英語と書評 de 海馬之玄関

KABU家のブログです
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保守主義のサンプルとしての<犬養道子>

2011年11月23日 11時02分32秒 | 書評のコーナー
この海馬之玄関ブログは「難解」で有名らしいです。あるブログ友に言わせれば「できるだけ多くの人をブログから遠ざけるための見事なサンプル集」とか。一文にもならないとはいえ、でも、それなりの時間とお金とエネルギーを投入している以上、必ずしも(笑)そんな気ではないのですけれどもね・・・。と、そんなこのブログの貴重な読者の方から「KABUの考える保守主義のイメージを手っ取り早く(爆)理解するための<副読 . . . 本文を読む

オウム事件-松本被告精神鑑定☆朝日新聞の司法への過剰な期待を嗤う

2011年11月22日 06時46分23秒 | 雑記帳
  【解題】五年半前の記事(2006年2月26日付けで、姉妹ブログ、オピニオン系のYahoo版海馬之玄関に掲載した記事)、自家原稿転載です。昨日、「オウム事件の裁判」がすべて終結したことを俎上に載せて、「真相の解明が完全になされたわけではない段階で、オウム事件を<終結>させてよいものか」等々の、コメントが新聞・TVにまま見られる現状を見聞きして、それに対する批判として再掲しようと思いま . . . 本文を読む

覚書★アガサ・クリスティーという愉悦(結)

2011年11月18日 10時14分59秒 | 書評のコーナー
◆解釈の地平と間主観性 ・開かれた構造としてのテクストとテクストの公共的存在性 テクストの解釈とは、ディルタイの主張を私なりに要約すれば、 芸術作品の中に表現されているものは、小説家の具体的な体験そのものではない。確かに、そのような小説家の個人的な経験が作品の素材になっている場合が少なくないとしても、他者たる<読者>にとっては、そのようなテクスト外の事柄は作品の意味とは位相を異にするもの . . . 本文を読む

覚書★アガサ・クリスティーという愉悦(転)

2011年11月18日 10時09分06秒 | 書評のコーナー
・異質性の諸相 他方、(乙)の異質性については、まず間違いなくクリスティー作品は、良質の「英国情報ガイドブック」でもありましょう。 少し古いにせよ、例えば、陪審制を始め、法曹の専門教育を受けてはいない退役大佐等々の地方の名士が、(訴訟案件数で言えば過半を優に超える案件を裁く)治安判事(magistrate)を務める社会的慣習や、変死や変死の疑いのある事例については、正式な裁判の前に検死審問( . . . 本文を読む

覚書★アガサ・クリスティーという愉悦(承)

2011年11月18日 10時03分51秒 | 書評のコーナー
◆クリスティー作品の魅力の源泉-予備的考究 では、クリスティー作品の魅力の源泉は何か? クリスティー財団の理事長でアガサ・クリスティーの娘ロザリンドの息子である1943年生まれのマシュー・プリチャード氏は、『スタイルズ荘の怪事件:The Mysterious Affair at Styles』(1920)と『牧師館の殺人:The Murder at the Vicarage』(1930)の日本 . . . 本文を読む

覚書★アガサ・クリスティーという愉悦(起)

2011年11月18日 10時00分03秒 | 書評のコーナー
アガサ・クリスティー(Dame Agatha Christie , DBE; 1890年9月15日 - 1976年1月12日)は、言うまでもなく「ミステリーの女王」。その作品評論や伝記の類は枚挙に暇がないほど。よって、本稿は、屋上屋を架す愚は避け、クリスティー作品を読むことから21世紀の日本の読者が得ている<愉悦>の正体という現象に絞って随想するものです。而して、「オタク」の域に入ったクリスティー . . . 本文を読む

カレーライスの誕生★カレーの伝播普及が照射する国民国家・日本の形成(下)

2011年11月15日 20時32分49秒 | 日々感じたこととか
  明治維新の半世紀以上前に「カレー粉」は発明されており、また、日本海軍の定番メニューになる以前から、(君臣一体、官民一体、坂の上の雲を急追する文明開化期の)日本でも、ハイカラな「洋食屋」さんではカレーを食することはできました(ちなみに、「西洋文化のショーウィンドー:欧米社会の「使用価値の体系」の展示即売所」としてのデパートに食堂が併設されるようになるのは、大正末期から昭和初期のことで . . . 本文を読む

カレーライスの誕生★カレーの伝播普及が照射する国民国家・日本の形成(上)

2011年11月15日 20時21分56秒 | 日々感じたこととか
ご存知のように、日本のカレーは、英国海軍式の「カレー粉:curry powder」の導入に始まるとされています。そして、カレー粉を小麦粉で固めた「カレールー:curry roux」の<発明>により、就中、日本海軍におけるその普及改良によって、日本のカレーは「日本式カレー」としてその独自の歩みを始めた、とも。でも、カレーの本場はインドではないの? 畢竟、日本式カレーを含む広い意味のブリティッシュ . . . 本文を読む

憲法基礎論から考える憲法と条約の優劣-TPP協定は内閣の専権事項?

2011年11月14日 21時03分30秒 | 日々感じたこととか
TPP協定締結の是非を巡って、外交評論家の岡本行夫氏が「条約の締結は内閣の専属的権限」であると述べられた由。この主張は正しいのでしょうか? そもそも、「条約の締結は内閣の専属的権限」とはどのような意味なのか。そして、この命題の真偽によって日本の政治は、各々どんな色彩をおびることになるのでしょうか。本稿は、岡本氏の発言を導きの糸として、憲法基礎論(憲法の概念論・憲法解釈方法論・憲法の価値論・憲法の現 . . . 本文を読む