昭和5年生まれ、当年91歳の檀家爺様が「住職よ、わしは佐藤健君の『るろうに剣心』が大好きなんじゃ。爺さんが時々話してくれた明治初期の話を思い出すんじゃ。親父は明治41年生まれでな。徳川慶喜公他界の時は、5歳だったそうじゃ。あの映画を見る度に涙が出る。皆各々が必死に、この国の行末を願って」と。
【追伸】
この檀家爺様が「るろうに剣心の映画、江口洋介君が演じてる斎藤一さんは、新撰組三番隊組長で、明治以後は、警視庁の警官(警部)に。わしの親父が7歳、お袋が2歳の時に他界されたと。親父やお袋は、慶喜公も斎藤さんも見た事はないそうだが、爺さんは遠目で慶喜公を見た事があるそうだ」と。「拙僧が20代の頃の檀家ご老人にも、慶喜公を遠目だが、見たと言う人がいたな」「明治時代って、わしらにとっては、ほんの少し前なんだよな」と。