宮応かつゆきの日本改革ブログ

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「長崎平和宣言」”戦争をしないという誓いは、被爆国日本、被爆地長崎の原点”=田上富久市長

2014年08月10日 | 核廃絶・平和

  9日、長崎市は被爆69年を迎えました。 田上富久長崎市長は、「長崎平和宣言」を読み上げました。 その一部を紹介します。

 「69年前のこの時刻、この丘から見上げる空は真っ黒な原子雲で覆われていました。 米軍機から投下された一発の原子爆弾により、家々は吹き飛び、炎に包まれ、黒焦げの死体が散乱する中を多くの市民が逃げまどいました。 凄まじい熱戦と爆風と放射能は、7万4千人もの尊い命を奪い、7万5千人の負傷者を出し、かろうじて生き残った人々の心と体に、69年たった今も癒えることのない深い傷を刻みこみました」

 「広島、長崎の原爆以降、戦争で核兵器が使われなかったのは、被爆者の存在とその声があったからです。 核兵器の恐怖は決して過去の広島、長崎だけのものではありません。 まさに世界がかかえる”今と未来の問題”なのです。 核兵器の非人道性に着目する国々の間で、核兵器禁止条約などの検討に向けた動きが始まっています

 「核兵器保有国とその傘の下にいる国々に呼びかけます。 『核兵器のない世界』の実現のために、いつまでに、何をするのかについて、核兵器の法的禁止を求めている国々と協議ができる場をまずつくり、対立を越える第一歩を踏み出してください」

 「日本政府には、核兵器の非人道性を一番理解している国として、その先頭に立ってください。 日本政府には、韓国、北朝鮮、日本が属する北東アジア地域を核兵器から守る方法の一つとして、非核三原則の法制化とともに、『北東アジア非核兵器地帯構想』の検討を始めるよう提案します」

 「いまわが国では、集団的自衛権の議論を機に、『平和国家』としての安全保障のあり方についてさまざまな意見が交わされています。 長崎は『ノーモア・ナガサキ』とともに、『ノーモア・ウォー』と叫び続けてきました。 日本国憲法に込められた『戦争をしない』という誓いは、被爆国日本の原点であるとともに、被爆地長崎の原点でもあります」

 「被爆者たちが自らの体験を語ることで伝え続けてきた、その平和の原点がいま揺らいでいるのではないか、という不安と懸念が、急ぐ議論の中で生まれています。 日本政府にはこの不安と懸念の声に、真摯に向き合い、耳を傾けることを強く求めます」