JSP_Blog

IMジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

寝貯め銀行

2010-10-26 08:41:46 | 日記
 お金は貯金できるが、睡眠や時間は貯金できない。「寝貯め」と言ったりするが、実際には睡眠は貯めておけない。眠たくて仕方がない時など、銀行に預けてある睡眠をお金のようにコンビニでおろして使えればどんなに便利だろうと思うことがある。時間も同じだ。あれこれ忙しい中、合間を見て半日かけて作った資料が、パソコンの障害で一気に使い物にならない状況になってしまった時など、かけた半日をパソコンメーカーに返してくれと言いたくなる。演歌の歌詞だと、捨てられた女性が一緒に暮らしたこの何年かを返してくれと言ったり言わなかったりする。ツイストが歌って人気になった演歌歌手鳥羽一郎作詞の「あんたのバラード」という詩の中では「あんたと暮した2年の日々を今さら返せとは言わないわ」と歌っている。カラオケでたまにこの歌を熱唱するので覚えている一節だ。

 冤罪になった人が「私の時間を返してほしい」と言う言葉を聞くと、その切実さが身に沁みる。何十年も牢の中で過ごさなければならなかった方々もいて、お金でかたがつく問題では無いなぁとつくづく思う。
 しかし、もし、例えば失った10年を返す方法が完成したとして、あなたを10年前に、10年分若くして逆戻りさせられる、としたらあなたは、ラッキーと叫びながら過去に戻るだろうか。冤罪になった人に、「わかりました、返します」と言って、過去に戻ってもらって、それで本当に喜んでもらえるのだろうか。
 時間は皮肉だ。ほとんどの場合、思った通りになってしまう。絶対大丈夫、今度はうまくやってやる、と思っている心の底の方で、あ、今度もまた同じようなことをやってしまうのではないか、同じようなことが起きてしまうのではないか、と思っていると、不思議なことに、その通り、しっかり思った通りのことが起きてしまう。反面ほとんど何も考えていない場合は、思いも寄らない良いことが起きることがあるし、一切の疑念なく、単純にそうなるのが当たり前と心の底から信じ切っていると、その通りのことが起きたりする。時間を返してもらっても、その人が心に何を持っているかによって、過去に戻ってからどんな未来が待っているか、まったくわからない。

 結局のところ、どんな時も、常に「これから」どうするか、どうしようとするかという人の「意思」が、人の未来を決めるのだと思う。未来を決めるにあたって、重要な要因は「希望」と言う言葉で表現される気持ちではないかと考えている。猿だった人類が進化して言葉を持つようになり、目に見える「食べ物」や「家」「着るもの」などの言葉を考え出して来たことには驚きもしないが、「希望」という言葉を作りだしたことには心底驚く。目に見える物を表現している言葉ではないが、「希望」が持つ意味、「希望」が作り出してくれる気持ちについては、私もあなたも同じように感じているに違いない。何かに対する強い希望を常に胸に秘めている人に向かって、目に見えない時間が流れ込んでいるような気がしてならない。「希望」という気持ちは目に見えないが、時として、希望は人や物の形をしている場合もある。龍馬伝に出てくる長崎の芸者お元が龍馬さんは私の希望だ、と言っていた。多くの人からあなたは私の希望だと言われる人もいるだろう。スポーツ選手や開発中の新製品など夢を託す希望を体現しているものもあるだろう。だが、多かれ少なかれ大部分の人々が赤ん坊だった頃には、自分自身が親達の希望そのものであったに違いないのだ。

 強い希望を持つ。誰かや何かに希望を託して応援する。希望も何も持っていない人と比べれば何かあった時の気持ちの浮き沈みは激しいだろうが、それこそが、充実した生活と言えるのではないかと思う。希望も常に強く維持できるわけではない。強い希望を銀行に預けておいて、不足してきたらおろしてきて使えるといいのだが、そうもいかない。「希望」は大切にしたい。


monipet
  動物病院の犬猫の見守りをサポート
  病院を離れる夜間でも安心

ASSE/CORPA
  センサー、IoT、ビッグデータを活用して新たな価値を創造
  「できたらいいな」を「できる」に

OSGi対応 ECHONET Lite ミドルウェア
  短納期HEMS開発をサポート!

GuruPlug
  カードサイズ スマートサーバ

株式会社ジェイエスピー
  横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
  製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする