日本共産党は、昨日12月2日から第3回中央委員会総会(~3日まで)を開催しています。総選挙の結果と教訓、今後の党活動方針が採択される予定です。今日3日付の「しんぶん赤旗」には志位委員長の報告の要旨が掲載されました。 志位「報告」全文は明日掲載されるものと思います。 昨日は地元の支部のみなさんと「3中総報告視聴会」に参加しました。
志位報告で、特別に強調されたのが、第27回党大会決定の重要性です。 「決定」の情勢分析と方針を踏まえ、総選挙の結果と教訓を深める上で強く感じていることは、「時代」に対する認識です。
第27回党大会は、「日本の政治は、歴史の本流と逆流が真正面からぶつかりあう、戦後かつてない激動的な新しい時代に入った」(第1章第1節)と述べています。今回の総選挙はこうした情勢のもとでたたかわれました。その激しい選挙戦を総括するには、どのような視点が必要になるのか、考えさせられました。
その点で欠かせないものが、不破氏の「古典教室」のなかの指摘のなかにあるように思います。
「このような諸変革を考察するにあたっては、経済的な生産関諸条件に起きた自然科学的な正確さで確認できる物質的な変革と、人間がこの衝突を意識するようになりこれとたたかって決着をつける場となる、法律、宗教、芸術、または哲学の諸形態、簡単に言えばイデオロギー諸形態とを、つねに区別しなければならない」(「『経済学批判』への序言・序説」マルクス」宮川 彰 訳)
不破氏の解説は次のとおりです。
「まず大事なことは、マルクスが、ここで、社会革命の基礎をなす経済的変化は、経済の発展の過程で、人間の意識とは独立して進行するが、革命の決着は、人間が意識を持っておこなう上部構造の場でつけられる、といっていることです」
「そこで勝負をつける上部構造の場がどこになるのか、その場所は、法律であったり、政治であったり、宗教であったり、芸術であったり、哲学であったり、する。~中略~フランス大革命を準備する時には哲学の分野での唯物論者たちの活動がすごく威力を発揮しました。それから、ドイツで封建制の変化が進む過程では、『宗教改革』という、宗教の分野での変革が大きな働きをしました。ですから、経済的土台での衝突は経済的に自然成長的に進むのですが、いざ社会が本格的に変革する時の勝負というのは、いつも上部構造が主要な舞台になります」
「社会が発展すればするほど、上部構造は巨大になってくるし、経済的土台の矛盾が深刻になればなるほど、イデオロギー面での支配で国民の多数者を現在の体制の側に引きつけようとする支配者の思惑と体制は強烈になってきます。私たちは、社会革命の決着をつけるのは上部構造での闘争だというマルクスの指摘がいよいよ重要になっていることを銘記したいと思います」(以上の引用部分は「古典教室」第1巻 260頁~263頁)
こんにち、若い世代では、共産党は「保守」政党で、「維新」や自民党が「リベラル」政党という調査結果が出されています。
日本共産党の理念、綱領、歴史、政策等を丸ごと知っていただく活動、イデオロギー面でのたたかいを本格的に展開することが総選挙の大きな教訓の一つであり、この面の活動を抜本的に強めることに力を注ぎたいと思います。