中小企業のための「社員が辞めない」会社作り

社員99人以下の会社の人材育成に役立つ情報を発信しています。

マナー研修を外部に委託するときにしてほしいたった1つの質問

2014年01月29日 | コンサルティング

4月の初めになると、日本全国で一斉に新人研修が行われます。

私は、マナー研修はその会社の「企業文化の伝承」のひとつだと思います。

マナー研修の中味をざっと書き出すと・・・

おじぎ
挨拶
敬語
自分、相手の呼び方
遅刻・早退・欠勤の連絡方法
乗り物の席次
電話のかけ方
伝言の受け方
来客対応
訪問
名刺交換など・・・(順不同)

・・・考えるまでもなく、すべての社員ができて当然のことばかりです。

それなのにわざわざ「外注」する必要があるのでしょうか。

「マナーはその道のプロが教えた方が良い」という意見もありますが、マナー研修は知識だけではなく「(その会社の)社員としてのあるべき態度」を学ぶことです。

元CA(キャビンアテンダント)や元デパートの販売員の「立ち振る舞い」も良いと思いますが、それぞれの会社には社員が培ってきた態度としての「マナー」があるはずです。それは大げさに言えばその会社の企業文化を構成するものの一部です。

私は今まで何度も元CAが講師を勤めるマナー研修を見てきましたが、その会社に「立ち振る舞い」が定着しているのを見たことがありません。それは当然のことで、「立ち振る舞い」はあくまでも参考でしかないからです。

外部の研修会社のマナー研修を委託する場合、「我社の社員はこうあってほしい」というメッセージを込めた研修を提供できるかどうかが非常に大きなポイントになります。

立ち振る舞いだけのマナーはすぐに忘れてしまいます。

人事部門の方々は、マナー研修を委託するときに、その会社の講師に必ずこう質問してみてください。

「当社の企業文化について、どのようにお考えですか?」

納得できる答えが返ってこなければ採用してはいけません。

「たかがマナー研修」ではなく、「マナー研修だからこそ」なのです。

(人材育成社)