1分で読める小さなお寺の法話集

子育て、人材育成に関する法話を実話と歴史から紐解いて書いております。

【2234話目】もしあの時、家を出るが数分早かったら、数分遅かったら。もしあの時、あの道を通らず、他の道を選択していたら。もしあの時、あの電車に、あの飛行機に、あのバスに、乗らなかったら。

2021-08-08 14:38:58 | 法話

読者女性が「10数年前の事、母が私の娘の成人式の着物を縫ってあげる、と。が、何故か、鬼気迫る様に。『お母さん、9月よ。まだ、4ヶ月も』と言っても『間に合わん』と必死に。出来上がったは12月初旬。着物を試着して数日後、娘は風呂の中で心不全により他界。虫の声とは、こういう事を言うんですかね」と。
【追伸】
この読者が「実は、娘が逝った7年後、今度は私の弟が、交通事故で即死を。弟は50歳独身で、常日頃、親の家に足を運んだ事など。ところが、他界の1ヶ月前から急に、親の家に頻繁に足を運ぶ様になり、嘘の様に親孝行を。弟の死後、その事を思い浮かべ『弟は、親に別れを言いに行っていたんだな』と、勿論、憶測ですよ。恐らく、弟はそんな思いではなかったでしょうから。住職さん、人間の寿命って、不思議なものですね」と。「人間は皆、自分だけは死なんと思っとる。が、明日の命を保障(約束)されとる人間は、誰1人も。だからこそ、1日一生の心で、悔いを残さず」と。