1分で読める小さなお寺の法話集

子育て、人材育成に関する法話を実話と歴史から紐解いて書いております。

今年、お盆1週間前に59歳檀家男性が会社の車で移動中に、大型トラックに衝突され即死。ほんの1分、会社を出るが、遅いか、早いかで、その大型トラックと衝突の縁は。何故、ピンポイントで、その場に。

2021-08-15 08:01:12 | 法話

今年も盆法要で檀家さん達に「あと百年経てば、現存の人間は誰1人もこの世に。拙僧59歳、父(先代)他界年齢まで、あと僅か13年。手に入れたものは全て、妻も子供も、土地も家もお金も、自分のものでないから、この世に置いて逝かにゃならん。欲が生きる原動力であるは間違いないが、過ぎた執着はあかん」と。

【追伸】
人間の使える時間は限られている。個人的な長短(寿命)はあるが。もう、10年前になるが、檀家の娘さんが、43歳にして、初めて赤ちゃんを出産。御礼報謝でお寺に来た時「不妊治療は大変でしたが、諦めなくてよかった。住職さんから、30歳を超えた頃『結婚は何歳になっても出来るが、子供は何歳になっても、という訳にはいかんぞ』と何度も。『何故、あの時、素直に助言を聞き入れなかったか』と、どれほど後悔した事か。今、子供を授かれた事に、心から感謝をしております」と。








あの世に逝く日が近くなってきた人達には、面白い現象が起こり始める。わが寺の地獄絵図を直視せず「あの世なんぞ、あるもんかい。人間、死んだらお終いよ」と引きつり笑いを。身に覚えがあるのかな。

2021-08-15 07:06:40 | 法話

年代を問わず「本当にあの世って、あるの」と聞いてくる者、数多。「さあ、死んだ事がないからね。ただ、個人的な望みだが、死後にどうしても叶えてもらいたい事が。それは、また、家内と一緒に暮らしたい、という事。地獄でも、極楽でも、何処でもいい。あの世、という世界が存在してくれている事を切に望む」と。

【追伸】
若い人達は、地獄、極楽に興味は持つが、それほどではないかな。ところが、そこに逝く日が近まってきた人達には、面白い現象が起こってくる。特に『俺は、地獄行きになるだろう』の身に覚えのある人達は「あの世など、あるもんかい。人間、死んだらお終いよ」と引きつり笑いを浮かべながら、わが寺の地獄絵図を直視出来ないでいる。その姿が何とも滑稽で。そう密かに思ってるんなら、人間、死ぬまで生きられるんだから、少しなっと、改善の努力をすればいいのに、と今日8月16日、地獄の釜の蓋が開く日は毎年、そう思っている拙僧です。


投稿写真は、わが寺の本堂に置かれている地獄絵図(知人女性画家作)です。