須賀なので、横須賀にちなんだメニューが提供されています。持ち帰ってもいいし、船のレストランで食べてもいい。
①横須賀海軍カレー 1,000円
②横須賀海軍カレーパン 300円
③三崎港マグロ入りトルティーヤのラップサンド 600円
今回は、①のよこすか海軍カレーにして、船内で食べることにしました。
よこすか海軍カレーとは「脚気(かっけ)の予防食として提供されたのが始まりです。明治初期、日本海軍では白米中心でたんぱく質やビタミンB1が不足した海軍食が提供されており、脚気による患者数が急増していた。そこで、海軍軍医総監の高木兼寛氏が、肉や野菜の入ったカレー風味のシチューに小麦粉を入れてとろみをつけ、当時の軍隊食に不足していた栄養分を補いました。その結果明治18年には脚気による患者数は減少し、死亡者なしという結果がでました。この軍隊食のレシピは、カレーライスの作り方と共に明治41年に発行された、海軍割烹術参考書に記載されています。当時のレシピを現代に復元したカレーが、よこすか海軍カレーなのです」とあります。
また「原則としてよこすか海軍カレーは、横須賀市内でしか提供されていませんが、特別な許可をいただいて船内で提供しています」ともありました。よこすか海軍カレーは「サラダ、チャツネ、牛乳」をセットで提供するのが決まりです。
かなり人気で、行列があります。
10分ほど待って、よこすか海軍カレーをゲットしました。支払いは現金のみです。船内のレストランでもいいのですが、景色がいいので屋外のテーブルにしました。混んでいますが、座れないほどではありません。中辛くらいで、美味しくいただきました。
帰りはフェリーターミナルから、西鉄バスの臨時便が門司駅まで運行していたので、乗って帰りました。460円也(交通系カード使用可)
ついでの話になるが、脚気の原因が当時の軍の白米中心の食料にあると気が付いた海軍は、いち早く麦飯を取り入れて脚気を克服したが、陸軍の軍医森林太郎(森鴎外)は白米食に固執し、日清日露戦争では脚気での死亡者が3万人を超えたという壊滅的な状況になった。当時はビタミンという概念がなかったといこともあったが、それでも状況を分析し対策を講じた海軍と、無策の陸軍の差が如実にあらわれた事例である。