スズキ、ストリートバイク「グラストラッカー」シリーズを一部改良して発売
スズキは軽二輪のグラストラッカー/グラストラッカービッグボーイを平成18年規制に適合させ、新たに発売する。
主な変更点は
・ST250と同じエンジンで18年規制適合
・FI採用
・燃料タンク増量(6L→8L)
・シート厚増
・燃料警告灯増設
なおビッグボーイにはフォークブーツを新たに装備した。販売計画はシリーズで2,000台。
燃料タンクの大型化とシート厚を増やしたことで、街乗り下駄履きバイクから長距離走行にも耐える性能を有することになる。2L増で5~60Km航続距離が伸びることだろう。グラストラッカーのデザインは悪くないのだが、航続距離の短さ(給油の頻度の高さ)がウィークポイントだっただけに、これは良い。
ただし燃料タンクのデザインが変更されたことで、バランスは悪くなった印象だ。FIの燃料ポンプの体積もあるので実際には3L分大きくなっているのだろう。もう少し旧型のデザインに倣って一回り大型化させた方が良かったのではないか?
機関出力は20PS/2.2Kg-mから19PS/2.1Kg-mに低下した。最大出力は7,500rpmと変化ないが最大トルクは6,000rpmから5,500rpmに若干低回転にシフトした。ギア比やタイヤに変更はないので、最大出力時の最大速度は124Km/hほどで変わりはない。ただしトルクの低下と低回転化で最高速度域での加速は厳しくなるだろう。
なお60Km/h定地走行燃費は55Km/Lから48Km/Lに低下したが、実燃費は同等以上だと思われる。しかし若干の重量増があるので、大幅な向上にはならないかもしれない。
下駄兼雪道バイクとしてはそこそこの性能・足つき性を有しているし、デザインも悪くない。燃料タンク増量とシート改良も利いている。なかなか訴求力のあるバイクになったと思う。なにせアルミタンクはあってもビッグタンクはなかったからね。
スズキがマニュアルミッションの軽二輪を新たに発売したことは、ホンダの不甲斐なさに比べると対照的だ(XR230/MとCB223S
「しか」発売していないホンダとST250E Type,グラストラッカー/ビッグボーイ,Vanvan200を発売するスズキ。ヤマハもWR/M,XT/M,Trickerを発売。)。今後噂/期待されるDRシリーズの復活もありそうなので、スズキ乗りが増えそうな予感だ。