クールビズ率

東京、神奈川では暑い日が続いている。昨年までは半袖シャツにノーネクタイでお客様先を訪問するのはちょっとした勇気が必要だったが、私自身に節電意識がじんわり浸透しているのか、今年はあまり意識せずに半袖シャツにノーネクタイであっちこっちと移動している。こんな軽装ですみません、とお会いした冒頭で常に言っているが相手が上着を着ていたりするとやっぱり気が引けなくも無い。

上着とネクタイをしていないだけで引け目を感じるのもどうかと思うので、こんなアイデアはどうだろうか？

7月から15%節電に各企業や家庭で様々な取り組みがされているが、軽装で業務に当たるクールビズ率も各社目標数値を設けてみてはどうだろう。社内で働く人たちに加えて来客も含めて数値化すれば、軽装で訪問した際にもお客様のクールビズ率に貢献していることになるので、半袖、ノーネクタイの抵抗感も和らぐだろう。逆に上着にネクタイを締めて訪問すればたちまちクールビズ率が下がるので、お客様にイヤな顔をされることになる。これは訪問する側としては否応無く軽装で訪問するしかなくなる。

昨日、半日都内を出歩く機会があったので、ちょっと意識して周囲を見回してみて気付いたが、霞ヶ関周辺ではさすがに官公庁にお勤めの方が多い土地柄、半袖にノーネクタイで同僚の方とごにょごにょ何かを相談している姿があちらこちらにあった。ここでのクールビズ率は90%といったところだろうか。

その後、金融系の企業のロビーで15分ほど人を待っていたが、その間にネクタイも上着も着て受付へ向かう方が非常に多かった。中にはネクタイも上着も着てタクシーから降りてくるや、強い日差しを避けるように足早にロビーへ入ってくる2人組の姿を見かけた。かなり汗をかいていたので、あまりの暑さにもうタクシーで行こうよ、という会話が交わされたのだろう。ここでのクールビズ率は50%を下回っているだろう。

ハンカチを手に額の汗を拭ったり、女性は日傘を差したりしながら、もやっと陽炎が立つ道路を様々な人が歩いているが、上着を着て歩いている方はかなり多い。大多数はお会いする相手が上着を着ていた場合の保険として自分も着ているのである。あくまで保険なので相手が着ていないと分かっていれば自分も着ないし持ち歩きもしないだろう。

香港のビジネス街では真夏に3ピースのスーツを着て、ギンギンに冷えた社内で仕事をするのが一種のステータスになっていると以前テレビで見たことがある。日本では暑い盛りに上着を着てやせ我慢をしているのがお父さん達のステータスになっていないだろうか。今日も上着にネクタイで頑張っちゃったもんねー。かんぱーい！という声が聞こえてきそうだ。

クールビズを数値で表せばおおっぴらに半袖ノーネクタイで過ごせるじゃないか、と思っているが暑い日差しに頭を晒し続けていたので、なかなか具体的にどうするというところまで頭が回らない。

あとは環境省の方、たのむ。

(野)


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