妄想日本料理なる題名のテレビ番組が面白い。最近ゴールデンタイムに移ったようだが知っているのは遅い時間に短くやっていたほうだ。
日本の料理を、その名前と簡単な特長だけ伝えて海外の料理人に作ってもらおうという内容だ。例えば『ぜんざい』を作ってくれ、とイタリアのお菓子職人に頼む。善きかな、という意味の食べ物で、食材は伸びる、などと不思議な特長がヒントとして提示される。
各国の料理人の妄想は素晴らしく、しかも明るく情熱的に料理に取組むので、見ているだけで元気をもらえる。本物を知らない妄想が生み出す驚きを伝えるうまい企画だ。
象や虎を見たこともないのに、空想して創り上げた絵や像が残っている。対象の動物をよく知っている現代の私達が見ればちょっとおかしい所もあるが、伝聞だけで描いたにしては大したものだ。
ほんの少しのヒントから本物を空想したり妄想したりして生み出される物は時として本物をしのぐ。基本にある姿勢がどのようなものであるか、によって結果は変わってくるのだろう。より良いものを探求してやまないその姿勢が本物以上の本物を生み出す。
私達のソフトウェア開発の仕事は、妄想の連続で成り立っている。ユーザーの頭の中に生まれる「こうであったらいい」という妄想をエンジニアが受け取り、多くのエンジニアにバトンのように受渡しながら形にしていく。始まりから象や虎のように目に見える本物が存在しない。妄想を妄想するという、とてつもなく曖昧な仕事だ。曖昧さを排除するために色々な工夫が行われているが、目に見えないソフトウェアの全体像を正確に表現する手法は未だかつて発明されていない。
スタート時にすでにユーザーの指向性とは異なる方向で仕事が始まったソフトウェア開発案件は、より良いものを探求してやまないエンジニアのリレーによってユーザーの頭の中にあった妄想とは遠くかけ離れた産物をもたらす。多くの場合、ユーザーもエンジニアも喜べる結果にはならず、関係者の多くが思い描いていた自分の妄想を何回も修正する必要に迫られ、嫌な思いを強いられる。
だいたいどんな飲食店のメニューにもオレンジジュースの名前を見つけることができるが、「このオレンジジュースは本物ではない」と店員に食って掛かっているお客様を見ることはほとんどない。どんなオレンジジュースが本物なのかすらよくわからない特殊な飲料の代表がオレンジジュースだ。メニューから妄想されるオレンジジュースの世界観を壊さない程度の不可思議な風味がついた飲料が提供されると、まあこんなものか、と多少は妄想を修正することがあったとしても不満を爆発させるほどの事態にはならない。
ソフトウェア開発を受託するエンジニアは決して悪いことではないが本物指向が強すぎるために街の飲食店が供するオレンジジュースを、これがオレンジジュースです、と堂々とお客様に供することが出来る体質を持っているとは言いがたい。本物のオレンジを取り寄せ、それを搾って全員にたっぷり飲んで頂こうと努力してしまう。だがお客様の妄想オレンジジュースはエンジニアの妄想オレンジジュースとは異なっている場合がほとんどだ。
喜ばれる面白いものは、必要とされているものは何か、を見据えて妄想しないと生まれてこないのかもしれない。(三)
monipet
動物病院の犬猫の見守りをサポート
病院を離れる夜間でも安心
ASSE/CORPA
センサー、IoT、ビッグデータを活用して新たな価値を創造
「できたらいいな」を「できる」に
OSGi対応 ECHONET Lite ミドルウェア
短納期HEMS開発をサポート!
GuruPlug
カードサイズ スマートサーバ
株式会社ジェイエスピー
横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
日本の料理を、その名前と簡単な特長だけ伝えて海外の料理人に作ってもらおうという内容だ。例えば『ぜんざい』を作ってくれ、とイタリアのお菓子職人に頼む。善きかな、という意味の食べ物で、食材は伸びる、などと不思議な特長がヒントとして提示される。
各国の料理人の妄想は素晴らしく、しかも明るく情熱的に料理に取組むので、見ているだけで元気をもらえる。本物を知らない妄想が生み出す驚きを伝えるうまい企画だ。
象や虎を見たこともないのに、空想して創り上げた絵や像が残っている。対象の動物をよく知っている現代の私達が見ればちょっとおかしい所もあるが、伝聞だけで描いたにしては大したものだ。
ほんの少しのヒントから本物を空想したり妄想したりして生み出される物は時として本物をしのぐ。基本にある姿勢がどのようなものであるか、によって結果は変わってくるのだろう。より良いものを探求してやまないその姿勢が本物以上の本物を生み出す。
私達のソフトウェア開発の仕事は、妄想の連続で成り立っている。ユーザーの頭の中に生まれる「こうであったらいい」という妄想をエンジニアが受け取り、多くのエンジニアにバトンのように受渡しながら形にしていく。始まりから象や虎のように目に見える本物が存在しない。妄想を妄想するという、とてつもなく曖昧な仕事だ。曖昧さを排除するために色々な工夫が行われているが、目に見えないソフトウェアの全体像を正確に表現する手法は未だかつて発明されていない。
スタート時にすでにユーザーの指向性とは異なる方向で仕事が始まったソフトウェア開発案件は、より良いものを探求してやまないエンジニアのリレーによってユーザーの頭の中にあった妄想とは遠くかけ離れた産物をもたらす。多くの場合、ユーザーもエンジニアも喜べる結果にはならず、関係者の多くが思い描いていた自分の妄想を何回も修正する必要に迫られ、嫌な思いを強いられる。
だいたいどんな飲食店のメニューにもオレンジジュースの名前を見つけることができるが、「このオレンジジュースは本物ではない」と店員に食って掛かっているお客様を見ることはほとんどない。どんなオレンジジュースが本物なのかすらよくわからない特殊な飲料の代表がオレンジジュースだ。メニューから妄想されるオレンジジュースの世界観を壊さない程度の不可思議な風味がついた飲料が提供されると、まあこんなものか、と多少は妄想を修正することがあったとしても不満を爆発させるほどの事態にはならない。
ソフトウェア開発を受託するエンジニアは決して悪いことではないが本物指向が強すぎるために街の飲食店が供するオレンジジュースを、これがオレンジジュースです、と堂々とお客様に供することが出来る体質を持っているとは言いがたい。本物のオレンジを取り寄せ、それを搾って全員にたっぷり飲んで頂こうと努力してしまう。だがお客様の妄想オレンジジュースはエンジニアの妄想オレンジジュースとは異なっている場合がほとんどだ。
喜ばれる面白いものは、必要とされているものは何か、を見据えて妄想しないと生まれてこないのかもしれない。(三)
monipet
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「できたらいいな」を「できる」に
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横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
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