松下のR-1400に仕込んだフィルターを改造してみた。
±7.5KHzのフィルターを仕込んだのだが、利きが極端すぎるというか、フィルターのみなので帯域特性に負のスパイクが出ているようで、ちょっと違和感があった。
そこで、455KHzのIFTをカマしてみた。これで素直な特性になるはずだ。
フィルター改造後、IFTの調整をし直した。SGから無変調をぶち込み、Sメーターで振れを確認しながらの調整。本来は1KHzのビートをのせて調整するのだが、あくまでシャープな特性を求めるために無変調で行う。
なお、セラミックフィルターをバイパスするLは、AGC電圧を通すためのもの。これがないとAGCが利かなくなる。455KHzで十分なインダクタンスとなるものを選んでいる(もちろんこいつのおかげでフィルター特性がおかしくなるのだが、仕方がない)。
調整の後Sメーターも調整し直す。NHK東京でMAXとなるようにちょっと「感度」を落とした。それでもインピーダンスが変わったせいか、IFTで昇圧されるのか解らないが、Sメーターの振れは大きくなった。メーターだけでなく、IF信号そのものが大きくなっている。このおかげでSメーターはちょっと信号があると9まで振れ、まるでディジタルな動作になってしまったが、いたしかたない。
調整後、594KHzの直ぐ上の603KHzの信号が、かぶりは酷いモノの浮き上がって聞こえてくることを確認(フィルターを切ると完全に埋没する)。他の局も浮き上がってくる様だ。ただしIF信号が大きくなったこととトレードオフでノイズは増加しているようだ。しかしこれは無信号時、ゲインが最大の時に目立つだけなので、致命的ではない。
帯域がかなり狭いので、Hi-Fiではないが、DX受信時にはキレが良く信号が浮き上がることで、重宝する。ちょっとずれたところにモデムノイズがあるときなどにも効果がある。
集積度が低い筐体内には空きスペースがあるので、ついでに先日造ったBFOを埋め込んだ。BFOとしては発振周波数がIF周波数から2KHz程度離れており、ちょっとズレ過ぎなのだが、7MHzのCWや3.5MHzのSSBを復調出来るので、まぁ、悪くない。
これで40年前にBCLラジオが20年ぐらい進化した、ということにしておこう。