台風15号の接近で昨日からずっと雨模様です。みかんのお仕事が休みなので、朝からパソコンに向かい今月の写真の整理をしました。そんなことをしているうちに今夜のブログは8月の蝶特集をやろうと思いつきました。毎日の写真の中から1・2点づつ選び出してみようと整理しながらピックアップしてみるうちにだらだらと数が増えて「こりゃあいかん」というくらいの枚数になり今夜一晩では載せきれなくなってしまいました。
整理してみて気が付いたのですがフィールドの蝶の写真が少なくて今月は飼育関連がかなりのウエイトを占めています。やはりこれだけ暑けりゃあ家の中で蝶の観察する方が楽ですよね。今夜で8月の写真にけりがつけたいところですが8月のまとめの半分くらいは明日に回りそうです。
ここに載せた写真にはそれぞれ物語なり思い入れがあるのですが一枚づつコメントを書いていたら朝になりそうなので今夜はやめておきます。
今日の音楽
・Sun Singer Theme~Himn to the Sun/Paul Winter
http://www.youtube.com/watch?v=FJwATCtceao ←ここをクリックしてください。
ポール ウインター 懐かしい名前というか私なんかほとんど忘れていました。でも本当にきれいなメロディーですね。
久しく聞いたことのない人や珍しい曲が送られてくるとついつい関連曲も聞きたくなってYouTubeに嵌ってしまいます。
8月1日
ノコギリクワガタ♂♀ (自然) 我が家のみかん畑
畑のわきにあるクヌギに少し傷をつけて虫や蝶の観察をしています。このクワガタの雄はもう3日も雌のそばを離れません(毎日見に行く私)。この日はめすの上に追いかぶさっているので交尾をしているのかなと思って近づいたのですがそうでもないようでただ守っているだけみたいです。「俺の女や! 誰にも渡さへんでー。」と言っているようです。 雌はひたすらお食事ですね。 それが自然なのです。
オスグロトモエ ♀(自然) レモン畑
この畑のまわりは少し暗い林になっていて毎年この蛾をよく見かけます。巴の模様はやはり鳥に食べられないための目玉模様でしょうか。名前の通り雄は全体に黒っぽくてメスの方がきれいです。今年は数が多くどこででも見られます。
クロコノマチョウ幼虫 (自然) レモン畑
上で書いたようにこの畑の周囲は薄暗い林です。こんな環境はクロコノマチョウが好みます。それで数年前クロコノマチョウの好きなジュズダマの草を植えました。それで頻繁に来て沢山の卵を産みに来ますが残念ながら夏の間は幼虫はほとんど育ちません。この写真の幼虫も数日後にはいなくなりました。おそらく蜂が子育てのため肉団子にして持ってゆくのだと思います。美味しいのかも?
キタキチョウ前蛹 (自然) レモン畑
ここには小さな合歓の木が数本あります。キタキチョウは合歓の木の若い葉が好きなので、私の観察用に草刈り機で刈らないように残してあります。朝見たときには大きな終齢幼虫がいたので夕方帰りに寄ってみると兄弟仲良く並んで前蛹になっていました。
8月2日
キタキチョウ蛹 (自然) レモン畑
次の日の朝楽しみにして見に行くと2匹とも無事に蛹になっていました。ここまで育つとあとは時間が蝶を育ててくれますので枝をはさみで切って持ち帰りました。その時は気が付かなかったのですが切った枝にはキタキチョウの小さな幼虫が2匹もついていて後日これを育てる羽目になりました。
8月3日
カバマダラ 初めて確認 (自然) 家の前
7月中からオレンジ色の蝶を近所で車の中から何度も見かけていたのですがまさかカバマダラだとは思わなかったので確認をしませんでした。この日初めてオレンジ色の蝶がトウワタの花にいるのを見つけカバマダラだと気付いたのです。4年ぶりです。家の前のトウワタはいつかカバマダラがまたやって来るだろうと信じて私が残しておいたのです。カミさんはこの花が嫌いで除草剤をかけろと何度も言ってきました。
キアゲハ (自然) 三ツ松
カバマダラが安下庄に来たとなると町内をすぐに調査しなければなりません。4年前にたくさん発生したところを重点的に見て回りました。その時きれいなキアゲハの雌がいたので写真に撮りました。この写真はキアゲハの飛翔ですが羽を全開にしたいいショットなのに手前に草の茎がななめら横切っていて誠に残念なことになりました。細工をすれば消すこともできますが、そこまでやってもねー
8月4日
ゴマダラチョウ蛹羽化直前 (飼育) 自宅
7月にゴマダラチョウを沢山飼育しましたがこの蛹は最後の一つです。沢山飼育してみて分かったのですがゴマダラチョウの羽化は夜明け前にほとんど行分けるようです。何度も早朝に起きてすぐ飼育室を見に行きましたがそれでもみんな羽化が終わった状態でした。この蛹も翅の色が黒くなっているので明日の早朝には蝶になるはずです。羽化するところが写真に撮れないのは残念です。
8月5日
ゴマダラチョウ (飼育) 自宅の庭
最後の一頭です。飼育箱の中で朝には蝶になっていました。ゴマダラチョウは7月にたくさん写真に撮ったので羽化後すぐに外へ出してやりました。好きなところへお行き !
名前忘れました (自然) 自宅の庭
ちょっと調べてみました。セスジスズメの幼虫ではないでしょうか。尻尾があるのでスズメガの一種かなと思って写真に撮ったのですが多分そうでしょう。庭のホウセンカを散々食い荒らして地面を這っていました。きれいだからまあ許しましょう。
キアゲハ3齢 (飼育) 自宅
キアゲハが畑のパセリに次から次へと卵を産んでいつも幼虫が見られます。緑色の大きな終齢幼虫は皆さんもよく見かけると思います。白いのもきれいですね。この色も意外に目立たないものです。
ムラサキシジミ (自然) みかん畑
畑の横にはアラカシとクヌギが立ち並んでいます。この日アラカシの葉にとまっている今年初めてのムラサキシジミがを見てそうだルーミスシジミももう出ているころだと思いつきました。ムラサキシジミとルーミスシジミは近い種類です。近々長門峡へ行ってみようと思いました。
キタキチョウ蛹(飼育)
2日にレモン畑から連れ帰ったキタキチョウの蛹です。プラスチックのおもちゃみたいですが、中では着々と蝶の体ができつつあります。
8月6日
ゴマダラチョウの産卵 (自然) レモン畑
ゴマダラチョウの幼虫を庭のエノキで育ててみたおかげでゴマダラチョウがどんな所へ卵を産むのかよくわかりました。この榎木も若い幼樹で少し陰にあります。産卵にはこんな場所が好きみたいです。
カバマダラ (自然) 家の近所の空き地
トウワタの花に来ている時以外はカバマダラはどんなところを好むのか探していました。その一つはこのような日当たりのよい広い空地が好きなようです。体に毒を持つ蝶としては視界のきく目立つ場所でも鳥などを恐れる心配がないのでしょうか。
キタキチョウ終齢(飼育)
2日にキタキチョウの蛹の付いた合歓の木の枝を持って帰ったのですがその時気が付かなかったのに2匹の小さな幼虫が付録で付いていたのです。仕方がないのでまた餌になる枝を取って来て飼育しました。無事に育って終齢になりました。
8月7日
キタキチョウ羽化直前 (飼育) 自宅
ここまで蝶の色がはっきり見えてきたら羽化はもうすぐです。でも、今日は仕事があるので放って出かけました。
羽化したばかりのキタキチョウ (飼育) 自宅
10時過ぎに家に帰ってみるともう蛹殻から離れて飛んでいました。早いですね。体もお目々もまっ黄色なのに羽裏に汚れたような黒い模様があるのはなぜでしょう。
カバマダラ♀ (自然) 家のまわり
カバマダラの雌が頻繁にやって来て卵を産んで行きます。調べてみて分かったのですが、このように花の咲いたトウワタに生んだ卵はほとんど残りません。このような株には蟻が花にやって来るので卵もついでに持ち去られるのではないかと思います。
キタキチョウ前蛹 (飼育) 自宅
キタキチョウの幼虫は比較的無防備にところで蛹になろうとします。鳥や蜂から身を守る手立てを何か持っているのでしょうか。保護色だけでは危ない気がします。
8月8日
キタキチョウ羽化直後 (飼育) 自宅
キタキチョウは生まれてすぐに短時間で飛べるようになるので早く外へ出します。キタキチョウは目立つ黄色ですから身を守るには葉の陰に止まるのが一番良いのかもしれません。大概こんな風にとまります。 アオバハゴロモさん初めまして !
キタキチョウ蛹になったばかり (飼育) 自宅
上の方にあったキタキチョウの前蛹が蛹になりました。きれいですね。青虫があっという間にこの形になるのは不思議です。透き通っていて中には空洞もあります。この形が1週間ほどで中で細胞分裂を繰り返して蝶になるのが信じられますか。一つの命には40億年の過去があるのです。
産卵に来たカバマダラ (自然) 自宅の庭
このような小さなトウワタにもカバマダラは卵を産みに来ます。調べていてわかったのですがこんな小さなトウワタの方が幼虫の生存率がはるかにいいのです。大きな開花株では卵や若齢幼虫がほとんど残らないのに対してこんな小さな株の方がよく育つというのは面白い発見でした。
8月9日
キアゲハ終齢 (飼育) 自宅
キアゲハはパセリの種を食べています。きっと栄養があるのでしょう。キアゲハについてはよくわからないことが沢山あります。でも今はカバちゃんの方が面白いのでおざなりです。
8月10日
ルーミスシジミ (自然) 長門峡
私の誕生日なので遠出をしてもカミさんは文句を言わないだろうと計画を立てました。豪雨の後だけに道は大丈夫かと心配でしたが問題はありませんでした。今まで、出初めのルーミスは見に行ったことがありません。今年は当たり年なのでしょうかいっぱいいました。たくさんいると写真の方が雑になるのです。この蝶は少し薄暗いところを好むので補助照明を準備しないとうまくいかないことが分かりました。キラキラとライトブルーの羽表を見せながら飛ぶ姿はついに撮れませんでした。
8月11日
キアゲハ前蛹 (飼育) 自宅
何日も飼育箱の中を歩き回った末ようやく糸を張って前蛹になりました。蛹になる時の場所選定に時間がかかるようです。家の南側にある畑で育った幼虫が家の北側まで這って行って蛹になっていたというような話はよくあります。
8月12日
カバマダラ初齢 (飼育) 自宅
家のまわりのトウワタに産み付けられた卵や幼虫はほとんどなくなるのが分かったので見つけた若齢幼虫は家の中に避難させることにしました。葉の裏にある卵を見つけるのは困難ですが写真を見たらお分かりのように幼虫になると近くの葉に穴をあけます。食痕といいますがこれなら上から見てもどこに幼虫がいるかわかりやすいのです。こうして見つけた若齢の幼虫を何かに取られないうちに確保するのです。
キアゲハ蛹化直前 (飼育) 自宅
すっかり色が変わりました。蛹になるのはもうすぐでしょう。
キアゲハ蛹化 (飼育) 自宅
脱皮したばかりの蛹です。アゲハの蛹は周りの色に近い色になりますがまだ幼虫の名残の緑色をしています。
8月13日
キタキチョウ羽化が始まる (飼育) 自宅
カバマダラがやって来たので師匠を家に招いて飼育室でお茶を飲んでいました。何気なくキタキチョウの蛹に目をやると羽化がちょうど始まったところです。蛹の中から出てくるには1分とかかりません。
ツマグロヒョウモン♂ (自然) 嘉納山
山の上はもう秋の気配が感じられます。ツマグロヒョウモンが出ていました。
アサギマダラ 山頂付近にいる (自然) 嘉納山
アサギマダラは元来南方の蝶のくせに暑いのをきらいます。大島では7月と8月の暑い時期にはこの蝶は大島で最も高い嘉納山の山頂付近にいます。しかも林の中の涼しいところを飛んでいるのが普通です。
ツマグロヒョウモン♀ (自然) 嘉納山
ツマグロヒョウモンの雌ですがカバマダラの模様とちょっと似ていませんか。この蝶はいつでも大島でみられる蝶なので今年の7月頃私の見たオレンジ色の蝶はこの蝶だと思い込んでいたのです。ヒメアカタテハの模様もカバマダラに似ていますが飛び方が違います。でもこのツマグロヒョウモンの雌は飛び方がゆったりしていてカバマダラの飛び方に似た所があります。師匠はカバマダラモドキと呼んでいましたが納得できます。
オナガアゲハ♂ (自然) 嘉納山
嘉納山にはこのオナガアゲハは沢山いてよく水の流れるところへ吸水に来ています。アゲハの仲間では優雅な飛び方をしますが薄暗いところを好むので飛翔写真はなかなか撮りにくい蝶です。雄には後羽に白いラインが入っています。花などに止まった姿勢では白いラインは隠れてしまうのでどうしても飛んでいる時の姿を撮らねばなりません。
8月14日
ルリシジミ♀ (自然) 雲月山
まだ傷んでいないきれいなルリシジミの雌です。
ゴマシジミ♂ (自然) 雲月山
今日の目的の蝶ですが、数も結構たくさんいてきれいな個体が多いので安心しました。8月の暑い時期だけになかなか翅を開きません。この蝶が唯一一度だけ翅を開いてくれました。
ジャノメチョウ (自然) 雲月山
この時期カヤや茅の生えている草原にはたくさんみられる地味な蝶です。
ミヤマアカネ (自然) 雲月山
オオカマキリ(自然) 雲月山
花にやって来る虫を待ち伏せしているのでしょうが丸見えではいかがなものでしょう。
ミヤマチャバネセセリ (自然) 雲月山
ツリガネニンジンの花を撮ろうとしているとセセリチョウがやって来て向こう側に止まりました。顔が見えないまま一枚だけ撮ったのですが私が動いてまわりこもうとしたら逃げてしまいました。蝶の写真を撮る時の鉄則に「止まったらすぐにこちらが動いたらダメ」というのがあります。蝶が吸蜜に夢中になるまで待てば傍に近寄っても逃げないことが多いのです。余りにも近かったのでその鉄則を忘れていました。模様から見てミヤマチャバネセセリではなかろうかと思っています。
シオカラトンボ (自然) 雲月山
何処にでもいる珍しくない蝶です。ついでに撮っておこうかといったところです。
ゴマシジミの産卵 (自然) 雲月山
この日はラッキーなことにメスの産卵シーンがいっぱい撮れました。触角が下に垂れているのが面白いですね。触角もだてについているのではないようです。垂らしているのは何か意味のあることなのでしょう。
ツバメシジミ♂ (自然) 雲月山
なぜか今年はツバメシジミにあっちこちでよく出会います。尻尾がかわいいのです。
ルリシジミ♂ (自然) 雲月山
すれて鱗粉が落ちているのでしょうか模様が良く見えなくて判別するのが難しかった蝶です。
ゴマシジミ♀ (自然) 雲月山
蝶の飛翔写真を撮る際に空を背景に撮るのはとても難しいのです。蝶は小さいしカメラに自動露光させると空の明るさが勝って蝶が真っ黒に映ることが多いのです。この角度ではなんとか蝶が明るく映ってうまくいった方です。
コチャバネセセリ (自然) 雲月山
セセリチョウは飛ぶのがすばやくて小さいのでなかなか判別が難しいイチョウです。最初はミヤマチャバネではないかと一生懸命目で追っていたのですが止まったところをよく見るとコチャバネでした。
8月15日
キアゲハの蛹 (飼育) 自宅
蛹になって三日です。周りの色にならってすっかり茶色になりました。蛹になっても視覚は働いているのでしょうか。蝶になるのはいつでしょう。キアゲハの飼育は初めてなので蛹の期間がどのくらいかわかりません。
8月16日
カバマダラ幼虫 (飼育) 自宅
南方系の蝶は夏場は特に成長が早いです。温度さえあれば短期間で親になります。飼育する方としては早く結果が見られるだけに楽しいですね。一年1サイクルの蝶は気長にやらないともう存在すら忘れてしまいそうです。この暑い夏をギフチョウはどうしたでしょうね。夏の間一度だけ確認しましたが何の変化もなく多分生きているとは思いますが来年の春までそのままです。
キアゲハ4齢 (飼育) 自宅
ようやく緑の幼虫になりました。最初が黒くって次に白っぽくなって終いには緑になります。
キアゲハ3齢と終齢 (飼育) 自宅
パセリの種は美味しいのでしょうか、よく食べます。
カバマダラ終齢 (飼育) 自宅
おそらくみんな兄弟でしょうそろって終齢になりました。終齢になると食べる量も半端ではなくてトウワタはすぐに丸坊主になります。
明日残りの半分をアップします。 おやすみなさい !