震災が及ぼした"電力不足"という爪痕は日本人に節電という共通の目的意識を与えた。
扇風機の売上が昨年の4倍にも登っているそうだ。巷では扇風機が全然売ってないなんて話も聞こえる。
カフェや飲食店の冷房も高めに設定され、汗をかく生活を余儀なくされている。
オフィスの電気も無駄なモノは消灯され、廊下が薄暗い。
震災直後の大規模停電と輪番停電による終末感を味わっていたころは、この状態は非日常であったが、今では日常そのものになった。
忘れてはいけない教訓と未だ山積している課題がある中、危機感が希薄になっていっている自分が確かにいる。
しかし確かにあの時、いつまでも点灯しない電気に、先進国の日本がこんなにも脆いものなのかと愕然とした。
震災の話題はもう何番煎じかわからないくらいなので、その頃に割と大きな事件であったのにも関わらず震災の影に隠れてしまった事件のことを書いてみたいと思う。
その事件とはPSN(プレイステーションネットワーク)の支障最大規模の情報漏洩事件である。
PSNとはSONYから発売されているPS3(プレイステーション3)や、PSP(プレイステーション・ポータブル)
などのゲームハードに対してゲームや動画、音楽などのコンテンツを配信するサービスである。
SONYが公式にインシデント発生の事実を認めたのは4月冒頭のあたりだったと思う。
世間では政府の震災対応に対する不満や原発の何号機かが今にも危ない!と騒いでいた時期だったと思う。
この事件の何が大きいかと言うと、漏洩した個人情報の数である。実に7700万人分(北米3600万人、欧州3200万人、アジアで900万人)にも及ぶ個人情報が流失した。
この件数は世界でみても史上最大である。
事の発端はハッカーとの衝突だという。
iPhoneを不正な方法で利用するJailbreak(牢破り)を17歳で成し遂げ、一躍ハッカー界のカリスマになった天才ハッカー、ジョージ・ホッツ氏が自身のブログでPS3のハッキングに成功したと公表した。
これに対してSONYはホッツ氏を知的財産権侵害で訴え、ホッツ氏の所有するTwitterやSNS、各種フォーラムのアカウントにアクセスしたIPアドレスを公開するように連邦裁判所に請求し、裁判所はこれを認めた。
しかし、これに対し世界に散らばるハッカー集団の「アノニマス」がSONYに対してサイバー攻撃をしかける宣言をする。ここまでは3月の出来事だ。
「アノニマス」の組織形態はまったくもって謎に包まれているがSONYのPSNはその後まもなく世界のハッカー達のハッキングコンテスト会場になってしまった。
結果としてこの大規模上漏洩事件が起きてしまった。3月31日の時点でホッツ氏とSONYの間でハッキングプログラムの永久差し止めを条件に和解が成立したのにも関わらず
PSNに対するサイバー攻撃は終わることなく結局4月後半にPSNの全サービスを停止した。それから約1ヶ月半の間サービスの完全停止を余儀なくされ、
その後も日本ではプレイステーションストア(実際にコンテンツを購入できるオンラインショップ)の再開がなかなか出来ず、利用出来るようになったのはつい先日の7月16日の事である。
インターネットの世界ではこのような"炎上"と呼ばれる集中攻撃がしばしば起きる。
今回はSONYにとって相手が悪かったとしか言いようがないが、大衆(またはトラブル対象の所属するコミュニティ)の支持を得られなければいかに大企業と言えど個人と折り合いをつけても事態の収集に及ばないことがある。
悪いのはハッカー達だが、ある意味これはインターネットが及ぼす可能性である。Facebookの呼びかけから革命が起きたことも記憶に新しい。
個人情報流出の末、悪用しようと思う者があれば実害が起き、その者は利益を得るが、これらの"炎上"と呼ばれるトラブルの根本は利益目的ではない。
そういった意味で新しい時代を象徴する事件だったと感じる。
後日談だが、AppleやSONYを困らせた若き天才ハッカー、ジョージ・ホッツ氏(現21歳?)は最近、米フェイスブックに入社したらしい。
スキルの高いハッカーが大手企業などに入社しその技術を活かすといった話はよく聞く話だが、
一方ではハッカーを敵に回して世界最大級の漏洩をする企業と、逆に味方につけようという企業。両者を分かつのは何なのか。(KS)
monipet
動物病院の犬猫の見守りをサポート
病院を離れる夜間でも安心
ASSE/CORPA
センサー、IoT、ビッグデータを活用して新たな価値を創造
「できたらいいな」を「できる」に
OSGi対応 ECHONET Lite ミドルウェア
短納期HEMS開発をサポート!
GuruPlug
カードサイズ スマートサーバ
株式会社ジェイエスピー
横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
扇風機の売上が昨年の4倍にも登っているそうだ。巷では扇風機が全然売ってないなんて話も聞こえる。
カフェや飲食店の冷房も高めに設定され、汗をかく生活を余儀なくされている。
オフィスの電気も無駄なモノは消灯され、廊下が薄暗い。
震災直後の大規模停電と輪番停電による終末感を味わっていたころは、この状態は非日常であったが、今では日常そのものになった。
忘れてはいけない教訓と未だ山積している課題がある中、危機感が希薄になっていっている自分が確かにいる。
しかし確かにあの時、いつまでも点灯しない電気に、先進国の日本がこんなにも脆いものなのかと愕然とした。
震災の話題はもう何番煎じかわからないくらいなので、その頃に割と大きな事件であったのにも関わらず震災の影に隠れてしまった事件のことを書いてみたいと思う。
その事件とはPSN(プレイステーションネットワーク)の支障最大規模の情報漏洩事件である。
PSNとはSONYから発売されているPS3(プレイステーション3)や、PSP(プレイステーション・ポータブル)
などのゲームハードに対してゲームや動画、音楽などのコンテンツを配信するサービスである。
SONYが公式にインシデント発生の事実を認めたのは4月冒頭のあたりだったと思う。
世間では政府の震災対応に対する不満や原発の何号機かが今にも危ない!と騒いでいた時期だったと思う。
この事件の何が大きいかと言うと、漏洩した個人情報の数である。実に7700万人分(北米3600万人、欧州3200万人、アジアで900万人)にも及ぶ個人情報が流失した。
この件数は世界でみても史上最大である。
事の発端はハッカーとの衝突だという。
iPhoneを不正な方法で利用するJailbreak(牢破り)を17歳で成し遂げ、一躍ハッカー界のカリスマになった天才ハッカー、ジョージ・ホッツ氏が自身のブログでPS3のハッキングに成功したと公表した。
これに対してSONYはホッツ氏を知的財産権侵害で訴え、ホッツ氏の所有するTwitterやSNS、各種フォーラムのアカウントにアクセスしたIPアドレスを公開するように連邦裁判所に請求し、裁判所はこれを認めた。
しかし、これに対し世界に散らばるハッカー集団の「アノニマス」がSONYに対してサイバー攻撃をしかける宣言をする。ここまでは3月の出来事だ。
「アノニマス」の組織形態はまったくもって謎に包まれているがSONYのPSNはその後まもなく世界のハッカー達のハッキングコンテスト会場になってしまった。
結果としてこの大規模上漏洩事件が起きてしまった。3月31日の時点でホッツ氏とSONYの間でハッキングプログラムの永久差し止めを条件に和解が成立したのにも関わらず
PSNに対するサイバー攻撃は終わることなく結局4月後半にPSNの全サービスを停止した。それから約1ヶ月半の間サービスの完全停止を余儀なくされ、
その後も日本ではプレイステーションストア(実際にコンテンツを購入できるオンラインショップ)の再開がなかなか出来ず、利用出来るようになったのはつい先日の7月16日の事である。
インターネットの世界ではこのような"炎上"と呼ばれる集中攻撃がしばしば起きる。
今回はSONYにとって相手が悪かったとしか言いようがないが、大衆(またはトラブル対象の所属するコミュニティ)の支持を得られなければいかに大企業と言えど個人と折り合いをつけても事態の収集に及ばないことがある。
悪いのはハッカー達だが、ある意味これはインターネットが及ぼす可能性である。Facebookの呼びかけから革命が起きたことも記憶に新しい。
個人情報流出の末、悪用しようと思う者があれば実害が起き、その者は利益を得るが、これらの"炎上"と呼ばれるトラブルの根本は利益目的ではない。
そういった意味で新しい時代を象徴する事件だったと感じる。
後日談だが、AppleやSONYを困らせた若き天才ハッカー、ジョージ・ホッツ氏(現21歳?)は最近、米フェイスブックに入社したらしい。
スキルの高いハッカーが大手企業などに入社しその技術を活かすといった話はよく聞く話だが、
一方ではハッカーを敵に回して世界最大級の漏洩をする企業と、逆に味方につけようという企業。両者を分かつのは何なのか。(KS)
monipet
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ASSE/CORPA
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「できたらいいな」を「できる」に
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株式会社ジェイエスピー
横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業