今日の花
ヒヨドリバナ
イケマの花
暑いこの時期、ふと小さな白い花に出会うとホッとします。
ご無沙汰でした。
6月30日、はっと気が付くと今年も半分終わったのですね。昔の人は残る半年を無事に暮らして行けるよう、この6月30日に厄払いをしたそうです。夏越しの祓と言います。同様に12月の31日にも新年を迎えるため古い年の厄を払う行事があります。私自身は一月以来忙しい忙しいと言いながら何事もなく半年を過ごしてきましたが、今年の前半は特に世界中が大きな厄に見舞われてきました。払うことができるものなら世界中のみんなで夏越しの祓をやればよいのにと思ったりしていますが、問題はそう簡単に収まりそうもありませんね。
今夜も私は一人山の中で過ごしてきました。何をしに夜の山の中へと訝られるかもしれませんが、この数年私はヒメホタルの生態に興味を持って5月・6月は時々夜間調査に出かけます。6月30日という特定日なので何としても出かけなくてはと日暮れを待って嵩山に登りました。(車ですけどね)
ホタルの生息地に着くと真っ暗な森の中で小さな光がチカッチカッと光っています。水辺に棲むゲンジホタルやヘイケホタルは人里の比較的開けたところで見られますが、陸生のヒメホタルは人里離れた山の中に棲んでいますから見に行くのも簡単ではありません。この数年調査してみましたが大島では山の山頂近くの森林の中で多く見られます。すべての山を調査したわけではありませんが出かけやすい嵩山・加納山・白木山などにはヒメホタルは普通に見られました。大島の代表的な山に文珠山がありますが昨年調査に登ったら道路工事のため通行止めとなっていて目的が果たせませんでした。今年こそと6月27日の夜仲間を誘って出かけましたが、山頂近くまで行きましたが道路わきにはヒメホタルを見つけることはできませんでした。環境的には素敵な所なんですけどね。
調査の残る山は源明山ですがまた来年ですね。ここは車で登れない山ですから夜間調査は簡単ではありません。
陸生ホタルのヒメホタルの生息地は山の中だけではありません。不思議なことに瀬戸内海では小さな島でしかも海岸近くでよく見られます。昔からの伝えによると、漁師さんが夜小水瀬島のそばを通ると島が光っているほどホタルがいると聞いたことがあります。小水瀬島は瀬戸内海の中では絶海の孤島と言ってもよいようなところですからちょっと見に行くなんてことはできません。そこで今年は交通の便利の良い沖家室島へ何度か調査に行きました。島と言っても橋つづきですから便利の良い所です。島の集落のはずれに元中学校の跡地があります。元のグランドは草木が生えて荒れ地となっていますがその荒れ地にヒメホタルが住み着いているようです。6月1日に調査に行ったときには相当の数のホタルの乱舞が見られました。海岸近くに生息するヒメホタルは発生が早く5月の中旬から見られます。山のヒメホタルは発生が遅くて6月の20日ごろからです。発生時期はずいぶん違いますね。
その後聞いた話ですが、沖家室の学校跡地は来年度の事業でキャンプ地に改造されることになっているそうです。海岸近くで自然の豊かな所ですからキャンプ地を作ることは悪くはないと思いますが、ヒメホタルの生息地が壊されないかと多少心配です。今年の素晴らしいホタルの乱舞が来年から見られなくならないよう考慮してほしいものです。
ホタルを見に山へ登ると素晴らしい星空が見られるのもうれしいですね。山には人工の明かりが全くありませんので町で見る星空とは全く別物です。思わず空を見上げてしまいます。
そして今、朝方夜明け前に東の空を見ると太陽系の惑星たちが並んでいるのが見られるそうです。私夜更かしは得意ですが早起きは得意でありませんので、夜明け前の空は最近見たことがありません。
夜山へ出かけると普段見られぬ動物とも出くわします。夜行性のイノシシです。今の時期には母イノシシが子供たちを連れて餌を探している光景をよく見ます。今夜は母親がいなくて子供たち5匹と出会いました。車のライトに驚く風もなく私の車の周りにやって来ました。私が窓から顔を出しても驚いて逃げ出すこともありませんでした。まだ人のことをよく知らないのでしょうね。
明日から7月です。そろそろ海が恋しくなってきました。ホタルの季節もそろそろお終いですからこれからは海ですね。
嵩山のヒメホタル
数枚の写真を合わせるとこうなります。
今夜の星空です。
上の2枚は同じところです。銀河が見えますか。
私のいるのは岩屋権現様の駐車場です。
嵩山の山頂が見えます。
南の空にはさそり座がはっきりと見えます。
飛行物体が写っていますね。
北の空には北斗七星が見えます。柄杓の柄の二番目の星は2重星です。昔は視力検査に使われたとか。
山からの帰り道で撮った動画です。
イノシシのお散歩