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ジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

朝の記憶

2011-07-04 08:50:48 | 日記
 サマータイムを導入し1日の電力利用ピークを少し早い時間にずらそうと考えている企業がある。夏暑い時期は早い時間に目がさめてしまうのだから、早く出勤して早い時間にちゃっちゃと仕事してしまえばいい、という考えに基づいている。
 確かに早く目が覚める。あまりに暑すぎて寝付けない日は、早く目が覚めるというより朝方になってようやく眠りに入っている感じだ。なかなか寝付けなくて結局のところいつもより寝過ぎる、つまり寝坊をしてしまうこともある。サマータイムを導入していれば、早く起きて早く仕事に行く自然な流れができて逆に寝坊もなくなるかもしれない。
 
 一人暮らしならいざしらず、家族で生活している中で他の人より早く目がさめてしまうと、うるさくして周囲を起こしてしまっては悪いという思いから、起き出して活動するということがなかなかできない。これは子供の頃から同じだったような気がする。少年の頃は雨戸の隙間から差し込んでくる光の筋を観察したり、ほのかに見える天井の木目が何に似ているのか考えたり、遠くで走り出した電車の音を聞いて、あとどれぐらい寝ていなければいけないかを計算したりしたものだった。多くの場合はまた眠ってしまって、結局母に揺り起こされるまで眠りこけていたものだが、たまにはカメレオンのように少しずつ動いて静かに静かに家を抜け出し、カブトムシやクワガタの動きまわる木を蹴飛ばしに出かけたりしたものだった。
 
 最近は朝早く目が覚めると真っ先に新聞配達のバイクの音が聞こえてくる。私が少年の頃は新聞配達は自転車で行うものだったので、朝早くからエンジンの音が聞こえるなどということは全く考えられないことだった。ただ道路が舗装されていなかったので、新聞配達の自転車が蹴散らす石ころの音がして、新聞配達が今どの辺を走っているか頭の中の地図に思い描くことはできた。今はスーパーカブが走り回る。読売新聞、朝日新聞。そしてたまに牛乳配達の軽が行く。聞いていると早朝だというのにプロペラ機が飛んでいく音もする。わが家上空は飛行航路にあたっているため、いろいろな飛行機が飛ぶがプロペラ機はそう多く無い。自衛隊の対潜哨戒機か輸送機だろう。朝早くから訓練ご苦労様。いや、報道されずとも中国との間で緊張する事態が発生しているのかもしれないな、などと考える。正月の朝は箱根駅伝のコース上空でホバリングするヘリコプターの音が激しいが、夏は事故や事件でも無い限り朝からヘリが飛ぶことはない。
 
 幼い頃は耳を澄ましているとやがて起きだした母が台所で朝餉の準備を始めた音になぜか元気が出たものだった。包丁がまな板に当たる音、箸や茶碗を並べる音、そんな音が始まるとやっと本当の朝が来たような気分になったものだ。
 ここ1年半ほど、毎週日曜の家事全般は私の仕事になっている。朝早く目がさめてしまえば、こっそり起き出して洗濯機を回し、朝食べるサラダの用意をする。キャベツやトマトなどを切って皿に盛るだけの簡単な仕事だ。母がまな板を使って出していたような心地良い音は出せないが私が台所でたてる音も日曜日の朝の音であることに間違いはない。できるだけ静かに、それでいて元気の良い音をたてたいとひそかに思ったりしている。(三)
 
 
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株式会社ジェイエスピー
  横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
  製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
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