★ 野沢尚さんの「魔笛」(講談社文庫)を4分の1ほど読んだ。カルト教団「メシア神道」の教祖に死刑判決が下された日、渋谷の交差点で大規模な爆弾テロが起こる。物語はまだ序盤だが、いかがわしい新興宗教が後を絶たない背景を記述した部分(106頁)が興味深い。
★ 著者は宗教法人法の不備を指摘し、それが改正されない理由を述べる。「多くの政治家が宗教に色目を使い、宗教の手先となっているからだ。一部の新興宗教は、信者という名の票と、信者から集めた潤沢な資金を持っていて、それが法人税法の公益法人ということで手厚く保護される」、教団は「票も金も喉から手が出るほど欲しい政治家にとってはありがたい存在なのである」と。卓見だね。
★ さて、今日は日本推理作家協会編「ミステリー傑作選18 花には水、死者には愛」(講談社文庫)から、日下圭介さんの「海猫碑」を読んだ。
★ 事業に行き詰まり見知らぬ街を彷徨っている男。ふと立ち寄った古本屋で帆船の画集を購入する。それは今から16年前、旅の途中で知り合った女性が持っていたものだった。
★ その女性は海難で海に沈んだはずなのに。男はかつて女性と一夜を過ごした海辺の町へと向かう。
★ 全体的に幻想的な作品だった。短い文で淡々と記述されていた。
☆ ふと気が付くともう11月も数日過ぎている。中学校では3年生の進路相談(三者面談)真っ盛りだ。進路が具体的に決まっていく。塾はいよいよ追い込み態勢に入る。
☆ 明日は朝から町内会の草むしり(次の週は避難訓練)。明後日は模試。そうこうしているうちに期末テスト2週間前になる。今年もあっという間に1年が過ぎそうだ。この1年、何を残せたのだろうか。