偉大な創造者エホバ神は知恵の源の神です(伝道の書12:1)。知恵は私たちが求め得る極めて重要な宝です。ただエホバ神だけが、そうした知恵の源です。使徒パウロは、「ああ、神(エホバ)の知恵の深さよ」と書きました(ローマ11:33)。
では知恵とはどんな意味でしょうか。知恵とは正確な知識と識別力(または洞察力)を有機的に結び合わせて用いる能力です。人間にはこの知恵が授けられて創造されています(創世記1:27,27)。新型コロナ感染症対策の専門家の知恵に期待してやみません。
私たちは、何かの重要な問題に直面した時、そうした知恵を用いる時に、知見となっている事実や専門家の意見を適用します。
現在深刻な問題となっている新型コロナ感染症の拡大傾向とエンジニアが用いるオーバーシュート(Overshoot)現象の違いの気付き事項を紹介致します。
縦軸に目標値または負荷、横軸に時間を取ったグラフで説明しますので下図をご参照願います。
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1.上の図に示す通り、エンジニアは目標値又は負荷100%に対してその目標値を超えないように目標制御特性をソフト、ハード面とも設計し、確証し、運用します。
2.例えば火力発電所の場合、105%の連続負荷になった場合も運転可能な設備能力に設計してあります。
3.制御上のソフトまたはハードに何かの問題がある場合、点線のように目標値100%を2~3%オーバーシュートし、次いでアンダーシュートして収束する場合を点線で示しています。エンジニアがオーバーシュート状態と呼ぶのはわずかに目標値の+2~3%の制御不良状態を言います。この場合も速やかに1項の状態に、問題点を改善、調整し。目標値をオーバーシュートしないようにします。
4.今回の新型コロナウイルス感謝者の拡大状況を国の説明ではピンクの特性の状況を「オーバーシュート」現象と説明されましたが、私たちエンジニアはこのような特性を描く場合は、「制御不能状態(Out of control)」と呼んでいます。このような「制御不能状態」特性、つまり感染症に適用すれば爆発的増加特性をたどる場合は、105%の許容上限値を超えると、自動的に装置を保護するために緊急停止をします。そのようにして安全の確保をし、原因の究明と短期、中期、長期の対策を構築し、1項で説明した状況のソフトとハードに改善します。この緊急停止点(自動Trip点)に相当する点を、新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言;不急不要の移動自粛要請の時期とするのが望ましいと考えます。
5.もちろん新型コロナ感染症は、人間に生じている問題で、その対策は工業製品とは比較できませんが、例えば、上図のような可視化した管理、制御目標値が構築されると良いと考えます。そうしないなら管理、制御目標が見えないため緊急事態対策が大きく遅れてしまうことになりかねません。新型コロナ感染者が増加し続けています。国や製薬会社や専門家は、1日も早い薬の開発や、薬が開発されるまでの諸対策に注力してくださり、かつ国民一人一人も知恵を働かせた行動とご注意と協力によってエンジニアが描くようなオーバーシュートの状態に戻し、患者がゼロに向かうことを願ってやみません。
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コロナ禍は 試練なれども 超える知恵 今日の一句
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古木の「ソメイヨシノ桜」