「21世紀の世界は、発達した資本主義諸国での経済的・政治的矛盾と人民の運動のなかからも、資本主義から離脱した国ぐにでの社会主義への独自の道を探究する努力のなかからも、政治的独立をかちとりながら資本主義の枠内では経済的発展を開きえないでいるアジア・中東・アフリカ・ラテンアメリカの広範な国ぐにの人民の運動のなかからも資本主義を乗り越えて新しい社会をめざす流れが成長し発展することを、大きな時代的特徴としている」(「綱領」第5章)
この展望論は、大胆なものであり、科学的な根拠をもったものです。これだけの展望を綱領に堂々と明記している政党は世 界でも他にないのではないでしょうか。
「朝日新聞グローブ」(12月3日付)は大変興味深い記事を掲載していました。 1960年、2015年、2050年の国内総生産(GDP)推計値(購買力平価ベース)を世界地図に表現したものです。
記事は、「1960年の地図では欧州と米国が大きいが、2015年になると、中国とインドが大きく成長。2050年には東南アジアを含め、アジアが突出して大きな経済力を持つ地域になる可能性がうかがえる」
同記事によれば、2050年のGDP(購買力平価ベース)「The World in 2050」は、第1位が中国584990億㌦、第2位インド441280億㌦、3位米国341020億㌦、4位インドネシア105020億㌦、5位ブラジル75400億㌦、6位ロシア71310億㌦、7位メキシコ68630億㌦、8位日本67790億㌦、9位ドイツ61380億㌦、10位英国53690億㌦となっています。
さらに、記事は、21世紀後半について、「アフリカはいまだに貧困や紛争などの課題を抱え、経済規模もアジアより小さい。ただ、成長率という勢いではすでにアジアと並ぶ。国連の予測では、21世紀後半には人口が減少するアジアに対して、アフリカは2050年以降も突出した人口増を続ける見通しだ」と述べています。
社会主義、共産主義社会への前進は、経済的規模の成長、発展だけでは起こりませんが、資本主義の制約を乗り越える土台は劇的に変化することは間違いないのではないでしょうか。