1分で読める小さなお寺の法話集

子育て、人材育成に関する法話を実話と歴史から紐解いて書いております。

【2231話目】親というは皆、大なり小なり、自分の事を棚の上に上げておかねば、偉そうに子育てなど出来ん。時には棚の上に上げてある物を下ろして、自分はどうであったかを、見返す事も大事。

2021-08-04 19:47:01 | 法話

学校講演で保護者達に「人間社会が理不尽(不合理、矛盾)で溢れ返っている、という事を、子供達が最初に学ぶ場所は、家庭(親の言動)からですよ。夫婦喧嘩、親子(祖父母対父母)喧嘩、嫁姑戦争、浮気、離婚、再婚、嘘、誤魔化し、二枚舌、過保護、過干渉、浪費、数え上げればキリがない。さて、身に覚えは」と。

【追伸】
この学校講演会で「ある雑誌で小学生の作文を目にしました。『親の言う事を聞け、と言うお父さんが、爺ちゃん、婆ちゃんの忠告を聞かない。膝を立てて、肘をついて、ご飯を食べるお父さんが、礼儀に煩い。小遣いは考えて使え、と言うお父さんが、お金遣いが荒い。テレビを見ていて、こんな大人にはなるなよ、と言うお父さん。あなたはいつ、こんな大人を卒業するのですか』と。これは、強烈でしたね」と。




【2230話目】数年前、逮捕される前の清原和博さんと、四国巡拝中に偶然に遭遇。足を引き摺られての巡拝。声は掛けはしなかったが、今思えば、何かを断ち切ろうとされていたのかな、と。拙僧の憶測にて。

2021-08-04 08:49:24 | 法話

読者60代女性が「住職さん、私が住む町に決まった場所に座って、どこを見る訳でもなく、日中を過ごしている70代女性が。この女性、噂では子供を事故で亡くされたとかで、30年前から決まった道を毎日、夢遊病者の様に徘徊を。その後ろを老いた母親が杖を付いて。その母親、昨今、姿を。何か哀しいですね」と。

【追伸】
この読者に拙僧「人間というは、死んでいくも大変だが、生きていくも、また、大変。あなたの話の中のその母親、他界されるまで、娘さんに同行されていたんですね。弘法大師の同行二人ですね。人間は誰しも事情を抱えて生きています。事情の塊が、人間。30年以上、わが寺は、檀家さん達を連れて四国巡拝に。そこでは様々な光景を目にしました。年老いた母親を60代の息子が背負って、100段以上ある石段を上っていく姿。体の前と後ろに人形を抱いて、巡拝している女性。わが子を亡くされたのかな、と。白い杖を金剛杖にして、全く目の見えない方が巡拝を。四国霊場に行くと『自分達は、恵まれてるなぁ』と、思える光景が数多、目の中に」と。