10月1日に「内定式」というのをやった。わずか2名の内定者であるが、きっちりけじめをつけようという心意気である。年度計画では、まだあと2名枠がある。全部埋めるために採用担当はシャカリキになっている。しかし、うるさいオジサン達の目にかなう学生さんがなかなか集まらない。今ならジェイエスピーはねらい目だと思うが、学生さんからするとわが社程度の規模の会社に就職するというのはかなり勇気が必要なのだろう。寄らば大 樹。安定していて長く働ける企業、と世間から評価されている企業や団体に人気が集まっているようだ。つまり役所とか有名大企業が、高い人気を得ている。
安定とか安心とか言う言葉は、最近の世相から考えるとかなり怪しい。安心したい気持ちはわかる。だが、不安な気持ちが目隠しになって、せっかくのチャンスになるかもしれない世界を探索するチャンスを失うのは残念なことだ。
わが社の内定者は男女2名。男性は工科大で専門的にソフトウェアを学んできたはずの人物であるが、女性は文学部、完全な素人である。素人さんにはかなり勉強してもらわなければならない。入社前に勉強しよう、と話した。が、よく聞いてみると大学の授業で手一杯な雰囲気だ。前期は就職活動に 専念するため休学したのだという。そのために卒業に必要な単位はすべて後期に集中しており毎日夕方6時頃までは授業があるという。唯一月曜だけが午後早い時間に終わる、と。忙しい学生生活だ。学生さんには、就職してしまってからでは味わえない自由な時間を楽しんでもらいたいとも思う。そのためさらにギュウギュウの学習スケジュールを言い渡すことはできなかった。週2時間ぐらいコツコツと勉強してもらうことにした。週2時間では大したことはできないが、まあ何もしないよりいいだろう。
大学とはしかし、いったい何なのだろうか。ビジネスの世界と大学で学んだことが大きくかけ離れていて、正直なところ大卒者より専門学校卒業者のほうが戦力になる場合が多い。しかも専門が異なる世界に就職してきた場合、入門時のハードルはかなり高い。長い目で見て、後日大学で学んだ多くのことが花開いてくれることを願ってやまない。
私は文学部出身である。そもそも今風に言うニート、昔風ならモラトリアムな若造そのものだった。当然真面目に就職してサラリーマンになろうなどとは全く考えもしなかった人間である。仕事が嫌いだったわけではない。アルバイトは月水金朝3時半に起きて牛乳配達、夜は家庭教師。土日はスニーカーショップの店員。よく働いた。大学の成績も悪くは無かった。「おまえなら推薦という手があるだろう」と友達に言われたことがある。だがどうもサラリーマンという言葉の響きが気に入らなかったのだろう。今の学生さんのように早い時期からあちこちの企業を回るなどということは考えもしなかった。周囲の友人も同じ調子で、「就職?考えてないな」そんな連中ばかりだった。だが、みんな自分が 自信を持っている世界について真剣に学んでいたように思う。しかも自分が好きな世界ではどう考えても自分が頭角を現さないはずがない、と考えている連中ばかりだった。だからどんなことになっても自分の力で何とかなる、と考えていた。不思議なことだが私の周囲にはそう言う変な自信でいっぱいの自信過剰な学生ばかり溢れていたように思う。
しっかり考えもせず、駅の売店で買ってきた就職情報誌をペラペラめくり、書いてあった電話番号に電話して、「就職したいんですけど」と電話に出た人にいきなり話しかけたのは大学4年の冬、年末のことだった。
「名前は?」「住所は?」「電話番号は?」「大学生?」「学部は?」「文学部か」「文系ね、別にかまわないよ」「入社前に会社に来て欲しい時は、こっちから連絡するから。その時は履歴書持って来て。じゃ、その時に、また」電話が切れ、それで就職活動おしまい。
友達に内定をもらちゃったと話した時、何をする会社なのか説明することもできなかった。当時、ソフトウェア開発が何なのかまったく、もう本当に何も知らなかったし、説明できたところで聞いたほうも何のことか理解できなかったろう。世の中にコンピュータなどというものがまだ浸透するずっと以前の話だ。草原が地平線まで続く風景の中で日向ぼっこをしているような牧歌的な就職活動の時代。ソフトウェア開発企業は、雨後の竹の子のようにニョキニョキ新しい会社が起業しており、どこも追い風で 人さえ集まれば儲かって仕方がない状態だったのだ。私は電話一本したことがもとで飛んで火にいる夏の虫状態でこの業界に飛び込むことになり、以来 長い間、毎年毎年やってくる就職の時期をみんな偉いなぁと感心しながら学生達を見守ってきた。
自分が飛び込んでしまったから言うわけではないが、この業界は本当に面白い。特に文系の方々にお勧めだと私は考えている。
monipet
動物病院の犬猫の見守りをサポート
病院を離れる夜間でも安心
ASSE/CORPA
センサー、IoT、ビッグデータを活用して新たな価値を創造
「できたらいいな」を「できる」に
OSGi対応 ECHONET Lite ミドルウェア
短納期HEMS開発をサポート!
GuruPlug
カードサイズ スマートサーバ
株式会社ジェイエスピー
横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
安定とか安心とか言う言葉は、最近の世相から考えるとかなり怪しい。安心したい気持ちはわかる。だが、不安な気持ちが目隠しになって、せっかくのチャンスになるかもしれない世界を探索するチャンスを失うのは残念なことだ。
わが社の内定者は男女2名。男性は工科大で専門的にソフトウェアを学んできたはずの人物であるが、女性は文学部、完全な素人である。素人さんにはかなり勉強してもらわなければならない。入社前に勉強しよう、と話した。が、よく聞いてみると大学の授業で手一杯な雰囲気だ。前期は就職活動に 専念するため休学したのだという。そのために卒業に必要な単位はすべて後期に集中しており毎日夕方6時頃までは授業があるという。唯一月曜だけが午後早い時間に終わる、と。忙しい学生生活だ。学生さんには、就職してしまってからでは味わえない自由な時間を楽しんでもらいたいとも思う。そのためさらにギュウギュウの学習スケジュールを言い渡すことはできなかった。週2時間ぐらいコツコツと勉強してもらうことにした。週2時間では大したことはできないが、まあ何もしないよりいいだろう。
大学とはしかし、いったい何なのだろうか。ビジネスの世界と大学で学んだことが大きくかけ離れていて、正直なところ大卒者より専門学校卒業者のほうが戦力になる場合が多い。しかも専門が異なる世界に就職してきた場合、入門時のハードルはかなり高い。長い目で見て、後日大学で学んだ多くのことが花開いてくれることを願ってやまない。
私は文学部出身である。そもそも今風に言うニート、昔風ならモラトリアムな若造そのものだった。当然真面目に就職してサラリーマンになろうなどとは全く考えもしなかった人間である。仕事が嫌いだったわけではない。アルバイトは月水金朝3時半に起きて牛乳配達、夜は家庭教師。土日はスニーカーショップの店員。よく働いた。大学の成績も悪くは無かった。「おまえなら推薦という手があるだろう」と友達に言われたことがある。だがどうもサラリーマンという言葉の響きが気に入らなかったのだろう。今の学生さんのように早い時期からあちこちの企業を回るなどということは考えもしなかった。周囲の友人も同じ調子で、「就職?考えてないな」そんな連中ばかりだった。だが、みんな自分が 自信を持っている世界について真剣に学んでいたように思う。しかも自分が好きな世界ではどう考えても自分が頭角を現さないはずがない、と考えている連中ばかりだった。だからどんなことになっても自分の力で何とかなる、と考えていた。不思議なことだが私の周囲にはそう言う変な自信でいっぱいの自信過剰な学生ばかり溢れていたように思う。
しっかり考えもせず、駅の売店で買ってきた就職情報誌をペラペラめくり、書いてあった電話番号に電話して、「就職したいんですけど」と電話に出た人にいきなり話しかけたのは大学4年の冬、年末のことだった。
「名前は?」「住所は?」「電話番号は?」「大学生?」「学部は?」「文学部か」「文系ね、別にかまわないよ」「入社前に会社に来て欲しい時は、こっちから連絡するから。その時は履歴書持って来て。じゃ、その時に、また」電話が切れ、それで就職活動おしまい。
友達に内定をもらちゃったと話した時、何をする会社なのか説明することもできなかった。当時、ソフトウェア開発が何なのかまったく、もう本当に何も知らなかったし、説明できたところで聞いたほうも何のことか理解できなかったろう。世の中にコンピュータなどというものがまだ浸透するずっと以前の話だ。草原が地平線まで続く風景の中で日向ぼっこをしているような牧歌的な就職活動の時代。ソフトウェア開発企業は、雨後の竹の子のようにニョキニョキ新しい会社が起業しており、どこも追い風で 人さえ集まれば儲かって仕方がない状態だったのだ。私は電話一本したことがもとで飛んで火にいる夏の虫状態でこの業界に飛び込むことになり、以来 長い間、毎年毎年やってくる就職の時期をみんな偉いなぁと感心しながら学生達を見守ってきた。
自分が飛び込んでしまったから言うわけではないが、この業界は本当に面白い。特に文系の方々にお勧めだと私は考えている。
monipet
動物病院の犬猫の見守りをサポート
病院を離れる夜間でも安心
ASSE/CORPA
センサー、IoT、ビッグデータを活用して新たな価値を創造
「できたらいいな」を「できる」に
OSGi対応 ECHONET Lite ミドルウェア
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GuruPlug
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株式会社ジェイエスピー
横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業