宮応かつゆきの日本改革ブログ

●日本共産党
総選挙で市民と野党の共闘で政権交代を、共産党の躍進をめざします。

「未来社会論ー若者のいまの切実な願いにつながっている」-志位氏民青大会で語る

2017年12月10日 | 未来社会へのプロセス

8日から静岡県内で開かれている日本民主青年同盟(民青同盟)の第41回全国大会で9日、志位氏が12年ぶりにあいさつしました。

11日付「しんぶん赤旗」は、志位氏のあいさつの「要旨」を紹介しています。全文を是非「赤旗」でお読みいただきたいと重います。また、「あいさつ全文」を私も読みたいと思っています。

 志位氏の「あいさつ」の「未来社会論」の部分について、紹介したいと思います。

 「未来社会論は、遠い先の話ではなく、若者の今の切実な願いにつながっているということです。志位氏は、資本主義の社会悪の根源には、資本の利潤をひたすら増やすことを生産の推進力ー生産の目的・動機とする『利潤第1主義』があると指摘。この害悪を取り除くには、生産手段を資本家の手から社会の手に移すことが必要であり、このことによって生産の推進力―目的・動機が『利潤第1主義』から『社会と人間の発展』へと変わると述べ、これが『生産手段の社会化』であり、社会主義へ進む変革の中心だと強調しました」

「未来社会の最大の特質は『人間の自由で全面的は発展』にあります。マルクスは、その保障を『労働時間の抜本的短縮』に見出しました。搾取がなくなり、社会のすべての構成員が生産活動にあたることになれば、労働時間は大幅に短縮されます。さらに、『利潤第1主義』の狭い枠組みから、解放することによって、資本主義につきものの浪費が一掃され、物質的生産力の新たな飛躍的発展がつくりだされ、この点からも自由に使える時間が保障されることになります」

(注:「社会のすべての構成員が生産活動ににあたる」ことについて、「少年層=義務教育世代や健康を損なっている方々等は当然含まれません。奴隷的、強制的労働とは全く違う意味です。高齢者でも労働意欲を持っている層に働く場を保障すること。、特に、失業者がいない社会のこととして使われていると理解しています)

志位氏は、『資本主義につきものの浪費は未来社会では一掃される』として私たちがめざす未来社会とは、自分の能力を思う存分生かしたいという若者の願いに全面的にこたえる社会であり、『人間の自由で全面的な発展』を最大の特質とする社会だと強調しました。そして、『未来社会論は、いまの若者の苦しみ、願いに直結しています。」と語りました。

 


「資本主義の、人間社会を担う力が試される」時代ー不破氏のインタビューから

2017年12月09日 | 未来社会へのプロセス

「朝日」11月17日付記事、「ロシア革命100年」のインタビューで不破氏は、未来社会について語っています。

「-現代の世界についてはどうみているのでしょう」

不破氏 「21世紀ほど貧困と格差がひどくなった時代はないでしょう。さらに資本主義による最大の害悪は、地球温暖化だと思います。エネルギー消費量がケタ違いに増えてこれほど環境を破壊するとは、誰も予想しなかった。この問題を解決できるかどうかで、資本主義の、人間社会を担う力が試されると言ってもよい」

「-それを解く力が社会主義にあるということですか。社会主義も現実には、統制経済の破綻など失敗の連続ではありませんか」

不破氏 「マルクスの考えは、十分な生産力が発達し、自由な人間関係が生まれる経済的基盤があって初めて社会主義が生まれるというものです。しかし、現在までに革命を成功させた国は、欧米の先進国ではなく、ロシアやアジアなど発展の遅れた国でした。社会主義に到達した国はまだ存在しないのです」

「ーマルクス主義の可能性はまだあると」

不破氏 「マルクスの理論は、長く誤解されてきました。本当に自由な社会をつくるのが、社会主義の根本論なんですよ。政治的自由だけでなく、生活が保証された上で、自由に使える時間があり、人間の能力を自由に発展できる社会を目指していた。資本主義の段階で生産力をそこまで発展させるのが大前提でした。日本ぐらいの生産力があれば、人間の自由を保障することは十分にできる。」

「資本主義に取って代わる社会像に向けての変革の運動とその成功の条件は、資本主義自体の中から生み出されると思います」

 


「党の素晴らしさを、伝えるのはあなたがた党の責任」

2017年12月08日 | 検証ー2017年総選挙

3中総の「結語」で、志位氏は「討論で、共闘をともにたたかった市民のみなさんと話してみると、『共産党の支持を広げるのに苦労した』とずいぶん言われたということが発言されました。『いろいろ出てくる党への疑問に答えられなかった。こういう方々に党の理解を広げることは、共闘の未来にとっても重要だということが強調されました」

「市民の側からも、『党の素晴らしさを伝えるのはあながたがた党の責任でしょう』と提起されたとの発言もありました。まさに党の責任として、党の素晴らしさを、ともに選挙をたたかった方々に伝えていく必要があります」

「結語」で志位氏は、「日本共産党が『共産党』たるゆえんは、資本主義をのりこえる未来社会――社会主義・共産主義の社会をめざすことにあります。党の未来社会論という、日本共産党の最大の魅力を伝える取り組みに大いに挑戦しようではありませんか」と述べました。

 自分自身の活動を振り返えり、綱領で明らかにしている「未来社会論」の「意義」と「魅力」をどれだけ、日常的に語ってきたか、語るための学習をしてきたか、自己分析を迫られています。

 


科学的社会主義の世界観で総選挙を総括し、新たな展望を示した3中総

2017年12月07日 | 検証ー2017年総選挙

志位委員長は、「今度の選挙はどういう選挙だったか。日本共産党はどうたたかったか。それを全体としてつかむことは、選挙結果と今後の展望をとらえるうえで重要であります」と総選挙を総括し、課題を明らかにする観点を述べています。(「第1章ー第2節」)

 そして、「結語」のなかで、「『共闘の時代』にふさわしい党づくりにとりくもう」という新し情勢に応える党づくりの意義と方向性を大きく打ち出しました。

 日本共産党は、「1922年7月15日、科学的社会主義を理論的な基礎とする政党として、創立」(「綱領」)され、規約で「党は、科学的社会主義を理論的な基礎とする」ことを明らかにして活動しています。

 今回の総選挙のように、激しい「逆流」、複雑な選挙戦に対応するためには、この立場が極めて重要でした。その立場は、綱領と第27回大会決定です。もし、そこに少しでも「動揺」があったなら、今回のような結果につながっていなかったことも考えられます。

 不破氏は、「古典教室」第7回講義(2011年9月6日)の中で、「党活動における弁証法」について語りました。弁証法の諸法則のなかで「対立ー複眼で見ることが重要だ」という項目のなかで、次のように述べています。

 「どんな問題でも、”複眼で見る”ということです。単眼で、ものごとの1面だけ見たのでは、絶対にことの全貌が分かりません。だから、複眼で見る、いま自分がなにかに注目する時には、必ずそれに対立する側面にも目を向ける、ということが重要です」

 「たとへば、2年前の総選挙(2009年)がありました。あの時、大いに頑張ったのですが、、当選9議席で現有議席を維持したものの、得票率が7・25%から7・03%に減り、目標とした議席増を実現できませんでした。この結果に党内でもがっかり気分が広がりました」

 「今度こそはと思っていたものが、前進できなかったのですから。そして、民主党が圧勝でした」

 「ものごとを両面から見るということは、こういう時こそ重要です。われわれは、選挙結果を分析して、党がなぜ前進できなかったかという問題を重視する一方で、民主党の圧勝という事態のなかには、自民党政治の崩壊の始まり、すなわち、国民の多くが自民党政治に愛想が尽きたから、ともかく自民党とは違う政党を選んだ、という側面があることを明らかにしました」

 「こういう期待を受けて政権についた民主党が、自民党政治と同じことをやったら、急速に支持を失うだろう。こういう分析をして、私たちは、選挙結果についての常任幹部会声明で、選挙では後退したが、”国民が自民党政治でない新しい政治を探求するあらたなプロセスのはじまり”という評価を、すぐ発表しました」

 「あの時、選挙で党が後退した、そのことは重大で、自己分析ももちろん大事なのですが、負けたのはなぜか、どこに理由があったのか、そこだけにとどまっていたら、つまり単眼で選挙結果を受けとめることをしていたら、党の前進への道は開けませんでした」

 「選挙戦というのは、日本の政治闘争の一番の結節点です。そこで起こっていることを、複眼で多面的にとらえ、それが日本の政治史のなかでどういう位置づけをもつのか、そこでどんか過程がはじまろうとしているのか、その新たな過程のなかで、われわれはどういう役目をになっているのか、を深くとらえてゆく――政治闘争にはこういう複眼が必要なのです」

 3中総の読了、討論そして具体化がはじまっています。すべての党道府県、地区、選挙区、行政区、支部で体験したはじめての「市民と野党の共闘の躍進」と「党の勝利」という2大目標の実現を掲げた文字通りの歴史的選挙戦は、汲みつくせないほどの豊富な教訓を生み出しました。


「党が鍛えられつつある」 志位氏が3中総結語で強調

2017年12月06日 | 検証ー2017年総選挙

日本共産党の志位和夫委員長は、2日から3日にかけて開いていた第3回中央委員会総会の結語(報告と討論のまとめ)で、次のように強調しました。(「しんぶん赤旗」5日付)

「2つの国政選挙ですべての都道府県で共闘を経験ー党が鍛えられつつある」

「市民と野党の共闘の経験と教訓が豊かにかたられました。2016年参院選では、野党共闘は1人区に限定されましたが、総選挙では参院選では複数定数区だった都道府県も含めて共闘が取り組まれました。参院選と総選挙の2つの国政選挙で、全国すべての都道府県で共闘を経験したことになります」

「これはわが党にとって、重要な意義をもった経験であります。討論では『共闘の取り組みを通じて党全体が鍛えられた』との発言がありました。共闘ということになりますと、他の政党と交渉する力が必要です。市民団体のみなさんと協力する力も必要です」

「そういう力を全党が2つのたたかいを通じてつけ、鍛えられつつある。このことは、民主連合政権をになう党への発展を展望しても、重要な前進の1歩だと思います」

 今回の総選挙は、「歴史の本流と逆流が真正面からぶつかりあう、戦後かつてない激動的な新しい時代」(「日本共産党第27回大会決議第1章第1節」)の最初の総選挙となりました。 日本共産党にとっては、野党連合政権樹立への1歩をめざした選挙でした。当然、安倍政権や支配勢力はこの動きを熟知していました。

 そこで、仕掛けられたのが、「謀略と急襲作戦」だったと考えています。3中総では、直接こうした言葉で、解散、総選挙に至る「逆流」を表現していませんが、内容的には、そのように感じています。

 大事なことは、この「謀略と急襲作戦」に堪え、反撃し、市民と野党の共闘を守り抜き、次の発展への地歩をつくるために日本共産党が知恵と力を発揮したことだと思います。

 

 

 


「社会変革の闘争に決着をつける場は上部構造にある」-古典教室・不破氏の解説

2017年12月03日 | 検証ー2017年総選挙

 日本共産党は、昨日12月2日から第3回中央委員会総会(~3日まで)を開催しています。総選挙の結果と教訓、今後の党活動方針が採択される予定です。今日3日付の「しんぶん赤旗」には志位委員長の報告の要旨が掲載されました。 志位「報告」全文は明日掲載されるものと思います。 昨日は地元の支部のみなさんと「3中総報告視聴会」に参加しました。

 志位報告で、特別に強調されたのが、第27回党大会決定の重要性です。 「決定」の情勢分析と方針を踏まえ、総選挙の結果と教訓を深める上で強く感じていることは、「時代」に対する認識です。

第27回党大会は、「日本の政治は、歴史の本流と逆流が真正面からぶつかりあう、戦後かつてない激動的な新しい時代に入った」(第1章第1節)と述べています。今回の総選挙はこうした情勢のもとでたたかわれました。その激しい選挙戦を総括するには、どのような視点が必要になるのか、考えさせられました。

 その点で欠かせないものが、不破氏の「古典教室」のなかの指摘のなかにあるように思います。

 「このような諸変革を考察するにあたっては、経済的な生産関諸条件に起きた自然科学的な正確さで確認できる物質的な変革と、人間がこの衝突を意識するようになりこれとたたかって決着をつける場となる、法律、宗教、芸術、または哲学の諸形態、簡単に言えばイデオロギー諸形態とを、つねに区別しなければならない」(「『経済学批判』への序言・序説」マルクス」宮川 彰 訳)

不破氏の解説は次のとおりです。

「まず大事なことは、マルクスが、ここで、社会革命の基礎をなす経済的変化は、経済の発展の過程で、人間の意識とは独立して進行するが、革命の決着は、人間が意識を持っておこなう上部構造の場でつけられる、といっていることです」

「そこで勝負をつける上部構造の場がどこになるのか、その場所は、法律であったり、政治であったり、宗教であったり、芸術であったり、哲学であったり、する。~中略~フランス大革命を準備する時には哲学の分野での唯物論者たちの活動がすごく威力を発揮しました。それから、ドイツで封建制の変化が進む過程では、『宗教改革』という、宗教の分野での変革が大きな働きをしました。ですから、経済的土台での衝突は経済的に自然成長的に進むのですが、いざ社会が本格的に変革する時の勝負というのは、いつも上部構造が主要な舞台になります」

「社会が発展すればするほど、上部構造は巨大になってくるし、経済的土台の矛盾が深刻になればなるほど、イデオロギー面での支配で国民の多数者を現在の体制の側に引きつけようとする支配者の思惑と体制は強烈になってきます。私たちは、社会革命の決着をつけるのは上部構造での闘争だというマルクスの指摘がいよいよ重要になっていることを銘記したいと思います」(以上の引用部分は「古典教室」第1巻 260頁~263頁)

 こんにち、若い世代では、共産党は「保守」政党で、「維新」や自民党が「リベラル」政党という調査結果が出されています。

 日本共産党の理念、綱領、歴史、政策等を丸ごと知っていただく活動、イデオロギー面でのたたかいを本格的に展開することが総選挙の大きな教訓の一つであり、この面の活動を抜本的に強めることに力を注ぎたいと思います。

 

 

 


「党名には、目標が体現」 不破哲三日本共産党前議長

2017年12月01日 | 検証ー2017年総選挙

「朝日新聞」(11月17日付)は「ユニオン&フォーラム」欄で「ロシア革命100年」不破哲三日本共産党前議長に対するインタビュー記事を掲載しました。 この記事では後半部分で今回の総選挙についての質問がされ、不破さんが答えています。 そのなかで、いつも出される「共産党という党名」について、次のようなよりとりが紹介されています。 

「--共産党という名にアレルギーがある人もいます。 より広い層に訴えるために党名変更すべきだ、いう議論があります」

「いわゆるアレルギーの大もとには、いろいろな誤解があります。 例えば、ソ連型、あるいは中国型の社会を目指している、という誤解。今度の選挙戦の教訓からも、そういう誤解を取り除いてゆく日常的な努力を全党挙げて強めるつもりです」

「日本共産党は、戦前から95年、この名前で活動してきたが、将来的には、21世紀から22世紀をも展望しながら、日本に理想社会をつくるために活動する政党です。 党名には、その目標が体現されています。誤解を取り除く本格的努力をしないで、名前だけ変えて当面を糊塗するといったやり方は、日本共産党の辞書にはありません

  明日、12月2日~3日にかけて開催される、第3回中央委員会総会では、今回の総選挙全体の教訓とともに、党自身の前進、躍進のための課題についても率直な議論が行われることを期待しています。その中で、不破氏の指摘がどのように具体化されるか注目しています。

 「朝日」紙、11月30日付同欄「論壇時評」に「政党の在り方」「『他党と違う』は重要か」というタイトルで歴史社会学者 小熊 英二氏(慶応大学教授)の評論が掲載されました。

 同氏は、評論の最後の部分で、次のように述べています。

「社会学者の日高六郎氏は68年に政治の言葉についてこう述べた。『名称を考えることより、実体をつくることが肝心だと思う。また大多数の人たちを納得させることができる名称がまだつくられていないということは、じつは実体そのものがふたしかであり、曖昧であるからだと思う』

 そして、小熊氏は「実体をつくれば、名前はおのずとついてくる。言葉をこねくり回して他と差をつけるよりも、まず確かな自己をつくること。それこそが、じつは他者から信頼される近道であるはずだ」

 日高六郎氏や小熊英二氏らのこうした指摘をも生かし、「共産党へのアレルギーの大もとにある誤解を取り除く」ために、草の根からの活動を本格的に強めたいと思います。