1分で読める小さなお寺の法話集

子育て、人材育成に関する法話を実話と歴史から紐解いて書いております。

【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】師走には、各地の神社仏閣へ、必ず御礼報謝の参拝を。何度でも言いますが、信仰は特別な物ではない。特別な物にしている者がいるだけ。

2022-12-21 18:23:42 | 法話
一昨日、1年納めの御礼報謝で、宮崎県の生目神社へ参詣に。現在、ロンドンから来ている妻妹の息子(21歳)君も、拙僧夫婦と一緒に。彼が「英照(拙僧の僧名)、御礼報謝は、絶対に行くんですか。夢が叶った時だけ、行くんですか」と。「願い事が叶わなかった、としても行くよ」「何故、叶わなかったのに、御礼報謝に行くんですか」「お願いをしたんでしょ。なら、礼儀として行かなきゃ。叶わなかった事も、報告に行かなきゃ。頼みっぱなしで、知らん顔は、あかんでしょ。頼んだんだから。『有難うございました。今年は駄目でしたが、来年、また頑張りますので、見守っていて下さい』とね。これは、神さんだけに限らず、人に対しても、そうでなきゃ」「こういう事(御礼報謝)を日本人は皆、やってるの」「やってる人も、やらない人も、多いだろうね。やらない人が駄目、という事ではないよ。先に生まれた人達に、教えてもらってないから、やらないだけ、なんだから」と。

更に、拙僧「もうすぐ正月だが、コロナ前は、正月三ヶ日は毎年、お寺でお節料理を振る舞っていたんだが、家で食べられない人達がわんさか、食べに来られていたよ。特に子供達が『お寺に行ったら、雑煮や紅白なますが、食べられる』と言って、喜んでたよね」「食べられんって、自分の家では作ってない、という事なの」「まあ、そういう事かな。日本もどんどん伝統が、失われていってる感じかな。悲しいけど」「それぞれの家庭でも作りなさい、と英照は指導をしないの」と、妻妹の息子(英国人)が。「その先にどうするかは、それぞれの家庭の事(事情も含め)。そこまで介入は、しないよ」「そうなんだ。言ってやれば、いいのに」と。

【余談】因みに、神社の参詣作法は、トップの伊勢神宮が、2礼8拍手1礼。少し遠慮して出雲大社、明治神宮、宇佐神宮などが、2礼4拍手1礼。その他は、更に遠慮して、2礼2拍手1礼。拍手するは「神さん、来たよ」と、音を出して知らせる為。賽銭もそれに同じ。音を出して参詣したを、神さんに知らせる為。よって、お札ではなく、小銭を。
この事に対し、拙僧の娘が学生の時「お父さんは、柏手はせずに合掌してるじゃん。小銭ではなく、お札を入れてるじゃん。何でよ」と。「恥ずかしいやんか。わざわざ神さんに、来たを知らせるは。お礼参りに来ただけだから、コソッと帰る」と。