【しんぶん赤旗13日付】
「9日、ミャンマーの首都ネピドーで開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)プラス(日中韓)外相会議で、日中韓3国の外相がインドネシア提案の”不戦条約”案である『インド・太平洋友好協力条約』構想に歓迎の意を表明していたことが分かりました。 同条約構想は、東南アジア首脳会議に参加するASEAN10カ国と日中韓米ロなど18カ国が、互いに武力行使放棄の法的義務を負うというものです」
「構想の基礎となっているのは、2011年の東アジア首脳会議で採択された『バリ宣言』で、『他国に対する武力行使による威嚇あるいは武力行使の放棄』を明記しています」
「9日のASEANプラス3外相会議後に発表された議長声明は、各国外相が『東南アジア友好協力条約(TAC)と2011年の互恵関係に関する東アジア首脳会議宣言(バリ宣言)の精神を発展させたインド・太平洋地域における友好協力条約を提案するインドネシアの努力を歓迎する』としています」
2011年の「互恵関係に向けた原則に関する東アジア首脳会議(EAS)宣言」は、「EAS参加国は友好かつ互恵関係に向けた以下の原則に依拠することをここに宣言する」として、12項目を採択しています。
・独立、主権、平等、領土保全、国家的同一性のための相互尊重の強化
・国際法の尊重
・相互理解、相互信頼、友情の強化
・善隣、パートナーシップ、共同体構築の促進
・平和、安定、安全保障、繁栄の維持・促進
・他国の内政への不干渉
・国連憲章に整合的な形での、武力による威嚇及び他国への武力行使の放棄
・穏健派の意見の増進等を通じた、民族的、宗教的、文化的な伝統・価値の多様性及び見解や立場の多様性の認識及び尊重
・経済的打撃や自然災害に直面した際を含む、地域の回復力の強化
・基本的自由の尊重、人権の促進・保護、社会的正義の促進
・相違や紛争の平和的解決
・EAS内部及び他の地域枠組みとの互恵的な協力の強化
一方、日本国内では、「武田良太防衛副大臣は12日、鹿児島県の奄美市と瀬戸内町を訪れ、現地に350人規模の陸上自衛隊警備部隊を配備する計画を明らかにしました。 中国に対抗する南西諸島における軍事態勢を強化する計画の一環です」(「しんぶん赤旗」13日付)
自衛隊の配備・増強計画が着々と進められようとています。