じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

木村さんのリンゴ

2006-12-08 15:50:05 | 教育
★ 無農薬、無肥料でリンゴを育てることに成功した木村秋則さんが話題になっている。木村さんのエピソードはいくつかの教訓を与えてくれる。

★ 安価で大量に生産する。過去何度も飢えを経験した人類にとってそれは大きな課題だった。病気や寒冷などに強い品種が開発され、農薬や肥料が大量に使われるようになった。その結果、私達は豊かな商品に囲まれて生活ができるようになった。反面、こうした過保護のような栽培法は「種」自体を弱体化しているのかも知れない。また環境を破壊しているのかも知れない。雑草に囲まれて生育する木村さんのリンゴが病気に強く、腐りにくいのは、木村さんのリンゴの木が本来もっている強さを回復したからだろう。

★ この「奇跡」と呼ばれる栽培法は木村さんの執念とでも言えるような苦労の末に開発されたものだ。人はその果実ばかりに目を奪われるが、その背景には語っても語りきれない苦労があったろうと思われる。軽い気持ちでマネをして成功するものではなかろう。しかし、現代へのアンチテーゼとして投げかけた意味は大きい。

★ 修羅場を乗り越えてきた人物の言葉は、何気ない言葉にも重さがある。「育てない、手助けをするだけ」。ありふれた言葉だが、ずっしりと重い言葉である。

★ 教育を考えるときにも非常に示唆に富む言葉である。最近、私達は教えすぎているのではないだろうか。もっと子ども達の生きる力を信じて、それを手助けするように心がけるべきではないのか。こう考えると、寺脇研さんたちが進めようとしていた「新しい学力」は的を射ていたのかも知れない。ただ、私たちはその結果を待つことができなかったのだ。

★ 豊かな社会の中では、木村さんのように自分を崖っぷちまで追い込み、ただひたすら待ち続けることは難しいのかも知れない。
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「ほめる」効用

2006-12-05 18:16:20 | 教育
★ 小学生の作文を添削するバイトを始めた。作文指導は専門ではないが、やってみると意外と面白い。とにかく、子どもたちが「また書きたい」と思うようにほめてくれと言う発注元の注文なんで、ちょっとしたところでもほめるようにしている。

★ 小学生の作文と言ってバカにはできない。「手紙を書こう」といった課題に対しては、本当に心打たれる作品に出会うことがある。とりわけ、おじいちゃん宛ての手紙や結婚する親戚のお姉さんへの手紙など、心がウルウルしてしまうほどいい作品だった。

★ ほめ言葉も書いているうちにネタが尽きてくるが、少しでもよいところを探してみると案外転がっているものである。そして、ほめる習慣がついたのか、日常の授業でもほめ言葉が増えてきたように思う。大人も子どももほめられれば嬉しいものである。「豚もおだてりゃ木に登る」と言われるほどだ。

★ さすがにしらじらしいほめ言葉はダメだが、タイミングよくほめてやるとその時の子どもは表情は実に嬉しそうである。単価の安いバイトだが、お金で買えない何かを得られたような気がする。
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教師の「やらせ」

2006-12-04 11:12:05 | 教育
★ 生徒から聞いた話。その子は公立高校の進学クラスに通っているが、その担当の先生が実にセコイ人らしい。

★ 例えば定期テスト前に、そのクラスだけ特別にプリントを配布し、平均点を底上げしていると言う。(問題はこの教師が定期テストを作成しているということだ。)これを教師の熱意と見るか、点数稼ぎと見るか。定期テストの点数が勤務評定に加味されるとこうした教師が増えると思うなぁ。

★ 同じくこの教師。授業参観日の前日にはリハーサルをやっているそうだ。小学校じゃあるまいに、「誰彼にこれを当てるからこう答えるように」とね。父母にも評価されたいらしい。

★ やらせはタウンミーティングだけではないようだ。

★ しかしこの教師は、まだ自分を良く見せようと言う努力をしているだけ前向きなのかな。
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