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「南極料理人」

 日曜9時からは「JIN」を見るのが半ば習慣となっていたので、「JIN」が終わってしまったこの前の日曜日は、どうやって時間を過ごそうか、妻と相談した。
「やっぱり映画だなあ・・」
「そうだね、9時からなら1本見ることができるものね・・」
「何か録画してある?」
「う~ん、「南極料理人」ならあるよ」
「堺雅人の映画か・・」
「そう。見る?」
「見てみるか・・」
 正直言えば、あまり期待していなかった。堺雅人のいつも笑っている顔はあまり好きじゃないし、だいたいのストーリーは見なくても分かるし・・。などと思いながら見始めたところ、意外や意外、なかなか面白かった。あらすじは次のよう・・。

 『1997年、南極。昭和基地から1,000キロ離れた高地にある南極ドームふじ基地では、8人の隊員が一年間の共同生活を送っていた。その1人、西村(堺雅人)は隊員たちの毎日の食事を用意する調理担当。だが、食材は冷凍、乾燥、缶詰が基本。凍ったらダメになるものは用意していない。特殊な場所だけに様々な制約を受ける中で、いかに隊員たちにおいしい食事を届けるか。それが彼の仕事だった。ある日の料理は伊勢海老を使った特大エビフライ。それを見た隊員たちは唖然とする。家族を日本に残してきた西村。妻のみゆき(西田尚美)と娘の友花(小野花梨)、赤ん坊の航。家族のことを想う西村だったが、家族から届くファックスを見て落ち込む。“お父さんがいなくなってから、毎日が楽しくてしょうがありません”。雪氷学者の本さん(生瀬勝久)の誕生日には、牛肉の丸焼きがテーブルに並ぶ。歓声を挙げた隊員たちは、飲めや歌えやの大騒ぎ。そして冬至には、全員が正装してフレンチのフルコースに舌鼓。時が経ち、次第に髪はボサボサ、髭も伸び放題。保存していた食材も次第に減ってゆく。ラーメンがないと不満を漏らす気象学者のタイチョー(きたろう)。仕事をサボって遊んでいた主任(古舘寛治)は、平さん(小浜正寛)に追いかけ廻される。その騒動で揉み合う中、お守り代わりに持ち歩いていた友花の乳歯がなくなってしまう。フテ寝する西村だったが、自分で料理を作ろうと悪戦苦闘する隊員たちの姿を見て、再び厨房へ。嬉しそうに彼を迎え入れる隊員たち。ある日、意を決した西村は、ありあわせの材料で手打ちラーメンを作る。恐る恐る箸をつけたタイチョーが笑い出す。“ラーメンだ!”やがて訪れる帰国のとき。食堂をきれいに片付け、包丁をしまってキッチンを後にする。出迎えでごった返す空港。家族の姿を見つけた西村は走り出す。そして、すべてがごく普通の日常へと戻っていくのだった』

 

 ウィルスさえもいない、日本から遙か離れた-50℃以下の世界で、男ばかり8人も暮らしていれば、様々な問題が生じてくるだろうが、それを深刻めくことなく、時としてユーモラスに描いているのがいい。実際の隊員の人たちは、他人に言えないような苦労を味わっているのだろうが、それを見る者たちに押しつけるのではなく、いくつかの印象深いエピソードを緩やかに繋いでいく手法で描いているため、日曜の夜、ビール片手に見るにはちょうどいい映画だった。

「そう言えば木村拓哉が『南極物語』撮っているんだよなあ?」
「そう。北海道で撮ってて、最後に南極に撮影に行くっていう話だけど・・」
「やっぱり南極で撮らなきゃ臨場感出ないよなあ」
「この映画はどうなんだろう?南極かなあ?」
「寒そうだし、やたら広いし、南極なんじゃないの・・」

 調べてみたら北海道でロケしたそうだ。私の観察眼なんてそんなもの・・。

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