今日の花
向日葵の花を見かけました。 こんな所で待っててもカマキリさんお仕事になるのでしょうか。
あまりの暑さにみかん畑に仕事に行く気がしません。海へ行くのが一番近くて確実に涼しいのですが毎日海ではカミさんに何と言われるか。
そうだ今日は山へ行こう。周防大島の山はそれほど高くはありませんが周りが海のせいか思ったより涼しいのです。今日も家では33℃を越えていますが山頂付近の森の中に入れば27~28℃くらいではないかと思います。何の目的もなく涼しさを求めて山へ行くわけではありません。山へ行ったらアサギマダラに会えるかもしれないという楽しみがあるのです。午後3時を過ぎていましたが周防大島で最も高い嘉納山へ行って見ることにしました。最近はアサギマダラを見に行くと言っても最も近くにある嵩山がほとんどです。先日10日に嵩山に登ってみましたがアサギマダラの好きなフジバカマやヒヨドリバナがすべて管理人さんに刈り取られていて餌となる花が無くなっているものですから1頭も見ることができませんでした。
嘉納山に着いたのは4時過ぎでまたもやアサギマダラの姿は見られませんでした。その代わり、アサギマダラが卵を産み付けるキジョランの葉を調べたらなんと卵がたくさん見つかりました。今がこんなに暑くても秋が近づいたのを感じたアサギマダラの♀はもう3化の卵を産み始めているのですね。来週には卵がみんな無事に孵化したかどうか見に来なければいけません。これからあちこちのキジョランに卵が次々と産み付けられてゆくことでしょう。今産み付けられたアサギマダラの卵は9月の下旬には蝶になり10月中に交尾して10月の末から11月にかけて越冬用の卵をキジョランに産みます。その卵は年内に孵化して小さな幼虫になって寒い冬を越します。そして3月の末に蛹となり5月の連休ごろには春のアサギマダラとして皆さんの前に姿を見せるようになります。
そして6月ごろになり気温が上がると一部は夏の涼しい北日本へ移動し、また一部は西日本の山間部の高い所に涼しさを求めて移動します。今年のように日本全体が気温が高いとアサギマダラたちは北海道まで移動したものも多いようですね。でもアサギマダラたちは北国に定住することはできません。9月になって気温が下がり始めると北国を追われるように南へと移動を開始し始めます。この季節になると日本列島にはうまく季節的な北東風が吹くようになります。アサギマダラたちはこの風に乗れば自然に南の地方に運ばれてゆきます。毎日同じ北風が吹くわけではありませんので蝶たちは本州沿いにあっちへ行ったりこっちへ行ったりを繰り返しながら気温の低下に追われながら次第に南へと下ってきます。もともと夏を南の方で過ごしたアサギマダラたちは気温が下がってくると山の高い所から餌の多い平地へ降りてくるようになります。そして10月ごろには北から下ってきた蝶と南で夏を過ごした蝶とが合流して過ごすようになり交尾のチャンスもきっと多くなって、来年の世代のための産卵が頻繁に行われるようになることでしょう。交尾を済ませたオスはもう役目を果たしていますので何処へ飛んで行こうと何の問題もありませんよね。冬が近づくと陸を離れ更に風に乗って南へ向かいますが南の島々へ運よくたどり着けるのは何パーセントでしょうか。もしも運良く島にたどり着いたとしてもその島で寿命が尽きるわけですから渡り鳥のように春になったら日本に帰って来るということはありません。オスはそれでいいとしてメスは翌年の子孫を残さなければならない宿命を持っています。メスは南下の途中で交尾をする若い蝶や北の生息地ですでに交尾を済ませている2化の蝶もいます。これらのメスはオスの南下の群れとは全く別行動で本州や四国九州に自生しているキジョランに産卵しながらオスよりも遅れてゆっくり南下して行きます。12月の末にもまだ本州にいるメスが見られますのでできうる限り冬が来るまでに産卵を済ませておこうとしているのでしょうか。もちろん早々とオスと一緒に本州を離れ南へ向かうメスも沢山いることでしょう。南の島々に運よくたどり着けたメスはその島で卵を産むことができるに違いありません。でも南の島で産み付けられた卵は春の早い時期に羽化してしまいます。本州がアサギマダラにとって良い気候となる4・5月ごろまで待って本州に戻ってくることは少し難しいことになるかもしれません。3月・4月の早春の頃には南の島から本土に向かって吹く風はほとんどありませんし、そんなことを考えると翌年の子孫を残すことが使命のメスは運よく南の島にたどり着けたとしても役に立っていないことになります。確かにアサギマダラの♂♀は晩秋から冬にかけて南の島々や台湾などで見つかりますがたまたまその季節の風が北東の風が多いので運よくたどり着けたアサギマダラがいるということだけではないでしょうか。日本で繁殖しているアサギマダラ(Parantica sita japonika)の生息・繁殖は移動の仕方を見ても殆ど本土内で完結しているような気がします。台湾や香港で見つかったアサギマダラはただの迷蝶であって生態研究の中では大きな意味は無いと感じています。今日嘉納山で見てきたことと話がそれてしまいましたが私はアサギマダラが気に入って生態の観察や研究を趣味としている者ですが、何処へも観察に行くこともなく地元の周防大島で一年中のアサギマダラの姿を観て想像しているだけです。アサギマダラの学術的な生態研究とかではありません。今日も私の勝手に思い付きを書いただけですから読んでくださった方には反論してくださっても結構ですがそのまま忘れてくださった方が嬉しいです。そんなええ加減なことは書くなとおしかりをいただくかもしれませんが誠にごもっともです。年寄りの暇つぶしかもしれませんが中には真実もいくらかは含まれていますのでお許しをくださいませ。
実は、嘉納山だけで済まないで嵩山へも登ってきました。もちろんもう夕方でアサギマダラには会えませんでした。
山頂の展望テラスには先客がいました。彼らは嵩山から安下庄湾で行われる花火大会を観たいという人たちでした。皆さん遠い所からわざわざ花火大会を見に来たということで大変ご苦労なことです。花火が上がるのを上から見下ろすというのは普通の場所ではなかなかできることではあませんよね。私も何年か前にこの展望テラスから花火を見たことがあるのですが花火が上がり始めて音が伝わってくるまでに開いた花火はもう消えてしまっているのです。そして尺玉でも距離があるのでそれほど大きな花火には見えません。長岡の花火大会でやるような三尺玉を打ち上げてくれたら目の真ん前でちょうどいい大きさに開いて素晴らしいかもしれません。そんなことで私が帰るまでに次々とやって来る車がありました。花火大会が始まるまでには山頂駐車場はいっぱいになるかもしれませんね。
夜になり花火大会は家の二階から眺めました。島外からわざわざ見に来られた方は花火が終わって島を出るのに数時間を要したと思います。ご苦労様でした。
嘉納山の山道
運がいいと夏でもアサギマダラがこの道を飛んでいます。
嘉納山の谷筋に生えているキジョランには真新しいアサギマダラの卵がありました。
アサギマダラの飛んでいる姿は見られませんでしたが近くにメスがいるのはいるのは確かです。
ヒヨドリバナはまだ咲いていませんでした。
嵩山の山頂へ回りました。
一番乗りの人は3時に来られたそうです。待つ時間は長いけどここは暑くありませんからまだましです。
次々と人が増えてきます。
嵩山の山道
駐車場にはまだ4台しかいませんでしたが登山道を私が下る間に6台の車が上って来るのに出会いました。時間的にはまだ早いので花火大会が始まるまでにはもっともっとたくさんの車が嵩山の山頂に来たかもしれません。
今夜はいい月夜でした。
山頂出てあった人の中には先日長岡の花火大会を見に行って来たんですと言う方がありました。規模からいうとけた違いだと思うのですが安下庄湾の花火大会を見て満足されたでしょうか。
毎年のことですが、お盆と共にこの花火大会が終わると今年の夏もお終いだなあ、と感じます。