今日の花






椿 椿の花は10月に咲き始め4月の末まで咲いています。半年以上みられる花は他にはないかもしれません。
今日友人の所から封筒に入った小さな種が届きました。
初めて見る物で、黒い小さな粒をよく見るとそれは種ではなく実でした。説明書きを見て、夏に採取していただくよう頼んでおいた銀梅花の実であることが分かりました。木の実はほとんどのものが動物に食べられることによって繁殖域を広げるようできています。銀梅花の実も鳥に食べられてどこか遠くへ運ばれて糞と一緒に土に帰り、そこで発芽するようになっているものと思われます。鳥が食べるのなら美味しいのかもと、早速一粒口に入れて噛んでみました。ものすごい渋みです。甘いものにはほとんど毒はありませんが、苦いものや渋いものにはたまに毒のあるものもあります。一応飲み込まず吐き出しました。普通果肉に包まれた種は果肉ごと播くと発芽しにくいものが多いので中の種を取り出すことにしました。鳥の胃袋を通り抜けたようにきれいにしなければなりません。果肉を取り除き、出てきた種をさらに水洗いしてきれいな種にしました。乾燥に弱い種もあるので、取れた種をそのまま鉢に播いて湿った状態で春を待つことにしました。来春の楽しみがまた一つできました。
人間は他の動物と違って意識的に植物の種を播きますよね。と言っても種を播かない狩猟民族もいますし、今の世の中には植物とのかかわりのまったくない人の方が多いのかもしれません。特に植物を育てる人は少なくなっています。先日の新聞に子供の頃から植物の種にとても興味があって、高校生の今種苗会社を作った少年のことが書いてありました。私も種を播くことが大好きなゴンベエさんなので、興味深く読みました。人間は食料として植物を利用していますが、植物は人間を利用して繁栄しているものもいます。ウイン・ウインの関係ですね。人間の方は自分により都合の良いものを選ぼうとします。植物の方も多様化によって対応しますが、このごろは遺伝子操作など人間のやりすぎも目立ちます。挿し木や接ぎ木でクローンをつくるのはその形質を変えたくない人間の都合ですが、種を播くのは変化を期待している所もあります。皆さんは気付いていないかもしれませんが、種を播くことは夢がありとても楽しいことなんです。
銀梅花
この植物はヨーロッパの地中海沿岸地帯に普通に見られるものだそうです。


銀梅花の実




果肉の中の種は一粒だけのものもありますが複数はいっているものもありました。




種に付着した果肉の物質が残らぬよう、良く洗います。


培養土に播き、乾燥しない程度に土を被せます。

発芽して大島に植えられて育ち、大きくなって 自力で繁殖するようになるとヨーロッパから日本に移動して定着することになります。俗に言う外来種ですが、100年もすると普通種になることでしょうね。環境が合えばのことですが。