宮応かつゆきの日本改革ブログ

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東南アジア諸国連合(ASEAN)”アジア・太平洋に「不戦条約」”提唱ー問われる安倍政権の外交

2014年08月12日 | 安全保障関連

 ミャンマーの首都ネピドーで開催されていた東南アジア諸国連合(ASEAN)外相会議と一連の関連会合で「武力行使を放棄した東南アジア友好協力条約(TAC)型の『不戦条約』をASEANが中心となってアジア・太平洋地域でつくり上げることを呼び掛けました」

 私は、この「提唱」は、日本をめぐる情勢を考える上でも、大変重要な意義があるのではないかと考えています。

 「8日の外相会議が採択した共同声明は、『TACに含まれている諸原則に立脚した、TACに類似した条約など地域的枠組みの可能性を探求する』と明記。 ASEAN10カ国、米中日など計26か国と欧州連合(EU)が参加したASEAN地域フォーラム(ARF)の議長声明は、『ARF参加国が(アジア・太平洋)地域諸国の間の永続的な平和と恒久的な友好、協力を促進する指導的な行動規範として、TACの目的と原則を堅持する』ことを強調しました」

 【TACの原則】は、▽独立、主権、平等、領土保全 ▽外部からの干渉拒否 ▽紛争の平和的解決 ▽武力による威嚇ト武力行使の放棄です。

 TACは域外諸国にも加入の道が開かれています。 中国、インド、日本、米国、ロシアなどの大国を含め、世界31カ国とEUが加入しています。

 今回のASEANの「不戦条約」の提唱の背景についての、「しんぶん赤旗」12日付の「記事」が注目されます。

 「ASEANが提唱するアジア・太平洋地域での『東南アジア友好協力条約(TAC)型』不戦条約の対象国は、ASEAN10カ国に加えて、米国、中国、日本、インドなどのアジア・太平洋諸国を含みます。 条約提唱の背景には日本と中国の対立もあります。 8日のASEAN外相共同声明は『TAC型』不戦条約の具体案として、インドネシア提案の『インド・太平洋地域における友好協力条約』を挙げています」

 「昨年8月、インドネシアのマルティ外相は、同条約構想を初めて公表した演説で、南シナ海だけでなく東シナ海での領有権紛争にも言及。 日本と中国の間の偶発的軍事衝突への懸念があることを明らかにしました」

 「外相共同声明は、『TAC型』不戦条約に関して、アジア・太平洋地域の平和と安定の枠組みをつくる上で、ASEANが『中心的役割』を果たすことを強調。 6月下旬にハワイで開かれた『ASEANの中心的役割に関する特別高官会合』の重要性に言及しました」

 「この特別高官会合では、ASEANが『(アジア・太平洋)地域全体に共通の行動規範を築き上げる』ことを目指すとして、▽諸大国に対応する能力を持つ ▽地域で発生する諸問題に対する立場と解決策で主体的で共通の立場を持つ▽ASEAN共通の利益を促進するーことを確認しました」

 「ASEANは2015年に共同体を設立します。 8日の外相共同声明は、『共同体設立後の構想の進展を歓迎するとして、『ASEANの中心的役割を維持して域内に利益を増進するため、ASEANの団結と一体性強化の重要性を強調する』と表明しました」

 こうしたASEANの場で日本と中国、韓国、北朝鮮の外相会談が相次いで行われました。

 日本めぐる諸問題は、戦争では何一つ解決することはできません。 日本の安倍政権は、こうしたASEAN諸国の真剣な平和への努力にどう向き合っていこうとしているのでしょうか。