マリアは男性と交わりを持っていないにも関わらず妊娠3ヶ月です。マリアが妊娠の初期にエリザベツを訪ねて行き、そこで過ごしたことをあなたも覚えていらっしゃることでしょう。しかし、今はナザレの家に帰っています。マリアが妊娠していることは町の人たちに間もなく知れ渡るでしょう。マリアは困った立場に置かれています。
さらに悪いことに、マリアは婚約していて、大工のヨセフの妻になることになっています。神エホバが当時イスラエルにお与えになった律法では、ある男性と婚約している女性が別の男性と性関係を持つなら、石打で殺されることをマリアは知っています。マリアは、自分が妊娠していることを婚約者のヨセフにどのように説明したら良いでしょうか。
3ヶ月の間マリアがいなかったのでヨセフはマリアにとても会いたがっているに違いありません。二人が会った時、マリアは自分が妊娠していることをヨセフに救う打ち明けるでしょう。その妊娠は神エホバの聖霊によるものであることを誠意をもって説明するでしょう。しかし、想像がつくように、それはヨセフにとって大変信じにくいことです。
ヨセフはマリアが評判の良い女性であることを知っています。それに、マリアを心から愛しています。しかし、マリアが何と主張しても、それは、だれか別の男性によって妊娠しているとしか思えません。それでもヨセフはマリアが石打にされて殺されたり、公に辱められたリするのを望みません。それでヨセフはひそかに離婚しょうと決心します。その当時、婚約している人は、結婚しているのと同じように見做され、婚約を解消するには離婚することが必要でした。
その後、ヨセフはその問題をまだ考えている時に眠りにつきます。すると神エホバの天使が夢の中でヨセフに現れ、次のように言いました。「あなたの妻マリアを迎え入れることを恐れてはならない。彼女のうちに宿されているのは聖霊によるのである。彼女は男の子を産むであろう。あなたはその子をイエスと呼ばねばならない。彼は自分の民をその罪から救うからである」。
目を覚ましたヨセフは感謝の気持ちで一杯です。そして、さっそく天使が指示した通りに行い、マリアを家に迎え入れます。そのような公の行動は、事実上、結婚式に相当しました。そして、ヨセフとマリアが今や正式に結婚したことを知らせるものとなりました。しかし、ヨセフは義にかなった人で、マリアがイエスを身ごもっている間は、マリアと性関係を持ちませんでした。
妊娠しているマリアをヨセフはロバに乗せます。二人はどこに行くのでしょうか。マリアは今にも子供が生まれそうなのに、どうして旅に出かけるのでしょうか(ルカ1:39~41,56.マタイ1:18~25.申命記22:23,24)。
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高騰の 秋刀魚の前の 婦人かな 今日の一句
庭に咲いている「花トラノオ」